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高画質化が進むスタンダードな前方録画モデル3選【ドラレコ完全攻略⑤】

&GP / 2019年8月21日 19時0分

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高画質化が進むスタンダードな前方録画モデル3選【ドラレコ完全攻略⑤】

【特集:ドラレコ完全攻略】

近年、あおり運転や幅寄せなどの違法行為を撮影したドライブレコーダー(ドラレコ)の映像がさまざまなメディアで取り上げられるなど、危険運転が社会問題になっている。ドラレコの導入は、トラブルに見舞われたときの証拠としてだけでなく、危険運転防止の抑止力として活用されるようになっているのだ。

そこでカーグッズプレス編集部では、厳選したドラレコをタイプ別にテスト。取り付けやすさや使い勝手、画質、録画映像といった機能面のチェックから、話題の最新モデルやドラレコ関連ニュースまで、最新のドラレコ事情を6回に分けてお届けする。まだドラレコを導入していない人はもちろん、現在使用しているドラレコに不満がある人も要チェックだ。

第5回は、もっともポピュラーな前方録画モデルを紹介。本体にすべての機能を組み込んだワンボディ型が主流。廉価モデルからハイスペックモデルまでラインアップは豊富だ。今回は、鮮明な映像を記録できる高画質な3モデルをテストしてみた。

 

【特集:ドラレコ完全攻略】
1.  ドラレコ基礎知識
2. 「前方+後方」録画モデル3選
3. 「前後左右」録画モデル3選
4. 「前方+車内」録画モデル
5. 「高画質」録画モデル3選
6.  ちょい足しリア録画グッズ

■高画質に加え「安全運転支援機能」など付加機能が充実

テストした3モデルの中で、使い勝手の面で優れていたのはケンウッド「DRV-830」だ。本体サイズは大ぶりだが、それだけに背面ディスプレイが3インチと大きく、操作ボタンの位置がわかりやすい。そのため、記録映像や設定メニューが抜群に見やすくなっている。ボタンは大きく間隔が空いているので、操作ミスが起きにくいのもポイントだ。

セルスター「CS-31F」はタッチパネルを搭載しているため、直感的な操作が可能で、機械が苦手な人でも手軽に扱える。モニターサイズは2.4インチと特別大きいわけではないが、表示する項目を絞っているので使い勝手がいい。また音声で操作をサポートしてくれる点もポイントが高い。付加機能として、カーナビ用バックカメラを接続して2カメラ仕様へのシステム拡張ができるのもうれしいところだ。

操作性で気になったのはコムテック「HDR852G」。操作ボタンが底面にあるため、取り付け位置によっては下からのぞき込む必要がある。慣れるまでは少し戸惑うかもしれない。ただし、メニューはわかりやすく読み取りやすくなっている。

 

【機能&操作性】

1. microSDカードの「ダブルスロット」搭載で長時間録画可能

ケンウッド
「DRV-830」(実勢価格:2万円前後/税別)

充実のラインアップを誇るケンウッドの最上級機。フルHD画質の約1.8倍の解像度となるWQHD画質での記録を実現している。microSDXCカード対応のカードスロットをふたつ搭載していて、ふたつのカードをリレーしての長時間録画が可能となっている。モニターも大型で見やすい3インチだ。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:3.0インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:27/9/3fps
●画角(前):水平132度、垂直70度、対角144度
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:HDR

▼WQHDのほかに画質選択ができ長時間録画もOK

▲最高はWQHD画質だが任意に画質の選択を行える。画質を下げることで、容量の少ないmicroSDカードでも長時間録画が可能になる

▲画像認識による「運転支援機能」を搭載。発進遅れや前方車両への近づきすぎ、車線逸脱などを画面表示と音で知らせる。感度も優れている

▲右側面に3つのキー、底面にふたつのキーを装備。いずれもサイズが大きい上に間隔が広く、押し間違いを防いでくれるレイアウトなので、抜群に使いやすい

 

2. 既存のバックカメラを接続して後方を録画可能

セルスター
「CS-31F」(実勢価格:2万8000円前後/税別)

STARVIS技術を投入した「SONY Exmor R CMOSセンサー」を搭載しているので、昼間はもちろん夜間も美しく鮮明な映像を記録する。カーナビなどで取り付けた既存のバックカメラを接続すれば、車両前後の状況を同時に録画できる。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:2.4インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:30fps
●画角(前):水平115.8度、垂直60.2度、対角141.8度
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:HDR

▼前車発車/車間距離保持/車線逸脱の警告を行う

▲「運転支援機能」を搭載。発進遅れや前方車両への近づきすぎ、車線逸脱などを知らせる。また、内蔵GPSデータによるGPS警告機能も備える

▲2.4インチのタッチパネルディスプレイを搭載。直感的な操作ができ、誰でも簡単に扱える。画像はメインメニューで、ここから各種操作を開始する

▲カーナビと接続している既存のバックカメラを分配すれば、車両前後の状況を同時に録画できる2カメラドライブレコーダーとして使える

 

3. フルHDの約1.8倍!高精細WQHDを採用

コムテック
「HDR852G」(実勢価格:2万1000円前後/税別)

コムテックのシングルカメラモデルとしては最新かつ最上級機となる。フルHD画質の約1.8倍も高精細なWQHD画質による録画機能を備え、対角約166度の超広角レンズも採用。同社製レーダー探知機との連携機能も搭載している。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:2.7インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:29.1fps
●画角(前):水平114.6度、垂直81度(HDR時は72度)、対角166度(同147度)
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:WDR/HDR

▼操作ボタンは小さいが文字が大きく見やすい

 ▲「GPS警報機能」を備えており、逆走や事故ポイント、ヒヤリハット地点、速度監視路線などを知らせてくれる。これらのデータは更新も可能だ

▲5種類の「安全運転支援機能」を搭載し、車速アラームなども備える。メニューの文字が大きく、選択した項目が黄色で示されるなど見やすい

▲本体の底面部分に操作キーがずらりと並ぶレイアウト。操作ボタンのサイズが小さく、下からのぞき込まないと文字が読み取れないので、慣れが必要かもしれない

■フルHDとWQHDの画質差は如実だが実用差はナシ

今回取り上げたモデルの中で、ケンウッドとコムテックはWQHD画質、セルスターはフルHD画質が最高画質となり、スペックが異なる。両者の解像度の差は約1.8倍もあるため写真を見比べると差があるのは当然だが、実用レベルで不満はないはず。

ケンウッドは、昼間の画質で全体に明るく映る傾向だ。コントラストはやや弱く色合いは浅いが、視認性という点ではまったく問題なし。レンズ性能が優れており、拡大しても極めてシャープ。信号機の名称などもハッキリと読み取れる。ビデオカメラ開発で培った技術が投入されているだけはある高画質だ。

コムテックもケンウッドと同様にWQHD画質搭載モデルでクッキリした映像だが、ややコントラストが高めでクッキリ。一般的なドラレコに比べて撮影画角が広く、横方向まで見渡せるのは安心感が高い。

セルスターはフルHD画質のために他の2モデルと比べると分が悪いものの、必要十分なシャープさ。フルHD画質モデルとしてはトップレベルの映像クオリティと言えるだろう。

そしてこのセルスターだが、実は夜間の映像がかなり優秀だ。隅々までクッキリと見えるうえにコントラストもあり、色も正確に再現している。周囲に照明が少ない場所ではヘッドライトが照らしていない場所も状況の確認ができるほどの高感度。同社がアピールする「ナイトビジョンVer.2」の効果が明確に出ているといえるだろう。

コムテックは、ヘッドライトが当たっている場所はとくにハッキリとしている。ケンウッドは、ヘッドライトが当たる部分と当たらない部分の差が少なく、HDR機能がしっかり働いている印象。全体に暗めに映ってしまったが画質の良さはさすがだ。

 

【動画再生】

▼ケンウッド「DRV-830」

【昼間】HDRの効果をしっかり発揮

WQHD画質ならではの高精細な映像で、ビデオカメラのような美しさだ。全体的に明るめに映る傾向でHDRの効果も高い。

【夜間】暗めだが高精細さはしっかり確保

全体に暗く映る印象。コントラストもそれほど高くない。光が当たらない路肩部分は少々暗めだが、昼間と同様の高精細さは維持する。

 

▼セルスター「CS-31F」

【昼間】実用レベルではまったく問題なし

フルHDと他の2モデルと比べて解像度がやや低いため、拡大をするとシャープさは今ひとつという印象だが、実用上の不満は特にない。

【夜間】驚くほどの高感度で明るくシャープ

おそらく業界トップクラスの夜間性能。明るくシャープに見えるうえ、光のにじみも気にならない。

 

▼コムテック「HDR852G」

【昼間】広角レンズで広範囲をカバー

業界トップクラスの高精細を誇るWQHD画質を採用。コントラストは高いが、やや暗めに映る傾向だ。広角レンズで広い範囲をカバー。

 

【夜間】夜間録画に強くキレイに見える

ヘッドライトの光が当たっている場所は特によく見える印象で、必要十分な能力が確保されている。ほとんどの人がキレイと感じられるはずだ。

 

■その他の注目モデル

▼動体や衝撃を検知して作動する駐車モードを搭載

hp
「f350s」(実勢価格:1万5000円前後)

世界的なPCブランドとして知られるhpのハイコストパフォーマンスモデル。ソニー製イメージセンサーによるフルHD画質記録ができ、明暗差を補正するWDRも搭載。動体や衝撃を検知して作動する駐車モードや連続運転を知らせる長時間アラートも備える。

 

▼車内や後方を記録するアングルにも調整可能

ユピテル
「SN-HQ90d」(3万4992円 Web限定モデル)

水平150度、垂直240度という超広角レンズを搭載し、一般的なドライブレコ ーダーの約3.5倍もの広い範囲を撮影可能。レンズ部は可動式で、アングル調整すれば「前方範囲を大きく」や「車内や後方も録画」といったカタチで記録ができる。無線LAN内蔵で、映像の確認や各種の設定操作は専用アプリをインスト ールしたスマホで行える。

 

▼広角レンズにより最大4車線を録画できる

ANKER
「Anker Roav DashCam C2 Pro」(1万3800円)

ソニー製CMOSイメージセンサーとNightHawkテクノロジーにより、昼夜を問わず鮮明な録画を実現。Wi-Fiを内蔵し、専用アプリをインストールしたスマホと記録映像の転送などが可能で、Gセンサーにより衝突などの衝撃を検知して録画を開始する機能も搭載している。

 

■まとめ

いずれのモデルも各社の上級機種だけに高い実力を備えている。ケンウッドは、高い操作性や昼間の高画質が大きな魅力だ。セルスターは、夜間性能の高さやバックカメラが接続できる便利さがある。コムテックは全体にバランスが取れており、どんな場面でも実力を発揮してくれるはずだ。

 

>> 特集:ドラレコ完全攻略

本記事の内容はCarGoodsPress89号30-33ページに掲載されています

 


ドラレコ導入前に知っておきたい基礎知識【ドラレコ完全攻略①】

前方と同時に“あおり運転”録画に備えられるドラレコ3選【ドラレコ完全攻略②】

1台で前後左右を録画できる全方位モデル3選【ドラレコ完全攻略③】


(レポート/浜先秀彰 CGP編集部 撮影/澤田和久)

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