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抜群の切れ味と耐久性!折り畳めるハサミ型マルチツール、レザーマン「ラプター レスポンス」

&GP / 2021年11月19日 21時0分

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抜群の切れ味と耐久性!折り畳めるハサミ型マルチツール、レザーマン「ラプター レスポンス」

【男前マルチツールの世界】

マルチツール。それは、手に収まるほどのコンパクトなボディにさまざまな道具を詰め込んだ“ハンドツール”。とかく専用ツールに比べ「間に合わせ」と思われがちですが、そこにはマルチツールだからこそ味わえる奥深い世界が存在します。

そんなマルチツールの男前な魅力を紹介する連載第14回は、LEATHERMAN(レザーマン)の「RAPTOR RESPONSE」(1万2650円)。今秋発売された新作です。既存の救急用ハサミを搭載したラプターシリーズのお買得モデルです。

*  *  *

猛禽(もうきん)という名を冠した「ラプター」は、折り畳み式の救急ハサミとして大ヒットしたレザーマンのマルチツールです。着衣を切るための救急ハサミをメインツールとし、ガラスブレーカーやシートベルト、衣服を一気に切り裂くためのフック型のカッターが付いたモデルになります。ミリタリーやレスキューの現場で使うことを前提として作られた、初めてのハサミをメインとしたモデルです。

新作の「ラプター レスポンス」は、メインのハサミはそのままに、ガラスブレイカーやフック型カッターをオミット。ツール数こそ減りましたが、その分購入しやすい価格になっています。今回は携帯できる最強の救急ハサミの決定版「ラプター レスポンス」の魅力を改めて紹介します。

 

■タクティカルベルトも余裕で切れる!

▲折り畳んだ状態では鋭利な部分がどこにもない美しいデザイン

折り畳み式のハサミは「ラプター」が登場する前からたくさんありました。ただ、あまり用途として必要とする人は少なかったかもしれません。ハサミを折り畳む理由のひとつは“携帯性”です。

通常、業務上の理由でハサミを携帯する場合であれば、シース(鞘)に刺して持ち運ぶかと思います。ナイフほど先端が鋭利ではないものが多いので、そのまま鞄などに入れているという人もいるかもしれません。いずれにせよ、携帯する理由だけを上げれば折り畳む必要はない訳です。

折り畳み式のハサミの多くは裁縫用の小型のものです。ソーイングキットを携帯する人も今では減ってしまったかもしれませんが、裁縫用として折り畳み式のハサミは重宝されています。

▲折り畳むと通常のハサミの半分以下

ただ、これらの裁縫用ハサミは小さく、糸を切ること以上の仕事は困難でした。レザーマンがこれまでリリースしてきた小型マルチツールに付いているハサミに関しても同様です。

一方「ラプター レスポンス」のハサミは、布地であれば何でもザクザクと切れます。これまでのマルチツールや携帯ソーイングキットのハサミとはまったく異なる理由から生まれた製品だからです。

「ラプター レスポンス」のハサミは一見すると裁ちバサミに近い形状です。しかし裁ちバサミのように生地をスーッと割くように使うことはできません。あくまでも、ザクザクと切り進むようにして使います。しかし、そのせん断能力は驚異的。

▲1000D(デニール)を二重にしたタクティカルベルトも楽勝

元々は軍の衛生兵や救急のEMT(救急救命士)が使用することを前提に開発されました。着衣の状態の負傷した要救助者に対して、安全かつ素早く衣服を切り、治療を施すためのツールです。

例えば、負傷する兵士が着用する戦闘服や装備は丈夫で耐摩擦、耐傷性に優れたものになります。通常のハサミやナイフでは切り難い素材でできています。これら丈夫な衣類を安全かつ素早く切る為の工夫が施されています。

▲先端部は鋭利ではない

ハサミ先端部は丸みを帯びています。着衣の状態の要救護者に対して、そして取り扱うユーザーに対して安全を考慮した素晴しいデザインです。

展開したサイズは全長約19cm、刃渡りは約5cm。サイズは通常のハサミと同じ程度ですが、刃渡りは少し短いように感じます。

▲裁ちバサミに似たシルエット

通常のハサミのようにシンメトリーなスタイルではなく、指を入れるホールの形は非対称で全体的に大きく作られています。

非対称の形は裁ちバサミと同じスタイル。布地を切るのに最適なデザインであり、刃渡りが短いのは着衣状態の衣類を切る上で、扱いやすさと小回りを効かせるためと思われます。

裁ちバサミが長いのは、その自重を利用してスパッと切るためです。形は似ていますが切る対象の状況が違います。

そしてハンドル部のホールが大きいのは、ユーザーが医療用や作業用のグローブを着用している可能性を考慮したものです。ツールを使用する度にグローブを外す必要が無いように工夫された部分です。なお、ハンドル部は樹脂製のように見えますが、実際にはアルミ合金製で表面塗装には銃器等の塗装でも使用されるセラコートが施されています。最近レザーマンでは、ハンドル部をカラフルなカラーリングにしているものが多いのですが、その多くがセラコート。耐傷性、耐摩耗性に優れた塗装として人気です。

ハンドルのエンド部には脱落防止用のランヤード(ひも)を通すための穴と、酸素ボンベの栓を開けるための四角い穴を備えています。

▲刃の厚みは驚きの3.5mm

刃は分厚いステンレス製。片方には細かなセレーション(ギザギザ)が施さています。このセレーションによって丈夫な布地を切り裂けるのです。実際に布を切ると細かな繊維が刃に付着します。感覚的には“チョキチョキ”ではなく“ザクザク”なんですよね。とても気持ちいい。

先述した通り刃が短めなので、細かな物を切り抜くのにも適しています。レザーやPU合皮、結束バンドなども容易に切れます。手芸用としてお勧めするつもりはありませんが、この脅威のせん断能力にロマンを感じます。

▲リングカッター

ハサミの付け根には、指輪等を切断するためのリングカッターを装備しています。もちろん、ワイヤーや針金も容易に切断できます。指輪を嵌めた指を骨折した場合にやむなく指輪を外す際に使用します。

そしてハサミを展開する場合は、ハンドルを開くだけで自動的にロックがかかります。折り畳む際は、ロックマークの付いた部分を押し下げながらハンドルを戻します。非常にスムーズに展開と収納が可能です。

▲着脱可能なクリップ

「ラプター」にはハサミを展開したまま収納出来る樹脂製の専用シースが付きましたが、こちらの「ラプター レスポンス」には付属しません。ハンドルに付いたクリップのみ。より手軽に個人が携帯できる仕様になっています。ポケットやバッグのオーガナイザーに挿しておくには充分かと思います。

救急や医療の現場に普段いないユーザーであっても、実際に手にすると、このツールには魅力を感じると思います。折り畳んだ時の携帯性、適度な重量感、展開する時のフォーム、そして抜群の切れ味。どれをとってもギアマニアの心をくすぐる1本です。

▲尖った部分がないので子どもが使っても安心

特に布地を切る性能に長けているので、着古したTシャツやタオルをザクザクと切ってウエスを大量生産してしまいます。また、その優れた携帯性はキャンプやアウトドアに持ち出したくなることでしょう。

ご自宅に良いハサミがない!という人にもお勧めできる1本です。

>> レザーマン

 

>> [連載]男前マルチツールの世界

<取材・文/GOL>

GOL|歯科技工士、ECディレクター、webライターまで幅広く活動しております。指先に伝わるハンドツールの質感や重さ、音などアナログな部分に惹かれて今に至ります。一番好きなのは懐中電灯。

 

 

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