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きれいで、明るくて、安心! コインランドリーがオシャレに進化中

&GP / 2018年3月14日 7時30分

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きれいで、明るくて、安心! コインランドリーがオシャレに進化中

コインランドリーというと、わびしい一人暮らしのイメージを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、最近はそのイメージを覆す、新しいタイプのコインランドリーが増えています。明るくおしゃれな雰囲気で、コーヒーを飲んだり、パソコンを持ち込んだりしてカフェ感覚で過ごすことも可能。洗濯代行やクリーニングなどのサービスも行われており、仕事で忙しいエグゼクティブなビジネスマンにもオススメなんだとか。

そこで、都市型ソーシャルランドリーとも呼ばれる、新型コインランドリーへ行ってきました。

■洗濯代行というサービスを日本に広めたコインランドリー

まずやって来たのは、洗濯代行を日本で初めてスタートさせたという、全国に21店舗を展開する「WASH&FOLD」の中目黒高架下店。

グレーと白を基調としたシンプルな空間は、男性も入りやすいスタイリッシュな雰囲気。洗濯代行=WASH&FOLDがそのまま店名になったこのお店は、オーナーが出張で行ったアメリカで、この洗濯代行というサービスに出会い、感銘を受け、自ら始めたとのこと。

▲入口や天井に植物を配置するなど、おしゃれなカフェか美容室か、といった様相

洗濯代行のほか、コインランドリーとクリーニングを行っていますが、オープンして時間が経っている店舗は、洗濯代行が6割、コインランドリーとクリーニングが2割なのだとか。

広報担当の久湊良子さんによると、オープン当初はクリーニングとコインランドリーの方が知られているのでそちらの方が多かったが、どんどん洗濯代行の方が伸びてきて割合が変わったそう。1、2回使うとほぼ高確率で3回目があるというほど、リピート率が高いといいます。

洗濯代行とは、使用した衣類の洗濯、乾燥、畳みを行うサービスのこと。海外では重さによって値段が異なるようですが、こちらは専用のランドリーバッグを用意し、そこに詰め放題で一回いくら、という定額制システムです。

洗濯代行を日本でスタートさせたのがここだったことから、日本ではこのシステムが主流になっているとか。利用者は専用のランドリーバッグを購入し、それに洗濯物を入れて出すだけ。あとは、洗濯物がきれいに畳まれて、デリバリーなら二日後にお届け、店舗に持ち込むと当日仕上げも可能です。23時までやっているので、帰宅時間が遅い人も便利です。

▲写真左がレギュラーサイズ(約6~8kg・Tシャツ約60枚分2200円)、右がスモールサイズ(約3~4kg・Tシャツ約30枚分1500円)の洗濯代行専用のランドリーバッグ

初めて利用する人は、このバッグの購入(洗濯代行を利用する場合は半額)が必要。集荷・お届けはレギュラー3000円、スモール2200円、店舗への持ち込みはレギュラー2200円、スモール1500円です。

洗濯代行は、デリバリーを上手く使うのもおすすめ。日本ではまだあまりなじみがありませんが、欧米では洗濯物をきれいに仕上げて出張先から戻るという人も多いそう。洗ったシャツを直接出張先にデリバリーしてもらうとか、出張先から汚れ物を送って、家まで届けてもらうといった使い方も可能。出張の行き帰りが楽になりそうですね。

また、スーツやワイシャツはクリーニングで、普段着は洗濯代行で、とサービスが違うものも一緒に届けてくれます。洗濯代行の需要が増えているという話ですが、コインランドリーにも注目の洗濯機が。ニットとかシルクや麻などのデリケートな素材の衣類を、洗えて、乾燥できるおしゃれ着専用の洗濯機(900円/回)と乾燥機(300円/回)です。特殊な洗剤を使って優しく洗っているので、飾りのついているものなどもOKとか。

▲写真左の白い機械の上がおしゃれ着専用洗濯機、下がおしゃれ着専用の乾燥機

特殊な洗剤を使い、優しく丁寧に洗うので、デリケートな衣類も水洗いできます。乾燥機も、普通のものより低温で優しく乾かすので、衣類へのダメージはありません。今まで時間をかけて手洗いしていたものが機械でできるなんて、ぜひ使ってみたい!

▲普通用の洗濯機はギルバーというスペイン製

▲店内に設置されたベンチ。電源が使えるので、パソコンを持ち込んで仕事をしながら洗濯&乾燥を待つこともできます

▲洗剤などの商品がキレイにディスプレイされて販売。まるで雑貨屋のよう

▲コインランドリーでの洗濯や乾燥は、物販もしている「エコストア」や「ドクターベックマン」の洗剤や柔軟剤を無料で使えるそう

中目黒高架下店は、クリーニングにも力を入れているとのことで、ここと葉山店のみ、石油系有機溶剤を一切使用せずに水洗いをする「リクエ」というクリーニングがスタート。ドライクリーニングではなく、水でしっかり洗っているので、汗や汚れが気になる人には重宝されそう。また、水洗いはNGと言われているダウンジャケットやレザー素材、ウール素材もこれならOK。熟練の職人がていねいに仕上げるので、色落ちや縮みの心配もありません。

最後に、店内で販売中のアイテムからビジネスマンにおすすめのものを久湊さんにセレクトしてもらいました。

▲手前から時計回りに、リップ(480円)、肌に優しいだ洗濯用液体洗剤(700円)、ノンシリコンの柔軟仕上げ剤(750円)、ゼラニウム&オレンジの香りの洗濯用液体洗剤(700円)、泡タイプのハンドウォッシュ(640円)。全て自然派ブランド「エコストア」の商品

▲シミに強いドイツのブランド「ドクターベックマン」の商品。手前右から時計回りに、シミが消せる衣類の修正ペン(550円)、ローラータイプのシミ取りローラー(750円)、原因別のシミ取り剤3種のセット(1500円)、色移り防止シート(30枚入り・1050円)、衣類につく嫌な匂いを落とす消臭剤(1000円)、襟や袖、食べこぼしのシミに効くシミ取り(800円)、ワキ汗ジミと消臭効果もあるスプレー(900円)

 

■ここはランドリーじゃない! ウォッシュサロンです!

続いて訪れたのは、東京・学芸大学にある「フレディ レック・ウォッシュサロントーキョー」。ドイツ・ベルリン発祥のランドリーの日本店です。

▲開放感のあるガラス張りの外観は、通るだけでも目を引きます

家具通りとして有名な目黒通りは、筆者もよく通る道。おしゃれなインテリアショップかカフェがオープンしたんだろうなと思っていたら、まさかコインランドリーとは!

コインランドリーというと、銭湯の隣にあって、狭い空間に洗濯機と乾燥機が置いてある…といった閉鎖的なイメージでしたが、ここは正反対。シャンデリアや可愛らしい壁紙、アンティーク風の木製のテーブルが配置されて温かみのあるムード。今までのコインランドリーとは一線を画す空間です。

中に入ってみると、とにかく広い。店内は24時間営業のコインランドリースペースと、9:00~21:00まで営業のカフェ/クリーニング/洗濯代行/グッズショップのカウンターサービスに分かれています。

広さ20坪ほどはあるかと思われる、コインランドリースペースには大きな洗濯機と乾燥機がずらりと並んでいます。毛布や大容量の洗濯物を持って来て洗濯から乾燥まで楽に行えます。

その奥にはカフェスペースが広がっていて、雑誌を読んだりコーヒーを飲んだりできるようになっています。ガラス張りで太陽の光が入ってくることから、清潔感も絶大。今までのコインランドリーの暗くジメッとしたイメージは全くありません。

このコインランドリーの運営会社は商社。もともとのスタートはランドリーグッズの物販からだったとのことで、店内では、さまざまなオリジナル商品が売られています。洗濯石けんや洗濯板、ランドリーネットなどの「洗う」ものから、洗濯ハンガーや洗濯ばさみなどの「乾かす」もの、アイロン台などの「仕上げる」ものまで、洗濯に使用するアイテムが売られています。

商品は、ドイツのフレディ レック・ウォッシュサロンで売られているものもあれば、日本製のオリジナルものも。ドイツと日本では、洗濯の仕方も水の性質も異なるので、日本で使えるものはそのまま輸入して、日本に合わないものはオリジナルで商品化しているそう。

▲ロゴ入りのハンガーや洗濯ばさみ、オリジナルの洗剤、柔軟剤などが並ぶ

写真の中央に見えるのは、ドイツで130年の歴史を誇るシミ抜き用石けん(450円)。
脂質や着色料を分解する酵素が含まれているという、牛の胆汁が配合されています。

その隣、洗濯用ブラシ(850円)もドイツ製。ドイツはブラシの植毛技術が優れているため、そのまま日本でも商品化したのだとか。

▲ランドリーバスケットや洗濯桶、バルコニーサンダルなども販売されている

「運営会社が商社のため、いろんなメーカーと取引があることから、商品別にベストなメーカーを選んでオリジナルの商品化をすることができるんです」と話すのは、プロデューサーの松延友記さん。

商品とコインランドリーのデザインの監修をするのは、店名にもあるドイツ・ベルリンのコインランドリーのオーナー、フレディ レック。オリジナルの商品も、デザインはフレディ レックが監修をしています。ブルーと白を基調とした清潔感のあるオシャレなビジュアルは洗濯も楽しくさせてくれそうです。

コインランドリーのメリットは、大容量、短時間、仕上がりの良さ。平日に毎日働いていると、週末に洗濯をまとめてすることもありますよね。そんなときでも家庭用洗濯機の2~3回分が、コインランドリーの洗濯機なら一回でできます。

洗濯物は干し過ぎると、過乾燥といって生地がカピカピになってしまいますが乾燥機を使えば、柔らかくふんわりとした仕上がりになります。

▲写真左から乾燥機14kg(10分100円)が8台、25kg(8分100円)が1台、洗濯機10kg(39分400円)が2台。奥のブルーの機械は、洗濯乾燥機10kg(60分1000円)が2台、16kg(60分1400円)が2台

スニーカー用洗濯機(20分200円)、乾燥機(20分100円)もあるということで、ラッキーなことにその日は洗いがいのあるキャンバス地のスニーカーを履いていたので、早速洗濯&乾燥をしてみました♪

▲洗濯機の中にはブラシがついていて、自動でゴシゴシ丸洗いしてくれる仕組み。洗い終わったら上の乾燥機で乾燥させる

▲ビフォー写真。実は、購入してから一回も洗っていないスニーカー。キャンバス地はもちろん、つま先のトウキャップも薄汚れています…

▲アフター写真。洗濯機から出してビックリ! 明らかにピカピカ。全体的に白くなりましたが、特にシューレースとトウキャップは真っ白!

洗濯&乾燥が終わるまでの間は、併設のカフェでのんびり。

コーヒーやエスプレッソ、オーガニックレモネードなどのドリンクのほか、マフィンやチョコレートブラウニーなどの軽食も楽しめます。

コーヒーは、香りが引き立つ濃いめのオリジナルブレンド。店内で豆を挽き、提供します。ランドリーの洗剤の香りに負けないようにと、濃いものを選んだそうですが、洗濯機の中から自動で洗剤を入れているので、洗剤の香りは気になりません。コーヒーの香りを十分に楽しめます。

▲併設されたカフェスペースは12人掛けのテーブル席以外にソファ席も

洗濯の基本やアイロンがけの仕方など、ワークショップが行われることもあるそう。3月28日には、「オキシ漬け」をテーマにした洗濯ナイトを開催予定。洗剤と漂白剤との違いの説明から、オキシクリーンという酸素系の漂白剤を使っての漂白をレクチャーします(残念ながらチケットは既に完売)。

また、30Lのバッグ詰め放題1500円、50Lは2200円の洗濯代行は、洗濯、乾燥、畳みまでを最短2時間で仕上げてくれるので、出勤前に洗濯物を預け、帰りにピックアップするということも可能。生活スタイルに上手く組み込ませることができると、自由になる時間が増えそうです。洗濯できないものはクリーニングになるので、その取次ぎも行っています。

松延さんに男性ならではおすすめのコインランドリーの使い方を聞いてみると、「新しいジーンズを乾燥機で縮ませてから裾上げする方がいらっしゃいます。裾上げしてからジーンズが縮んでしまったらもう直せないので。デニムにこだわる人にはオススメです。縮ませることにおいては、Tシャツやワークウェアなども◎。生地は縮ませると強くなるので、大きめのサイズを買って、あえて縮ませる人もいます。あとは、ゴアテックスを乾燥させること。そうすることで、撥水性と防水性が増すと言われているので、乾燥機で乾燥させてから使ってもいいかも」とのことでした。

最近話題になっているコインランドリーは、ほかにもソーシャルアパートメントに併設されたものや、併設のカフェにマッサージチェアが設置された店なども。洗濯だけでなく、洗濯をしている時間にも焦点を当てたコインランドリーが増えています。
都市型ソーシャルランドリーといわれる新型コインランドリーは、本を読んだり、PCで仕事をしたり、お茶ができたり、また利用者との会話を楽しんだり、地域のコミュニティとして活用されたり…と、従来の無人のコインランドリーとは全く違うもの。
ソーシャル=社交的という意味通り、洗濯をするだけでなく、利用者とのコミュニケーションが行える社交場になっています。

コインランドリーのイメージというと、今までは“暗い”、“怖い”、“汚い”でした。でも、今注目されている進化型のコインランドリーは、“きれい”、“明るい”、スタッフがいるから“安心”という昔のイメージと真逆。洗濯ができて乾燥機で衣類を乾かせるというサービス自体は全く変わっていないのに、在り方がガラッと変わりました。今後、暮らしを豊かにしてくれそうな注目のスポットになりそうです。

そろそろクローゼットに仕舞うことになる羽毛布団や毛布、コートなども洗えるので、気になる方はぜひ利用してみてください!

>> WASH&FOLD

>> フレディ レック・ウォッシュサロントーキョー

 

(取材・文/坂田圭永)

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