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アマゾン川の生態系を日本で再現「アクアリウム」【夢中になれる趣味時間。】

&GP / 2019年2月25日 20時0分

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アマゾン川の生態系を日本で再現「アクアリウム」【夢中になれる趣味時間。】

【特集】夢中になれる趣味時間。

アクアリウムの趣味人口は増加傾向にあり、関連グッズも多く登場し、初心者でも楽しみやすくなっている。現在は単に育てるだけでなく、生態系を再現したりと楽しみ方の幅が広がっているのが特徴。アマゾン川に生息する生物を日本で育てているマリオさんに、その魅力を聞いた。

■目標は「親よりも美しい子や孫の世代を育てること」

熱帯魚には何万もの種類があり、生態は多種多様。それらを飼育するスタイルも人それぞれだが、熱帯魚を愛するマリオ高野さんは、南米アマゾン川で採集される小型魚、アピストグラマを飼育し、繁殖させることを主に楽しんでいる。

「つい2~3カ月前までアマゾン川で暮らしていた野生の魚が自室の水槽にいること自体にまずロマンを感じますよね。はるか遠い地で生まれ育った野生の魚を日本の水に馴染ませ、本来の姿に育てるのが目的なんです。

目標としているのは “親よりも美しい子や孫の世代を育てること” です。ただ育てるだけならまだしも、野生の個体よりも美しい姿に育て上げるのはとても難しいんです。何年やっていても試行錯誤の連続です。そこに醍醐味を感じますね」

▲マリオ高野さん  幼少の頃からメダカや水生昆虫などの採集や飼育を趣味とする。熱帯魚(淡水のみ)の飼育歴は30年ほど。現在はアピストグラマという南米アマゾン川の魚の累代繁殖を中心に楽しんでいる。所有する水槽は現在8本。

どんな魚でも、本来の姿を発揮させるには、その魚が生まれ育った環境に近い環境を再現してあげることが重要という。

「家の水道水を、アマゾン川の水に近付けることが成功のカギになります。ただアマゾン川には無数の支流があり、場所によって水質も大きく異なります。その点は専門誌やショップなどから情報を得て、飼育する魚が暮らす水質を把握し、再現していくんです。そういった水質管理も楽しみのひとつですね」

一方、水槽のレイアウトはいたってシンプルな構成だ。

「繁殖がメインなので、デザイン性を意識したレイアウトにはしていないんです。アピストグラマは小型魚なので、幅30cm程度の小型水槽でも育てられ、数が増えても対応しやすいこともポイントですね」

まだ納得できる繁殖は実現できていないというマリオさんだが、時として会心作が育つこともあるという。それが安定して再現できるようになるまで、探求の日々は続きそうだ。

▲ブラジルやペルーで採取されるシクリッド科の淡水魚。繁殖時には雌雄とも色が鮮やかになり、親が卵や稚魚を守る活動も見ていて楽しい。繁殖させやすいボレリィ種などは初心者にもオススメ

■オススメのスターターキット

ジェックス
「45cm ガラス水槽」(6150円)

小さすぎると水質が不安定になりやすいので、小さめの水槽を希望する場合でも45cmがオススメ。小型魚なら30匹程度まで飼える。

 

Water Support
「ソイル(粗目) 8リットル」(3020円)

低砂はソイルと呼ばれる特殊な土がオススメ。本格的な水草レイアウトでなければ薄めに敷く。アルカリ性の水質や海水には不向き。

 

ジェックス
「POWERⅢ450」(4980円)

アクアリウム用LED照明は水草の生育に向く光の波長に。水草レイアウトがメインなら上部フィルターの代わりに2灯は設置したい。

 

ジェックス
「セーフカバーナビパック」(4580円)
Water Support
「カルキ抜き500mL」(1380円)
BICOM
「生きているバクテリア スターターキット」(2138円)
Water Support
「バクテリア繁殖ろ材」(1296円)

生きたバクテリアと繁殖ろ材を使うと水質が安定しやすい。セーフカバーナビパックは温度管理に必要。カルキ抜きも必須アイテムだ。

▲左から「カルキ抜き500mL」「生きているバクテリア スターターキット」「セーフカバーナビパック」「バクテリア繁殖ろ材」

■水草は二酸化炭素がポイント!

SUDO
「CO2レギュレーター」(1万2000円)

水草を本格的に育てたい場合は、照明の点灯時に二酸化炭素を添加すると成長が劇的に良くなる。3~4週間に1本程度換えのボンベが必要となるが、水草主体の場合は必須に。

■海水魚は人工海水を作ればOK

MMC
「レッドシーソルト」(1680円)
Tetra
「ハイドロメーター」(1720円)

海水魚の飼育も基本は淡水魚と同じだが、人工海水と塩分濃度などをチェックする比重計が必要。低砂はソイルではなくサンゴ砂を使用し、ライブロックと呼ばれる岩を入れたい。

▲(左)「レッドシーソルト」(右)「ハイドロメーター」

 

■テッパン人気はカージナルテトラとプリステラ

現在の人気種はカラシン科のテトラ類。小型水槽でも飼いやすく、他の小型魚との混泳もしやすい。自分好みの魚が見つかったら、飼う前に魚の生態を調べてみよう。水質は中性から弱酸性に適した種類が比較的飼いやすい。

▲「カージナルテトラ」(3360円/20匹)

▲「プリステラ」(500円/1匹)

 

■育てやすい水草が人気!

底に3~4cmほどの厚さのソイルを敷くだけで簡単に育てられる水草として、ヘテランテラ、ルドヴィジア、カーナミンなどが人気だ。水草レイアウトをメインとする場合は肥料や二酸化炭素の添加が必須となる。

▲「ヘテランテラ」(420円/1pot)

▲「ルドヴィジア」(420円/1pot)

▲「カーナミン」(420円/1pot)

 

■水さえしっかり管理すれば意外とカンタン!?

アクアリウムと聞くと、少々ハードルが高く感じる人もいるかもしれないが、トロピランド小平店のスタッフ・福士楓さんによると、基本さえ抑えれば初心者であっても上手に飼える魚も多いという。

「器材やケミカル材なども年々進化しているので、趣味としての裾野はかなり広がっていますね」

器材は、まず水槽のサイズを決めることだと福士さんは続ける。

「45cmや60cmの定番サイズがオススメで、ヒーターやフィルターなど、水槽以外に必要なものもあります。それらがセットになったものもあるので、そういったものもオススメです」

次にどんな魚をメインで飼いたいのかを決める。

「最初はなるべく魚の数を少なめにするのが成功の秘訣です。水槽の立ち上げ直後はろ過機能が低く、魚の数が多いと水質が悪化しやすくなるため、数週間ほど経ってから徐々に増やすというプランを立てるといいと思います。水は見た目には綺麗でも魚の排泄物で汚れるので、1週間に1度は4分の1程度の水を交換するといいですね。水の管理をしっかりすれば、意外と難しくないんですよ」

トロピランド小平店・福士楓さん 
展示水槽本数が約500本という首都圏最大級の熱帯魚専門店の専門スタ ッフ。若手中心ながら知識と経験が豊富で、安心して相談できる。

 

 

トロピランド小平店

住所:東京都東村山市恩多町2-41-7
営業時間:13:00 ~ 21:00(平日)/11:00 ~ 20:00(土曜・日曜・祝日)
休日:火曜日(祝日の場合は営業)

>> 夢中になれる趣味時間

本記事の内容はGoodsPress3月48-49ページに掲載されています

 

(取材・文/三輪公平 写真/阿部昌也)

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