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いまやAppleが提供するオーディオ・ビジュアル体験が最先端なのか

&GP / 2021年9月11日 21時0分

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いまやAppleが提供するオーディオ・ビジュアル体験が最先端なのか

【iPadで始めるAV環境最強化計画】

最近、Appleの「11インチiPad Pro(第3世代)」(2021年モデル)を買いました。10年来のiPhoneユーザーであり、過去にiPadを所有していたこともあるので、タブレット自体に新鮮味はないのですが、実は今回の購入にはハッキリとした理由があるんです。

それはAVライター、ときにはオーディオ・ビジュアル評論家として活動している身として、最新のAVを取り巻く状況を考えた結果、「iPadを中心にワイヤレスヘッドホンやスピーカーなどを絡めてAV環境を構築していく」ためです。

購入したのは「11インチiPad Pro(第3世代)」(2021年モデル)の128GB。セルラー版を購入したのでアップルストアでの販売価格は11万2800円。

かつては「薄型テレビ」と「スピーカー」が主役だった家庭内のオーディオ・ビジュアル環境ですが、デジタルガジェットを使いこなす現代人にとって、そんな定義はもはや絵空事。

Netflixやプライム・ビデオといったサブスク映像配信サービス、SpotifyやApple Musicといったサブスク音楽配信サービスは、僕ももちろん契約しています。そして、それらを視聴するデバイスが、テレビではなくiPhoneを始めとするスマホやPC/Macを利用することが多くなっています。

▲iPad Pro用のケースとスタンドも購入。竹製のスタンドはIKEAの「VIVALLA」(1499円)

今回、iPadを連載の主役に抜擢したのは「スマホやタブレットなら、手軽に扱えていいよね」という話をするためではありません。今後のオーディオ・ビジュアルを楽しむ環境として、手軽さだけではなく、クオリティ面、得られる体験面で、Appleの世界観が最先端になりつつあるからなんです。

そこで、連載第1回となる今回は、Appleが近年提供を始めたオーディオ・ビジュアル体験を整理してお伝えします。

 

■Apple Musicは「ロスレスオーディオ」で一気に最高音質を実現

まず注目は今年6月に行われたApple Musicのアップデートです。iPhoneユーザーにはお馴染みのApple Musicは、7500万曲以上を定額聴き放題のサブスク配信サービスで、Apple IDに紐付ける形で個人月額980円で提供しています。そんなApple Musicが、6月より追加料金なしで「ロスレスオーディオ(※1)」「空間オーディオ」の機能を提供するようになりました。

※1 オリジナルのデータをそのまま維持するオーディオ圧縮形式

▲今年6月に大型アップデートが実施されたApple Music

「ロスレスオーディオ」への対応は、高音質にこだわる層にも強烈に響くアップデートです。サブスク音楽配信サービスは、各社細かな違いこそあれ圧縮音源はだいたい数百kbpsと音質は今ひとつ。大手サービスでは唯一、AmazonMusic HDが、日本ではハイレゾと呼ばれるUltraHD音質で192kHz/24bitのFLAC形式(※2)のサービスを提供していました。

※2 音声データを可逆圧縮(元に戻せる)したものなので音声の劣化が起こらない。元データの1/3程度のサイズに圧縮できる

Amazonに先行を許していたサブスク音楽配信サービスでの高音質化に対して、Apple MusicはALAC(Apple Lossless Audio Codec)フォーマットで最大192kHz/24bit音源の提供に踏み切ったのです。

▲Apple Musicは追加料金なしで「ロスレスオーディオ」に対応

Apple Musicの採用する最大192kHz/24bitのロスレス音源は、音楽CDの音質を上回るどころか、楽曲ダウンロード販売を含めても最高音質フォーマットです。要するに、一気に業界最高水準にまで到達したんです。

さらにApple Musicは、同じく6月より「空間オーディオ」への対応も果たしています。詳しくは次の項で紹介しますが、音楽を立体音響で楽しむ新しい音楽体験にも、アップルはいち早く取り組み始めているのです。

▲一部楽曲で「ロスレスオーディオ」と共に「空間オーディオ」の配信もスタート

 

■Apple TV+もNetflixも対応する「空間オーディオ」

Appleは2019年11月より、自社によるサブスク映像配信サービス「Apple TV+」をスタートさせ、オリジナル制作の作品を中心に提供しています。月額600円という利用料金が設定されていますが、2019年11月のサービス開始以来、iPhone、iPadなどデバイス購入者には無料期間が設けられ、一度は体験してみたという人も多いのではないでしょうか。

▲サブスク映像配信サービス「Apple TV+」

そんなApple TV+用に発表した音響技術が「空間オーディオ」です。映画館で公開される映画作品は、古くは5.1ch、最近は立体音響やイマーシブオーディオ(※3)といった方式で、横や背後からも音が聴こえるサラウンド空間の音響体験を提供してきました。これらは家庭ではホームシアターなどの形で楽しまれてきましたが、たくさんのスピーカーを設置しなければならないという高いハードルがありました。

※3 前後左右だけでなく高さも含めたあらゆる方向から音が聴こえる3次元音響

▲Apple TV+で配信する多数の作品がドルビーアトモスによる空間オーディオに対応

Appleの手掛ける「空間オーディオ」は、そんな音響体験を、iPadシリーズやAirPods Pro、AirPods Maxなどの自社製デバイスで手軽に利用できるようにしたものなのです。

▲「11インチiPad Pro(第3世代)」も本体の4スピーカーのみで「空間オーディオ」に対応

この「空間オーディオ」に対応するサービスも、当初のApple TV+に加えて、6月よりApple Musicにも拡大。そして今年9月からは、NetflixでもAirPods Pro、AirPods Maxで「空間オーディオ」を体験できるようになりました。

▲今や映像コンテンツを楽しむのに欠かせない映像サブスク。その代表的なサービスがNetflix

▲Netflixも「空間オーディオ」に対応

Appleが新しい音楽体験、映像体験を提供できる理由は、魅力的な自社デバイスと自社サービスを抱えているからでしょう。そして、それら新しい体験はApple製デバイスを通して他社サービスにも広がりつつあります。

従来はハードルが高いと考えられていた高品位なAV体験の壁を、Appleが乗り越えてくれることに1ユーザーとしてワクワクしています。

*  *  *

この連載は、隔週土曜の更新予定で、iPadをメインデバイスとして使い、Appleの世界観による新しい音楽体験、映像体験を楽しんでいきます。もちろんiPad以外のデバイスやサービス、さらにはApple以外の周辺機器も紹介していく予定です。

>> iPadで始めるAV環境最強化計画

 

<文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

 

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