2秒は無理だけど約2分で設営!デカトロンの8990円テント悪くないぞ!
&GP / 2020年1月3日 22時0分
2秒は無理だけど約2分で設営!デカトロンの8990円テント悪くないぞ!
どうやら第二次らしい昨今のキャンプブーム。アウトドア業界も盛り上がりを見せていて、「キャンプ始めました!」「キャンプに行きたい!」という声をよく耳にするようになりました。キャンプ、楽しいよね!
そんなキャンプで多くの人が大変だなぁと思うことのひとつが、テントの設営ではないでしょうか。特にファミリー向けの大型テントとなると、設営も撤収もたしかにひと苦労ではあります。慣れればどうってことないんですが、慣れる前に「やっぱりキャンプ大変だからもういいや」となられると、もったいないし、残念です。
そこで、昨年日本に本格上陸し話題となったフランス発の大型スポーツショップ「DECATHLON(デカトロン)」のオリジナルアウトドアブランド「QUECHUA」
2019年、日本に本格上陸したフランス発の大型スポーツショップ「DECATHLON(デカトロン)」。スポーツ用品やアウトドア用品がとにかく安いと話題になりました。
そんなデカトロンのオリジナルアウトドアブランドが「QUECHUA(ケシュア)」です。10Lの小型バックパックが390円など、これぞまさに価格破壊な商品がズラリと並んでいるのですが、中でも気になったのが「キャンプ ポップアップテント 2 SECONDS AIR PRINT」(8990円)。
ポップアップテントといえば、2人用ぐらいの小さいサイズというイメージだったのですが、これは3人用となっている。そして激安というほどでもないけれど、安い! さらにホームページの画像を見るかぎり、インナーテント付きの二重構造っぽい。だったらキャンプで使えるかも!
ということですぐさま購入し、冬キャンプロケに持っていってみました。果たして冬キャンプでもちゃんと使えるのでしょうか。
設営は、2019年アウトドアに目覚めた編集部・三宅にやってもらうことに。「こういうの使ったことあるよ」と豪語していましたが、はたしてちゃんと立てられるのか。
見るべきポイントはふたつです。
・商品名どおり“2秒”で立てられるのか
・片付けは面倒でないか
それでは一気にいってみましょう!
<設営>
▲ケースとなる袋にも大きく“2 SECONDS”の文字が。「なんでオレが…」とブツブツ言ってましたがここは無視して進めていきましょう
▲中からは円形に畳まれたテント本体が。ちなみに袋の内側にはポケットがふたつ付いていて、ペグとロープが入っています
▲全体を留めている黄色いヒモを外します
▲そのまま開こうとしたのですが、開かず…。実は手前にある赤いフックを外す必要があるのです
▲赤いフックを外したらテント本体が広がろうとするので、その力に任せて一気に広げます
▲テント自体はねじるように小さくなっています(ここ片付け時の重要ポイント)。そのねじれを戻してやると…
▲テントのカタチに広がりました。3kg台の軽さなので、ふわっと持てるんです
▲どっこいしょと地面に下ろせばテントのカタチに!
さすがに2秒とはいきませんでしたが、ここまで約15秒でした。初見で説明書も見ずにここまでいけるのはさすがポップアップテント。しかもかなり大きい!
上の画像を見ると分かるのですが、入り口部分とその逆側が反り返ってしまっています。なので、ペグを打たなければ地面に沿ってくれません。サクサクッとペグを打ち、約2分で設営完了!
今回はガイロープを使いませんでしたが、ちゃんと使うなら必ずガイロープを張ってペグダウンしましょう。
▲さっそく寝てみた
インナーテントのサイズは180×210cm。高さは101cmあります。たしかにこれだけ広ければ大人2人に子ども1人ぐらいなら余裕で寝られそうです。インナーテントの入り口と逆側は上部がメッシュになっていて、フライ(外側)を持ち上げてフックで留めれば、通気性も確保できます。
想像以上にちゃんとしていて驚きました。収納サイズは直径74cmと小さくはないですが、薄っぺらいのでさほど気にはなりません。
となると問題は撤収時。この手のテントって、片付けにコツが必要だったりするんですよね。そのあたりも含めて、実際にレポートしてみます。
<撤収>
▲収納袋に片付け方が描かれたシートが縫い付けられていました。文字はなく、すべてイラストというところがユニバーサル! 左下に再生マークがありますが、デカトロンのサイトには片付け方の動画がアップされています。どうしてもできない時はこちらも参照
▲まずはテント内の奥にある赤いフックを持ち入り口まで引っ張る。イラストにはオレンジ色で描かれていたので、最初オレンジのフック探しまくりました…
▲赤いフックをインナーテントごと引っ張り出したら、外側にある赤いフックに留めます
▲赤いフックを留めると、なんとなく円形になって、なんとなくまとまります。イラストのようにキレイにまとめようとしても無理なので、ここはなんとなくで
▲外側にある黄色いフックを2カ所留めます。ふたつあるので注意
▲最初に留めた赤いロープをグイッと引っ張り、円形をつぶしていきます
▲「うわー、なんかフレーム折れそう!」というぐらい一気に押しつぶしましょう。実はここが最大の難関
▲円を押しつぶして、無限大(∞)のようなカタチにします。1つの円を真ん中でひしゃげさせて、片方をくるっとひっくり返したような2つの円を作ってください。これホント難しい
▲2つの円ができたら、折り返して1つの円にまとめます。ここまで来たらゴールは見えたもの
▲外側に飛び出ている輪っかになった黄色いロープにはめれば…
▲あとは収納袋に入れるだけ。キレイに畳んで入れようなんて無駄なので、グイグイ押し込みましょう
▲よっしゃ、片付け完了! ちょっと膨らんでるのはご愛嬌
ペグを外してから袋に入れるまでに約7分かかりました。アウトドアギアを出荷状態のようにキレイに収納するなんて不可能なので、ちゃんと入ればそれでOK!
やはり、撤収はコツが必要です。特に大きな円をひしゃげさせて小さな円にするところはコツが必要です。でも、何度かやればコツはつかめると思います。ポイントは思い切ること。フレームが折れそうな気がしますが、そこをクリアしないと小さくはできません。むしろここさえクリアできればあとは本当に簡単。
インナーとフライの二重構造で結露も防げるし、夏場はしっかり換気ができるようになっている。収納状態は少々大きめですが、そこそこ薄いので、クルマに積みやすいはず。
テントの設営や撤収をパパッと素早く済ませられるということは、それだけ他のことに時間を使えるということ。作りもしっかりしているし、このテントで一晩過ごした三宅も「まったく問題なし」というように、普通のテントとして使えます。1万円を切る価格で、このクオリティ。デカトロン侮りがたし、です。
>> デカトロン
(取材・文/円道秀和<&GP> 写真/下城英悟)
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