かつお節への想いは日本共通「かつお節ソムリエの道」【本誌連載企画】
&GP / 2017年2月6日 18時0分
かつお節への想いは日本共通「かつお節ソムリエの道」【本誌連載企画】
GoodsPress2017年1月号から始まった連載企画「かつお節ソムリエへの道」。かつお節伝道師の永松真依が、“かつお節ソムリエ” を目指すべく、かつお節の知られざる世界をご紹介します。
第三回「かつお節への想いは日本共通」では、かつお節の主な産地と、かつお節づくりにおける地域特有の文化や職人さんの想いについてを解説しています。それでは、この連載に掲載している「GPかつお節検定」全5問の答えと解説を見ていきましょう。
■GoodsPress 2017年3月号 P132「GPかつお節検定」解答と解説
1、カツオは大西洋を回遊する →YES
カツオは全世界の暖流に広く分布し、太平洋をはじめ大西洋やインド洋などの熱帯海域や温帯海域を大きな群れ作って回遊します。春になると南の方から黒潮に乗って日本へ近づき(初鰹)エサをたくさん蓄え、10月頃になるとまた南の方へ帰っていきます(戻り鰹)。
2、江戸時代以前からかつお節は作られていた →NO
日本人は昔からカツオが大好き! 我々とカツオとの歴史は長く、実は縄文時代からカツオを食べていいたといわれています。足の早いカツオをいかに保存して食べるか…。干したり、煮たりと、カツオはさまざまな形に姿を変え、江戸時代中期に現代のかつお節の原型は完成しました。
3、かつお節の生産量は高知県が第1位である →NO
カツオといえば高知県を連想する方も多いと思いますが、日本のかつお節生産量第1位は、鹿児島県です。なかでも、鹿児島県の南部にある枕崎市と山川町が主な産地。枕崎市は、駅を降りるとかつお節の良い香りがするんですよ。山川町は、かつお節工場がほぼ1箇所に集中(加工組合団地)、道の駅ではカツオ料理を堪能できますよ!
4, かつお節の発祥は江戸である →NO
「女房を質にいれてでも初鰹」といういい回しが残るくらいカツオが大好きな江戸っ子でしたが、実は現代のかつお節づくりが始まったのは江戸ではなく、和歌山県の印南町です。漁民であった角屋甚太郎がカツオの保存方法として火で燻す工程を考え出し、その後各地に広まりました。
5、沖縄県でもかつお節は作られている →YES
かつお節消費量全国1位の沖縄県。現在でも沖縄県の伊良部島で、かつお節づくりは続いています。かつお節づくりの合間にさんぴん茶で乾杯が始まったり、新聞を読んだり、なんとも沖縄らしいゆったりとした時間の中で行われるかつお節づくり! 素敵な光景ですよ!
(文/永松真依)
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