奈津子×安蔵靖志の「最新家電」丸わかりニュース:2017年2月
&GP / 2017年3月8日 17時0分

奈津子×安蔵靖志の「最新家電」丸わかりニュース:2017年2月
元SDN48で家電アドバイザーの資格も取得し、「家電女優」として活躍の幅を広げる奈津子さんと、AllAbout家電ガイドや家電アドバイザーとしてテレビやラジオ番組、雑誌やWebサイトなどで活動するIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志が、最新家電の注目ポイントについて語り合う連載企画。第5回は2017年2月に発表された家電製品を紹介します。
■掃除機の新潮流が登場!?
安蔵:いよいよ3月になりましたね。春休みに入って、4月からの新生活が待ち遠しいという人も多いのではないでしょうか。
奈津子:この時期は「新生活家電」を紹介する機会も増えますね。
安蔵:新生活で必需品になるのが「掃除機」ですが、2月は掃除に革命を起こすかもしれない製品が出ましたね。
奈津子:水などを吸い取れる、シリウスのクリーナーヘッド「スイトル」ですね。
▲家電ベンチャーのシリウスが2017年4月に発売する水洗いクリーナーヘッド「スイトル」(予想実勢価格2万円前後)。キャニスター型掃除機のヘッドの代わりに装着して使用する
安蔵:広島県の発明家が発明した水掃除用アタッチメントを、元三洋電機のエンジニアなどが結集して作り上げたというものです。ペットが粗相をしたり、水気の多い食品などをこぼしてしまった場合などに、安心して掃除できるというのが魅力です。単純に吸い取るだけでなく、タンクから水を噴射して掃除できるのがすごいですよね。
奈津子:既存の掃除機を水洗い掃除機に変身させられるという発想はかなりいいですね。約2万円と決して安くはないですが、今あるキャニスター型掃除機を使えることを考えれば、お得感と気軽さがあります。オールメイド・イン・ジャパンという点にも作り手側の気合を感じますし、持ち手も含めてデザインに無駄がなくて素晴らしいと思いました。
安蔵:ペットや赤ちゃんがいる家のほかに、世界一の高齢化社会である日本では介護にも利用できそうですね。
奈津子:個人的には身内に要介護の人がいたことがあるので、そのときにこのような家電が発明されていればよかったのになと思いました。
安蔵:発表会は実演販売のようなデモがとても分かりやすかったですね。ただ、デモが行われたのはオフィス向けのような毛足の短いじゅうたんで、あまり一般住居では使われないのが気になりました。
奈津子:そうですね。私自身、実際にお借りして毛足の長いじゅうたんにコーヒーをこぼして使ってみたところ、多少吸い込みが弱い部分がありました。何度かトライしてうまくいきましたけど。
▲発表会場でスイトルの使い勝手を試す奈津子さん
安蔵:吸い込む面にくっついて気圧が下がると水が出てくる仕組みなので、角度の微調整が必要になる場合があることは私も感じました。
奈津子:発表会のときに担当者にそれをお伝えしたところ、「もっと床に押し付けるようにするといい」というアドバイスをもらいました。でも、発表会ではもっといろいろなじゅうたんやラグなどを用意して体験できるようになっていればなと思いました。
安蔵:今後どこかで体験会などをやるときには、そういう風にしてくれるといいですね。
奈津子:「水を噴射させて汚れを取る」という体験に感動すれば購買につながると思うのですが、もっとさらけ出してくれるといいなと感じました。
安蔵:最初はある程度工夫が必要でも、工夫次第でいろんなところに活用できるのが分かれば、満足感につながりますからね。
奈津子:そうですね。それが結果的に長く愛されて使用されることにつながるかもしれないと思います。あと、「固形物も吸い込める」という長所は素晴らしいのですが、固形物を吸い込んだ後は吸い込み口と中の容器がかなり汚れてしまいます。それらを洗いやすいような、細長いブラシなどをセットにしてくれるとありがたいなと思いました。
■ふとん掃除機「レイコップ」が「オゾン脱臭機能」を新搭載
安蔵:ふとん掃除機のパイオニア「レイコップ」も新モデルを発表しましたね。
▲レイコップ・ジャパンが2017年2月に発売した「レイコップRX」(実勢価格6万4500円)と、レイコップ・ジャパン代表取締役社長のリ・ソンジン氏
奈津子:レイコップはふとん掃除機ブームの走りでしたが、いよいよコードレスになりましたね。「やっときたか!」という感じです。使い勝手を考えれば、断然コードレスだと思います。
安蔵:アレルギー対策などでじっくりと時間をかけて家中のふとんを掃除したいというのであれば、コード付きは理にかなっているんですけどね。ただ、床に付いたコードをふとんの上に触れさせたくないという消費者の意識もありますから、コードレス化は多くの人が望んでいたのではないでしょうか。
奈津子:ほかには、新機能の「まくらモード」がかなり良いと思います。枕カバーが衛生的な状態じゃないと本当に肌に悪いですし、その影響が顔などにダイレクトに出ると思いますので。
安蔵:「ホメスタイオン」という、OHラジカルとオゾンを組み合わせた独自のイオン機能をうたっていますね。シャープやパナソニックなどのイオン機能も「OHラジカル」をうたっていますが、オゾンによって殺菌・消臭効果が得られているとはうたっていません。実際には副産物としてオゾンも出ているようなのですが。
▲本体下部後方から、ふとんを温める「ドライエアブロー」と「ホメスタイオン」が放出される
▲「まくらモード」を使うとまくらの脱臭ができる
奈津子:そうなんですか? でもオゾンって危険じゃないんですか?
安蔵:高濃度になると毒になりますが、ごく低濃度であれば問題ありません。
奈津子:そういえば、オゾン脱臭機とかも販売されていますよね。
安蔵:そうなんです。オゾンは扱いを間違えなければ全く問題ないので、「オゾン消臭」をうたい始めたのは画期的ですし、好感が持てました。奈津子さんは、ふとん掃除機を使っていますか?
奈津子:自宅ではエレクトロラックスの「エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー」を使っているのですが、付属するふとん用アタッチメントの「ベッド・プロ・パワー UVノズル」を使いはじめたら本当に軽くてコンパクトで便利に感じています。レイコップはエイのような形でちょっと大きいですよね。両社の製品の目的が違うとしても、もう少しコンパクトさを目指してくれるといいかなと思います。特に狭い部屋ではそう感じますね。
安蔵:「ふとんを押さえやすい」というのがレイコップの売りの一つでしたが、確かに他社はコンパクトなモデルが多いです。コンパクト化も今後検討してもらえるといいかもしれませんね。
■注目の“オシャレ着せ替えスマホ”のAndroid版が登場!
安蔵:この連載ではほとんど生活家電を紹介していますが、スマホにも注目のモデルが登場しましたね。トリニティの「NuAns NEO 」です。
▲トリニティが2017年5月に発売するAndroidスマホ「NuAns NEO 」(本体価格は4万9800円、予約キャンペーンでカバーが付属する)奈津子:私は普段iPhoneを使っていてAndroidスマホには疎いのですが、本体とカバーを分離できる「CORE(コア)コンセプト」は素晴らしいと思いました。
安蔵:iPhoneの場合はカバーが選び放題なので困ることはないのですが、他社のスマホの場合はどうしてもそこが弱いんですよね。その点、元々iPhoneアクセサリーなどを扱うトリニティだからこその発想なのかもしれません。
▲手帳タイプも含めて多数のカバーをラインアップする。上下で違う組み合わせにすることも可能だ
奈津子:多くのスマホは薄さを売りにしていますが、これはほどよい厚みがあって手に持ったときになじみやすいですね。
▲ストラップやバンパーなどのアクセサリーもラインアップする。カバーの3Dデータが公開されているため、3Dプリンターでカバーを自作することも可能だ
安蔵:実はこのNuAns NEOって約1年前に発売されたモデルに続く第2弾なんですが、第1弾はWindows Mobile搭載だったんですよ。
奈津子:Windows Mobileって聞いたことはありますけど、あまり見ないですよね?
安蔵:パソコン用のOSとしては最も普及しているWindowsですが、スマホでは最後発でアプリも少ないため、NuAns NEOに対しては「デザインはいいけどWindows Mobileじゃあねえ……」という評価が少なくありませんでした。
奈津子:確かに、発表会でも「Android搭載を望む」という人が95%もいたそうですね。あの数字には驚きました!
安蔵:デザインを着せ替えられるコンセプトはそのままに、Windows版と併売の形でAndroid版が登場したというわけです。
▲ほどよい厚さのため持ちやすいのが魅力
奈津子:おサイフケータイに対応したことや、生活防水になったことはうれしい点ですね。料理をしながらでもいじれるのはありがたいです。ただ……。
安蔵:何か気になる点がありますか?
奈津子:選べるカバーのなかに本物の木材や石材を使った素材があるなど、独自の世界観を貫いている姿勢は本当にカッコいいと思いました。でもスマホやガジェットを愛するタイプの方たちが、「スマホの外見の洗練されたオシャレさ」をどこまで重要視するのかな? ……という点に疑問がありました。
安蔵:最近注目される機能としては、やはり「カメラ性能」っていうのが大きいですよね。その点では「ソニー製のセンサーを搭載」程度で、カメラ機能やカメラアプリについての情報は開示されていませんでした。アウトカメラだけでなく、自撮り用のインカメラの画質もかなり重要視されていますから、そこは今後チェックしたいところですね。
奈津子:今後新モデルを出すときにまた同じスタイルを踏襲するのかどうかは分かりませんが、初代モデルと形を全く変えなかったというのはいいですね。一般ユーザーや、流行に敏感なユーザーの心をいかに打てるかが、今後の普及させられるかどうかを大きく左右するとは思いますが、個人的にはかなり気になる製品ではあります。
■「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」の最新モデルも注目!
奈津子:そのほかに、ドウシシャの製品内覧会にも行ってきました。
安蔵:ドウシシャの「Pieriaシリーズ」は厚さ約7cmという超薄型扇風機などをラインアップしていますね。個人的には革新的なフォルムとしてかなりオススメです。
▲ドウシシャの「Pieria DCフォールディングファン」
奈津子:ドウシシャは「愛着家電」というのをコンセプトにしているらしいのですが、その目の付けどころがかなりいいと思いました。
安蔵:何か気になるものはありました?
奈津子:ひんやり系スイーツを「食べる」、「飲む」、「楽しむ」というのを提案してきているのが興味深かったです。特に「食べる」では、昨年10万台のヒットを飛ばした「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」の最新モデル「DTY-17」です。氷が出てくるスペースが高くなり、幅がワイドになりました。氷のすべり止めに役立つスパイクが増えて削りやすくなっただけでなく、高さのあるかき氷を作れるようになったのが魅力です。
▲ドウシシャの製品内覧会では夏向けの製品を多数展示していた
安蔵:ジュースとか練乳を凍らせたものとかをそのまま削る「台湾風かき氷」が作れるんですよね。
奈津子:そうなんです。前回のモデルはせっかく氷のクオリティが高いのに、削りにくさを感じていました。でもそこが改良されたのは素晴らしい進化です。もちろん「味の付いた氷」を冷蔵庫で作るのは手間ですけど、慣れてくると割とあっという間です。本物の雪のような食感はクセになりますね。
安蔵:ほかにもありましたか?
奈津子:「飲む」では「otona 大人の氷フローズン DCFZ-17」が気になりました。氷専用の刃が付属するミキサーで、フローズンドリンクが作れます。センスのいい飾り付けをすれば1杯500円前後もするようなカフェメニューを自宅で楽しめるので、自分へのごほうびにして仕事のモチベーションにするといいかもしれませんよ。
▲「台湾風かき氷」が作れる「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」の最新モデル「DTY-17」(写真中央。3月発売で、予想実勢価格は6000円前後)と、「otona 大人の氷フローズン DCFZ-17」(写真右。4月発売で、同6000円前後)
安蔵:刃を替えれば普通のスムージーとかも作れるんですね。
奈津子:インスタ映えしそうだし、今以上に注目されそうな気がします。
(取材・文/安蔵靖志 奈津子)
あんぞうやすし/IT・家電ジャーナリスト、家電製品総合アドバイザー
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。総合情報サイト「日経トレンディネット」、「NIKKEI STYLE」などで執筆中。近著は「予算10万円以内! 本気で原音を楽しむハイレゾオーディオ」(秀和システム)。KBCラジオを中心に全国6放送局でネットしているラジオ番組『キャイ~ンの家電ソムリエ』にも出演中。
なつこ/女優・タレント
ドラマ、CMの出演多数。「家電アドバイザー」資格を取得し“家電女優”として雑誌、webメディアなど活動のフィールドを広げて活躍中。TOKYO FM「Skyrocket Company」レギュラー出演中(火曜18時〜)。instagramは 「natsuko_kaden」、Twitter「natsuko_twins」
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
マニア4人が激推し!「買って損ナシ」ベズトバイ家電、キーワードは省エネ・タイパ・付加価値型
週刊女性PRIME / 2023年12月10日 11時0分
-
ふとん乾燥機が5,680円! ビックカメラ「歳末感謝セール」が12月3日まで
マイナビニュース / 2023年12月1日 18時7分
-
レイコップ、20,000Paの吸引力を誇る収納スタンド付コードレススティック掃除機
マイナビニュース / 2023年11月28日 17時53分
-
レイコップから毎日手軽に掃除ができるパワフルで操作もシンプルな収納スタンド付『コードレススティッククリーナー』新発売
@Press / 2023年11月28日 10時0分
-
【二子玉川 蔦屋家電】“ワンタッチ”ふとん乾燥機cado「FOEHN 001」の先行予約・先行展示を11/23(木・祝)よりスタート
PR TIMES / 2023年11月22日 12時45分
ランキング
-
1“激安焼肉食べ放題店”の元店員が語る「自分だったら絶対に注文しないメニュー」4選
日刊SPA! / 2023年12月10日 8時54分
-
2「自分の存在が否定されているかのよう…」彼が結婚を最後まで公表しなかった衝撃の理由
オールアバウト / 2023年12月10日 22時5分
-
3大学院を出ると、刑務所を出るより就職が難しくなる…「高学歴難民」が抱えてしまう生きづらさの正体
プレジデントオンライン / 2023年12月11日 9時15分
-
4鹿肉が売れている!「闇ルートで売買も」野生の肉は大丈夫?需要拡大の背景とその理由
週刊女性PRIME / 2023年12月9日 8時0分
-
5さよなら、白いロマンスカー 小田急「VSE」完全引退
共同通信 / 2023年12月10日 20時38分
記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
