なんと80種類以上!フィアット500&500C限定モデルのオススメ10選
&GP / 2018年8月23日 21時0分
なんと80種類以上!フィアット500&500C限定モデルのオススメ10選
2007年のデビュー(日本導入は2008年3月)以来、世界中で多くの人から愛されているフィアット500(チンクエチェント)。1957年に登場したNUOVA 500(ヌォーヴァ500)をモチーフにしながらも随所に現代的なエッセンスを散りばめたデザインは、適度にユルさがあり、いつまでも飽きが来ないのが特徴です。
日本ではハッチバックといえば5ドアが基本で、使い勝手の悪い3ドアは売れないと言われていますが、フィアット500は街中でかなりの台数を見かけます。
また2009年9月にはスライディングルーフを備えたオープンモデル「500C」が、2011年3月には875ccの2気筒エンジンを搭載した「ツインエア」が日本市場に投入されました。
そんなフィアット500シリーズは年に数度、特別なボディカラーや専用デザインの内装などが施された限定モデルが登場します。最新の限定モデルは2018年7月に登場した「Tropicale」(トロピカーレ/写真上)。1.2 ラウンジをベースに熱帯のサンゴをイメージした鮮やかなコーラルレッドは、インパネにも同色が施され、シートのパイピングも同色でコーディネートされています。
フィアット500はシンプルなデザインが故、どんなアレンジも違和感なくハマるのでしょう。デビュー以来、限定車の数はなんと80種類を超えています。現在、カタログモデルのボディカラーは4種類(うち2種類はホワイト系)ですが、限定車でいろいろなカラーリングが出てくるので飽きが来ないのかもしれません。
■フィアット500、500C、500Sの限定車一覧!
※情報はすべて2018年8月22日時点のものです。またそれぞれの流通台数が少ないので価格帯はその時流通している個体の状態により大きく異なります。
上の表は500、500C、500Sのこれまで登場した限定車をまとめたものです。限定車は販売台数が少ないので、後から中古車で買いたいと思っても市場にあるとは限りません。また、今は流通していなくても、ひょいと中古車が現れる可能性もあります。
今回は、現在流通している500、500C、500Sの限定車を調査、その中からオススメの10モデルを紹介しましょう!
■FIAT 500 & 500C「by DIESEL」
フィアット500の限定モデルは2008年から登場していましたが、その方向性、そして人気を決定付けたのが2009年に登場した「by DIESEL」(バイディーゼル)ではないでしょうか。
イタリアのアパレルブランドであるDIESELとコラボした同モデルは、1.4 16Vポップをベースに専用カラーのディーゼルグリーンをはじめ全3色を用意。シートにはデニムをイメージしたイエローステッチが施され、シート横にはデニムのポケットのような収納が備わります。
ポップな雰囲気の500なのに、ホイールとリアにはDIESELのロゴにもなっているモヒカンの“ブレイブマン”が描かれます。そのギャップが何ともいえずクール! 2010年には1.2Lモデルをベースにした「500C by DIESEL」も登場しました。
■FIAT 500 & 500C「by GUCCI」
2011年に登場した500と500Cの限定モデル「by GUCCI」(バイグッチ)は、by DIESEL以上の衝撃でした。
グッチと言えばグリーン・レッド・グリーンのストライプが有名。500 by GUCCIはボディサイド、500C by GUCCIはなんと幌にそのカラーが施されているのです。そしてインテリアではシートベルトが緑・赤・緑の配色に! ホイール、Bピラー、リアにはグッチのロゴが描かれます。
by GUCCI人気は一時かなり加熱していて、中古車市場でも長く新車時価格からほぼ値落ちせずに取引されていました。ここ数年でやっと相場が落ち着き、現在は200万円以下で見つかるようになっています。
■FIAT 500「Panna」
2014年のバレンタインシリーズに登場した限定車がPanna(パンナ)。ツインエアをベースに生クリームをイメージしたニューエイジクリームのボディカラーでシックさとポップさを兼ね備えた雰囲気に。内装にはブラウンレザーシートが奢られています。さらに電動サンルーフも標準装備に。女性ドライバーにチョコレートカラーのクルマは人気。こんな500を乗りこなしていたらカッコいいですよね。
■FIAT 500「Mentina」
ガラスルーフのついた1.2ラウンジをベースにボディカラーとインテリアにミントグリーンを採用。車名のMentina(メンティーナ)はイタリア語で「ミントちゃん(小さくかわいいモノを見つけたときの親しみを込めた呼び方)」という意味。ポップで爽やかな色づかいやネーミングはフィアット500の世界観にピッタリです。
■FIAT 500S「Essenza」
アバルトほどハードじゃなくていいけれど、小さなクルマを小気味よく走らせたいという人から500SのMTは人気があります。500S Essenza(エッセンツァ)は渋めのグレーがスポーティな雰囲気。インテリアにはイタリアのラグジュアリー家具ブランドであるポルトローナ・フラウのブラックレザーシートを採用し、サイドサポートに刺激的な赤の差し色が施されています。MT仕様の限定車は希少性が高いので、早い者勝ちですよ!
■FIAT 500 & 500C「Gialla」
500と500Cに設定された、シチリアレモンをイメージした鮮やかなイエローが眩しいGialla(ジャッラ)。ベースは1.2POPになります。夏を感じる色づかいなので、できればオープンモデルの500Cを選びたいところ。500、500Cどちらも限定車の中では流通台数は多めです。
■FIAT 500「Vintage」
ツインエアをベースにNUOVA500へのオマージュモデルとして企画された限定車がこのVintage(ヴィンテージ)。淡いブルーはNUOVA500に設定されていたもので、ホワイトルーフとのコンビが絶妙。インテリアにはイタリアのラグジュアリー家具ブランドであるポルトローナ・フラウによる専用レザーシート(ブラウンレザー/アイボリー)が採用されています。
そして特筆すべきはホイール。専用アロイホイールのセンターにはNUOVA500時代のFIATのエンブレムが施されているのです。こういう部分にフィアットのこだわりを感じますね。Vintageは限定モデルの中でも人気が高く中古車価格は高めで推移していますが、往年の500が好きな人にはたまらない存在でしょう。
■FIAT 500「Corallo」
後期型の1.2ラウンジをベースにした限定車がCorallo(コラーロ)。ボディカラーはサンゴをイメージしたコーラルレッド。この色はインテリアにも施されています。実は後期型では、バイキセノンヘッドライトやフルオートエアコンが奢られるこの「ラウンジ」の設定はツインエアにしかありません。ということは、1.2ラウンジはこの限定車のために用意されたスペシャルグレード。それだけでも特別感がありますね。
■FIAT 500「Genio」
日本・イタリア国交150周年を記念して、FCAのデザイン部門「チェントロスティーレ」が、ツインエアラウンジをベースに日本のためだけにデザインしたのがこのGenio(ジェニオ)です。落ち着いた雰囲気のグレーメタリックのボディカラーが採用され、インテリアはベース車とは異なるブラック仕様に。シートはポルトローナ・フラウ製の専用レザーシートが組み込まれています。そしてダッシュボード、Bピラー、キーケースにはデザイナーのラフスケッチをプリント。
さらにホイールのセンターキャップには「3.14159265358979……」と円周率が施されています。車名のGenioはイタリア語で「天才」という意味。アヴァンギャルドなデザインにピッタリのネーミングですね。
■FIAT 500「Pura」
2018年2月に登場したPura(プーラ)は、コラーロと同様に、カタログモデルには設定のない1.2ラウンジをベースに現行型フィアット500で世界初となるアイボリーのボディカラーを採用。落ち着いた雰囲気の中に華やかな印象があるモデルとなっています。シート地にはグレーのチェック柄を採用。シックでオシャレな雰囲気なので、大人の女性に似合いそうです。
■中古車で限定モデルを探すときは
フィアット500は1.2Lと1.4Lの4気筒モデルと2気筒のツインエアモデルでは乗り味がかなり異なります。4気筒モデルは良くも悪くも普通のクルマとして楽に乗れます。一方のツインエアは、トコトコ走る独特の乗り味で好みが分かれるところ。できれば購入前に試乗しておくことをオススメします。
今回紹介した限定モデルはどれも極端に流通台数が少ないので、住まいの近所でタイミングよく中古車が見つかるとは限りません。「絶対これが欲しい!」という限定車がある人は、遠方のお店で購入し、陸送などで納車することも頭に入れておいたほうがいいでしょう(諸費用で陸送費が必要になります)。
また、それほど古いモデルではないものの、やはりイタリア車の整備に慣れたところで面倒を見てもらったほうが安心。購入時にはメンテナンスを依頼できる場所を探しておくか、購入するお店で住まいの近くにある工場を紹介してもらえるかを相談してみましょう。
フィアット500のツインエアがタイミングチェーンなのに対し、4気筒モデルはタイミングベルトになります。国産車だとタイミングベルトの交換は10年10万kmが目安と言われていますが、イタリア車の場合は4万~6万kmでの交換を勧められることが多いです。見つけた中古車の走行距離が交換時期前後だったら、購入前にタイベルが交換されているかを確認しておきたいですね。もし長く乗るつもりなら、納車時に交換を依頼するのもアリだと思います。
(文/高橋 満<ブリッジマン>)
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