50年たっても色褪せない!バックナイフ「#110フォールディングハンター」【アウトドア銘品図鑑】
&GP / 2018年9月22日 7時0分
50年たっても色褪せない!バックナイフ「#110フォールディングハンター」【アウトドア銘品図鑑】
バックナイフは1902年にH.H.バックが生み出したアメリカのナイフブランドです。数多くあるナイフの中でも「#110 フォールディングハンター」(以下、#110)は、“ワンテン”とも呼ばれ世界中で愛されているロングセラーになります。
そもそもナイフは、折り畳みができる「フォールディングナイフ」(写真上)とシース(さや、ケース)に入れて持ち運ぶ「シースナイフ」に分類できるんですが、#110はフォールディングナイフ(1万4500円/税別)の代名詞というべきモデルです。
#110が生まれてから50年以上、ほぼ変わらぬデザインですが、実は鋼材やグリップの素材など、微妙な仕様変更が行われています。
どうやって見分けるかというと、ブレードの付け根! 上の写真は40年以上にわたって世界を巡り、これだと思ったアウトドア用品を日本に紹介しているエイアンドエフ会長、赤津孝夫さんが愛用する#110です。
ブレードに刻まれた文字は「BUCK 110,USA」とあるので1972〜1986年に作られたもの。現行モデル(「420HC」エッジを保持しやすいという特徴がある)よりも耐摩耗性が高いステンレス鋼440Cを使っているそうです。ほかにも「BUCK」(1961〜1967年)、「BUCK,USA」(1967〜1972年)、1986年以降は数字の脇に年ごとの記号で判別できるんですね。
ちなみに、ボルスターとハンドルエンドには真ちゅうが使われていて、この赤津さんのモデルのようにカスタムできます(エイアンドエフカントリーのみ)。
■機能
バックナイフが世界のハンターに知られるようになったのは、なんといっても世界初のロック機構を搭載した革新的なナイフ=#110を発表したことにあります。
“ロックバック”とはハンドルの背にロック解除ボタンが付いているロック機構で、バネの力でロックされるライナーロックよりも信頼性が高いのが特徴です。上の写真は「#501スカイアー」(1万2500円/税別)ですが、#110と同じ機構を搭載しています。
ナイフのブレード(刃)は、用途によっていろいろな形が考えられてきました。一番上のような、背がまっすぐでエッジがゆるやかなカーブを描いているモノは「ユーティリティ」でオールマイティ。真ん中のモデル(#501スカイアー)はほんの少しポイント(刃先)が下がっていて「ドロップポイント」で切る・皮を剥ぐことが得意。下のモデルは「クリップポイント」といって、切る・刺すことが目的のハンター用の形状となっています。
■使い方
#110はハンター向きのフォールディングナイフですが、キャンプでの使い勝手もいいんです。
赤津さんは「ウィットリングという遊びがあって、焚き火を前に、その辺にある木を削って思い思いにモノを作るんです。ウィットル(whittle)=ナイフで木を削るという意味で、木を削ってモノを作る人はウィットラー。クラフトよりももっと趣味性が高く、愛好家が多いんですよ」と教えてくれました。調べてみると、木を削ったチェーンなど、実用的ではないけれど見ていて楽しい作品が多い模様。
焚き火を前にウィットリング。木の形や性質を見て、気分次第で木を削ります。だんだん削るのが楽しくなってくるんですよ!
焚き付け作り。枝の端っこにナイフを添え、両腕を体に沿わせたまま肩甲骨を近づけてチップを作ります。クラフトでも使える技ですね。
森の中を歩くとき、#110をポケットに入れておくと何かと重宝します。赤津さんによると「欧米はナイフを積極的に使う文化がありますが、日本は戦闘用もキャンプやハンティング用もひとくくりにナイフと呼ばれ、有用性を認めにくい文化。だからナイフを使う場が少なく、アウトドアでも使いこなせない人が多いのでは。これでは自然を楽しめません」。
遊びながら木の性質やナイフの扱いになれるので、キャンプのときくらいは#110でひたすら木を削ってウィットラーを気取ってみてもいいですね!
*鉄砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)では、業務など理由なしに刃体の長さが6cm(折りたたみ式ナイフは8cm)を超える刃物を携帯してはいけないとされています。キャンプでナイフを使ったあとはクルマやバッグの中に入れたままにせず、必ず自宅で保管しましょう。
>> エイアンドエフ
(取材・文/大森弘恵)
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