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チョコレートたっぷりのプチシュークリーム「プロフィテロール」って?トルコ・イスタンブールの老舗「インジ・パスタネスィ」

GOTRIP! / 2020年6月10日 6時10分

トルコには、目が飛び出そうなほど甘いお菓子やスイーツがたくさんあります。

パイ生地よりもさらに薄い生地を何層にも重ね、砕いたナッツを敷き詰めて焼き上げ、たっぷりのシロップをかけて仕上げるバクラヴァや、ゆべしにも似た食感の見た目も華やかなロクム、米と牛乳、砂糖で作るスュトラッチや、のびるトルコアイスなど、数え上げるときりがありません。

そんなトルコのスイーツの中でも、チョコレート好きにはたまらない西洋風のお菓子がプロフィテロールです。西洋化が進んだ時代に、フランスのシュークリームの文化がトルコにもたらされ、そこからトルコ流に独自の変化を遂げたお菓子で、トルコ風のプチシュークリームのようなものです。

一口サイズのシュークリームにたっぷりのチョコレートソースがかかっており、だいたいこのシュークリームが5~8個くらいで一人前の量です。お店によって、シュークリームの大きさやチョコレートソースの甘さが違い、ナッツなどがトッピングされているものもあります。

いまではすっかり定番のトルコスイーツとなったプロフィテロールですが、流行の発端は1944年、アルバニア出身のギリシア系移民のルーカスが、イスタンブール新市街のイスティクラル通りに「インジ」というスイーツショップを開いたことでした。

当時のトルコではまだ珍しい西洋風のスイーツを販売する「インジ」には流行に敏感な人たちがこぞって通うようになり、なかでもプロフィテロールは一番人気のメニューとして多くの人に愛されました。

「インジ」が軒を構えていたのはある建物の一部でしたが、この建物が改装されることになったため、2012年に68年の歴史を持つ老舗は閉店を余儀なくされました。しかし老舗の味の存続を願う人々があまりにも多かったため、イスティクラル通りから延びるミス通りに、老舗の閉店から2か月半後の2013年2月に「インジ・パスタネスィ」として生き返ったのです。

店内は当時のレトロな雰囲気を感じさせる空間で、カウンターには看板メニューのプロフィテロールがずらりと並んでいます。プロフィテロールを注文すると、山のようにこんもりと盛られたシュークリームの大皿から、店員が手際よく一人前を取り分けてくれます。

「インジ・パスタネスィ」のプロフィテロールは、シュークリームもチョコレートソースも甘すぎず、シンプルでクラシカルな味です。余計な飾りやトッピングもなく、これが約80年前にトルコで根付いた本来のプロフィテロールの味なのだな、と実感できるでしょう。

プロフィテロールは、甘いものが苦手な人でも比較的挑戦しやすいトルコスイーツのひとつです。西洋化の時代のトルコを思わせるトルコ風プチシュークリームを、老舗の味を受け継いだ「インジ・パスタネスィ」でぜひ食べてみてはいかがでしょうか。

Post:GoTrip!http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名前 インジ・パスタネスィ(İnci pastanesi)
所在地 Şehit Muhtar Mahallesi, Mis Sk.18/A,34435 Beyoğlu/İstanbul

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