3万円ちょいのAndroidTV付き32型テレビがあれば動画配信もテレビも十分かも
&GP / 2021年8月28日 19時0分
3万円ちょいのAndroidTV付き32型テレビがあれば動画配信もテレビも十分かも
おうち時間の増加でYouTubeやサブスク映像配信の利用時間がうなぎのぼりな昨今。そろそろ新しいテレビが欲しいとなった場合で、大画面4Kじゃなく置きやすくて手頃な機種となるとなんだろうと思っていたら、ありました! 中国TCLが日本向けに発売している32型フルHDテレビ「32S5200A」。しかもこれ、実勢価格は3万円台前半です。
何に惹かれたかというと、32型の小型テレビなのにWi-Fi内蔵、そして正真正銘のAndroidTV搭載という点。それってYouTubeやNetflixやプライム・ビデオ、TVerも、外付けスティックデバイスなしで見られちゃうってこと!? さっそく実機を試してみました。
■ネット動画対応は申し分なし!
TCLというメーカー、あまり馴染みがないかもしれませんが、2019年に日本を上陸した薄型テレビ世界シェア2位の中国の巨大家電メーカーです。「32S5200A」はそんな同社が手掛けるテレビの低価格機種で、画面サイズは32V型。ネット対応に関してはかなり進んでいて、Wi-Fi内蔵でAndroidTVを搭載と、今風に割り切ったスペックになっています。
実機のセットアップをしていくと…これは、かなりピュアなAndroidTVですね。Wi-Fi接続後に使用中のGmailアドレスでログインすれば、後は自分のグーグルアカウント経由で色々連携してくれます。
そして、いくらTCLが中国メーカーだといっても、「32S5200A」はちゃんと日本国内仕様。地デジ・BS・110度CSチューナーを2系統搭載だし(4K放送は非対応)、本体各所も説明書も全部日本語で、中国メーカーらしさはゼロでした。
リモコンは通常のチャンネル操作以外に、AndroidTVなのでGoogleアシスタントの音声操作専用ボタンもあるし、YouTube、Netflix、Hulu、U-Next、AbemaTVは専用ボタンがあります。日本の大手家電メーカーと遜色ないクオリティです。
テレビの番組表も普通に使いやすい形。外付けHDDで録画も可能と、テレビの基本は押さえていますね。
テレビとなると、やっぱり画質・音質も気になります。TCL「32S5200A」は32V型でフルHDパネル搭載。実は昨今の薄型テレビ事情では32V型はHDパネルが多いので、ハイスペックの部類に入ります。
AndroidTVの画面を見ても映像のドット感は全くないし、地デジ放送の色合いも自然と、予想以上によくできた画質。視野角は完璧ではなくやや白くなりますが、液晶テレビなのでここは我慢。音質はクリアで厚みがあり、まったく不満はありません。
そしてやっぱりAndroidTVは、YouTubeが生活の一部になってる現代人にはとても便利。リモコンに専用ボタンもあるのですが、僕はスマホの文字入力も音声入力するくらいの音声派。
Googleアシスタント専用ボタンを迷わず押して「グッズプレスの動画を流して」と話せば、YouTubeで関連動画を見つけてくれます。同じパターンで、「○○の最新曲を流して」とか「ニュースを流して」とか、音楽もニュースもYouTube頼みの人には最高!
Android搭載なのでアプリの汎用性も抜群。初期から導入済みのアプリだけで、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Hulu、AbemaTV、U-Nextと主要サブスクが勢揃い。他社だとNetflixやプライム・ビデオが漏れたりするんですが、そんな心配はありません。サービスも完璧なところは、さすが世界シェア2位のTCLといったところでしょうか。
GooglePlayストアや、オリジナルの「TCL Chanel」からはDAZN、TVer、dTV、TLASAまで…。もう完全に日本のサブスク事情が研究し尽くされてます。TVerも入っているということは、録画しなくても、TV番組の見逃し試聴もできちゃう訳で…便利過ぎですね。
外付けモニターとしても、もちろん使えます。32型フルHDというスペックですが、HDMI端子ではPS5などのHDR10信号入力を受け付けるので映像も十分キレイですよ。
* * *
日本ではまだまだマイナーメーカーであるTCLの「32S5200A」ですが、このスペックで実勢価格3万円台前半はちょっと驚き。画質音質も十分作り込まれているし、AndroidTVという最強の汎用性を手に入れられる。使い勝手で考えたら日本メーカーすら上回るんじゃ…。「4Kは別に欲しくないけど、YouTubeやネトフリ、プライムビデオは超欲しい」みたいなアナタ!! 買うべきテレビはこれかもしれないですよ!
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長
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