寒い冬キャンプをヌクヌクにする薪ストーブの楽しみ方
&GP / 2019年12月20日 20時0分
寒い冬キャンプをヌクヌクにする薪ストーブの楽しみ方
<不自由を自由にする野営スタイル>
「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。
冬本番になってきましたね。皆さんは真冬にキャンプをする際、何で暖を取りますか? 私はほとんど焚き火オンリーですが、たまに薪ストーブを使います。
でも、薪ストーブって他の暖房器具よりハードルが高い気がしませんか?
安心してください、そんなことありません! 設置位置や使い方、換気の仕方など、ちょっとしたコツはありますが、使いこなしにそれほど技術はいりません。
ということで今回は、キャンプで薪ストーブを使う際のコツと、導入のメリット・デメリットを紹介したいと思います。
■薪ストーブでできること
冬キャンプの際、よっぽどのことがない限り焚き火で暖を取るのですが、「幕外で過ごすには寒っ!」と感じるほど気温が低く、幕内でぬくぬくと過ごしたい場合に、薪ストーブに助っ人を求めます。
薪ストーブを配置したら、焚き火と同様に薪割りをして着火。着火後も焚き火同様に火を育て、見守る(面倒を見てあげる)イメージです。まずは煙突まで熱をいきわたらせる必要があるので、最大火力を目指しましょう。
暖を取るために使用する薪ストーブですが、もう一つ大きな役割りがあります。それが熱源としての利用です。
写真のようにストーブの上にフライパンやクッカーを置けば調理が可能。ケトルを置いておけば、いつでもお湯が手に入りますので、寒いときに有効です。
調理する際の火力調整も火力を高めたければ、薪をたくさん投入して、空気を流入をさせて火力を上げます。逆に火を小さくする場合は、空気流入を少なくします。ほとんどの薪ストーブは空気流入を調節できるようになっているはずです。
ちなみに私が使用している薪ストーブはG-Stove「HeatView」。選んだ理由は、このサイズ感の中では、最強レベルの暖かさ。コンパクトなのに煙突部分がすべて本体に収納できて、何と言ってもデザインが好きだからです。
■薪ストーブの熱を有効活用する配置
薪ストーブの熱を有効活用するために一番大事なことは、輻射熱を利用することです。
焚き火は直火であればいくらでも大きくすることが可能で、単純に外で使用する場合は、焚き火の方が暖かい(組み方や薪の量にもよりますが)です。
一方の薪ストーブは、庫内に一度に入れられる薪の量には限界があり、また煙突があることによって冷気に当たる面積も大きくなるので冷えやすいのです。
このため幕外に置くよりも、下の写真のように、なるべく幕内の奥に配置した方が、薪ストーブの熱が幕に反射して全体が暖かくなりますし、できるだけ煙突部分も幕内に入れた方が、当然暖が取れます。
熱源としても使うので、一番暖かくなる場所かつ、調理をするのに適した隅の方で導線が確保できる場所に配置します。コットン幕であれば、近すぎると焦げますが、幕とストーブの距離は50cm程度離れていれば大丈夫です。心配な方は、幕を触って温度を常に確認してください。
テント内にストーブを入れるとどのくらい暖かいかというと、軍幕であれば、クローズすると暑くて中にいられなくなるほど。もちろん外気温によりますが、外気温がマイナス5℃くらいの時、内部が30℃近くになっていたことがあります。
なので温度に応じて、幕をクローズしたり、オープンにしたりできる幕の張り方をするのがいいと思います。
こちらは東ドイツ軍幕6枚張りですが、余裕で2人が寝れる広さがあるのですが、このサイズでも、クローズにすると、熱すぎるくらいです。
中で薪ストーブを使う際は、少し開けておくくらいがちょうどいい感じです。
■薪ストーブのメリット・デメリット
さて、幕の中で使えば非常に暖かい薪ストーブですが、メリットばかりではありません。石油ストーブやガスストーブと比較するとデメリットもあるので、それぞれ紹介していきたいと思います。
【メリット】
① 幕内で火を見て、いじって、楽しめる
幕内での焚き火は、換気や飛び火の問題で厳禁ですが、薪ストーブであれば大好きな火をいじって楽しめます。
② 暖房器具の中では最強の暖かさ
薪ストーブには煙突があり、ここも暖まって熱を発します。したがって、放熱面積が大きく、その分暖かくなるのです。
③ いつでも調理用の熱源として使える
一度つけてしまえば、薪をちゃんと定期的に足していれば、常に火がある状態ですので、ちょっとお湯を沸かしたり、さっと調理することが可能です。
【デメリット】
① 一晩中つけておくことができない。
薪ストーブの大きさにもよりますが、私が使っているG-Stoveだと、薪をパンパンに入れておいても、2~3時間くらいで燃焼してします。従って、寝るときは寒さに耐えられる高規格のシュラフが必要になります。
② 面倒をみないと消える
焚き火と同じですから、薪を足したり、換気を調整したりしないと適温を保つことができません。つけたらそれで終わり、というわけにはいかない、カマッテちゃんなんです。焚き火と同じで、それが楽しいのですが。
③ 燃料費がかかる
薪ストーブはほかの灯油ストーブやガスに比べ、燃料費がかかります。薪は大体普通に買うと一束500円。灯油は1リットルあたり100円で、私が所有している武井バーナー「501A」は燃料を2.8リットル入れられて、10時間連続使用が可能です。したがって、約300円弱で10時間は連続点灯可能なのに対し、薪ストーブは10時間連続で使用しようと思ったら、火力にもよりますが、薪は3束から4束必要なので、2000円くらいかかってしまいます。
* * *
いかがでしたでしょうか? デメリットもありますが、私は薪ストーブが好きです。なんといっても幕内で火を楽しめるのが最高に面白いですし、寒い冬に暖を取りながらキャンプができる。これこそ冬キャンプの醍醐味なのではないでしょうか?
>> 連載
(文・写真/RYU)
「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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