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いまだに人気!『頭文字D』に登場したクルマの中古車相場を調べてみた[後編]

&GP / 2019年9月8日 9時0分

いまだに人気!『頭文字D』に登場したクルマの中古車相場を調べてみた[後編]

いまだに人気!『頭文字D』に登場したクルマの中古車相場を調べてみた[後編]

1995年~2013年にヤングマガジンで連載された、しげの秀一の人気漫画『頭文字D』(イニシャルD)。連載が終わってなお多くの支持を集め、映像作品も数多く制作されました。

作品中に登場するクルマたちは現在でも絶大な人気を博し、中古車市場では高値で取引されています。またこれらのクルマは登場からかなり時間が経っているため、アメリカの「25年ルール」が適用されて日本から海外に流出し、その分国内の玉数が減り相場が上がるという現象も起きています。

25年ルールとは「クラシックカー登録制度」とも呼ばれています。アメリカでは新車販売されていないクルマを輸入する場合、安全基準や排ガス規制をアメリカの基準に合わせなくてはなりません。しかし登場から25年をすぎたモデルはクラシックカー扱いとなり。検査を受けずに輸入できるようになります。

『頭文字D』に登場するモデルもこの25年ルールに該当するものが増えたため、中古車を手に入れにくくなっています。そこでみなさんも憧れたであろうあの名車の「現在の状況」を見ていってみようと思います。

今回は先日17年ぶりに復活した名車と、ホンダ、三菱、スズキ車の状況をお伝えします。

※記事中の中古車価格帯と平均価格は2019年8月のものです。

■流通台数が激減し、新型と同程度の相場に

【80スープラ】皆川英雄(レーシングチームカタギリ ストリート バージョン)

▲トヨタ スープラ(80系)

BMWとの共同開発という形で、2019年5月に17年ぶりの復活を果たしたスープラ。直6を搭載するRZ、セッティングの異なる直4を搭載するSZ-RとSZという構成で、エンジンはすべてターボになります。

17年前に生産終了した80系スープラは直6ターボのRZ系と直6NAのSZ系という構成になります。『頭文字D』で皆川英雄が操るのはスープラRZでした。

80系スープラは中古車流通量が激減していて、現在は全国で50台ほど。RZ系とSZ系は1:1くらいの割合になります。RZ系を買う場合は最低でも予算300万円は必要。状態のいいものを狙うなら新型スープラのSZ(490万円)と同じくらいの予算を考えたほうがいいかもしれません。

今後流通量がさらに減ると今以上に値段が上がっていくのは必至。購入を考えている人は早めに探したほうがいいでしょう。

<生産時期>1993年5月~2002年8月
<中古車価格帯>130万~740万円
<平均価格>289.1万円

 

■間もなく25年ルールの対象に。一気に相場が動く可能性大!

【初代インテR】酒井(東堂塾)

▲ホンダ インテグラタイプR(DC2)

NSXに次ぐタイプRとして1995年10月に登場したインテグラタイプR(DC2)。スマイリー酒井が操る本モデルは1.8Lエンジンで200psを達成! ボディは徹底的な軽量化が施されたスパルタンなモデルです。

ホンダはアメリカでも人気のブランドで、インテグラもアメリカに輸出されていました。ただし、アメリカでは丸目4灯デザインだったため(日本では1993年5月~1995年8月まで丸目4灯で、その後角目2灯になります)、日本のタイプRのデザインはアメリカで人気が高まっているという話も。

このタイプRももうすぐ25年ルールの対象になるため、一気にアメリカからの買い付けがくるかもしれません。

現段階でも流通台数は約30台と少なめです。欲しいなら早めの行動を!

<生産時期>1995年10月~2001年6月
<中古車価格帯>70万~280万円
<平均価格>130.1万円

 

■インテRより相場が高め。比較的程度のいいものは最低でも250万円は必要に

【シビックタイプR(EK9)】二宮大輝(東堂塾)、舘智幸(東堂塾)

▲シビックタイプR(EK9)

NSX、インテグラに次ぐタイプR第3弾がシビックタイプR(EK9)。『頭文字D』ではサンライトイエローの後期型タイプRが登場します。

流通台数は約70台とインテRよりは多くなっていますが、海外人気が高いため、これからも台数減少は避けられそうにありません。

後期型は予算200万円で買うのは困難。できれば予算250万~300万円用意しておきたいところです。

<生産時期>1997年8月~2001年11月
<中古車価格帯>90万~300万円
<平均価格>163.1万円

 

■すでに中古車はほとんど流通していない状態に

【ランエボⅢ】須藤京一(エンペラー)

▲三菱 ランサー エボリューションⅢ

三菱がWRC で戦うために生まれたランエボ。Ⅰが1992年9月に登場した後も毎年進化を重ねいきます。Ⅲは1995年2月に登場しました。搭載される2Lターボエンジンの最高出力は270ps、最大トルクは31.5kg-mまで高められています。

中古車サイトでは型式の関係からⅠ~Ⅲが初代、Ⅳ~Ⅵが2代目と分けられています。第一世代のⅠ~Ⅲはほとんど中古車が流通しておらず、今回の原稿執筆のためにチェックしたところⅢは全国で1台のみで価格は425万円。

このくらいの数になると中古車相場を形成する形にはならないので、どうしても乗りたい人はこまめに中古車サイトなどをチェックし、予算に合うもので状態に納得できるものが出てくるのを根気よく待つしかなさそうです。

<生産時期>1995年2月~1996年7月
<中古車価格帯>--
<平均価格>--

 

■『頭文字D』登場車種が100万円以下で手に入る

【ランエボⅣ】岩城清次(エンペラー)

▲三菱 ランサー エボリューションⅣ

第2世代となるランエボⅣは最後の5ナンバーモデルで、シリーズで初めて自主規制いっぱいの280psに達したモデルです。また、左右駆動力移動システム「アクティブヨーコントロールシステム(AYC)」を初搭載し、旋回能力が飛躍的にアップしました。

中古車の流通量は全国で10台ほど。価格も100万円以下でも見つかります。

ただ、エボならではの絶対的な性能を手に入れたいと考えたら、第3世代を狙う方が無難かもしれません。

<生産時期>1996年8月~1997年12月
<中古車価格帯>50万~190万円
<平均価格>77.1万円

 

■『頭文字D』登場モデルでは比較的買いやすいが、台数は減少中

【カプチーノ】坂本(埼玉北西エリア連合チーム)

▲スズキ カプチーノ

日本のバブル景気が最高潮に達した時期に相次いで登場した軽スーパースポーツ。カプチーノはアルトワークス用のターボエンジンを縦置きにして後輪を駆動させるという、パッケージング重視の現在では考えられない軽自動車。軽ながらロングノーズショートデッキというスタイルで、現在でも多くのファンがいます。

カプチーノも海外にコアなファンがいて輸出が多いため、中古車流通量はだいぶ少なくなりました。それでもまだ160台ほど残っています。価格帯も今回紹介する中では現実的なので、当時のスポーツモデルに乗りたいという人には選びやすいでしょう(とはいえ30年近く前の軽自動車が100万円以上するというのは普通に考えたら驚きですが)。

購入時は車両状態をよくチェックし(特にミッションなど)、価格も含め納得した上で購入してください。

<生産時期>1991年10月~1997年12月
<中古車価格帯>30万~180万円
<平均価格>72.6万円

 

>> いまだに人気!『頭文字D』に登場したクルマの中古車相場を調べてみた[前編]

(取材・文/高橋 満<ブリッジマン>)

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