ムハのステンドグラスも!世界遺産プラハのシンボル、聖ヴィート大聖堂に感動
GOTRIP! / 2017年3月6日 11時30分
中世そのままの街並みが「プラハ歴史地区」として世界遺産に登録されているチェコの首都、プラハ。
そんなプラハのシンボルが、世界最古で最大の城であるプラハ城です。
プラハの街を見下ろす高台に建つプラハ城は、旧王宮、教会、修道院など、さまざまな建造物からなる巨大な複合建築。
なかでも、プラハ城の代名詞的存在として知られているのが、ゴシック様式の傑作、聖ヴィート大聖堂。奥行き124メートル、幅60メートル、塔の高さ96.6メートルの圧倒的な規模を誇る聖堂です。
地下にはカレル4世、ヴァーツラフ4世など、代々の王の墓が納められており、チェコの人々の精神的なよりどころともなっています。
聖ヴィート大聖堂の始まりは、930年に建設されたロトンダ(ロマネスク様式の円筒型のシンプルな教会)でした。
その後、14世紀のカレル4世の時代に現在の姿に改築する工事が始まります。フランスやドイツから建築家を呼び寄せて建設が行われましたが、フス戦争による工事の中断もあって、最終的な完成を見たのは20世紀に入ってからのこと。
プラハ城の敷地内に入って門をくぐると、突如としてその姿を現す大聖堂。世界に名だたるプラハ城のシンボルだけあって、威風堂々とした貫禄はさすがです。
しかし、ここから見えているのは、聖ヴィート大聖堂のほんの一部でしかありません。横に回り込むと、巨大なその全貌があらわになります。
大きさといい、複雑かつ美しいシルエットといい、まさに圧巻の迫力。
大聖堂内部に足を踏み入れると、ヴォールトがジグザグ模様を描く高い天井と、荘厳な空気に息を呑みます。
聖ヴィート大聖堂の内部は、芸術作品の宝庫。回廊を歩けば、七色にきらめくステンドグラスの輝きに魅了されます。
最も有名なのは、チェコを代表する芸術家アルフォンス・ムハ(ミュシャ)が手掛けたステンドグラス。
ムハの作品を見たことがある人なら一瞬で「これがムハのステンドグラスだ!」とわかるほど、ムハらしさがよく表れていますね。ドラマティックで幻想的なムハの世界に、思わず引き込まれてしまいます。
ボヘミアの守護聖人である聖ヤン・ネポムツキーの墓碑は、なんと2トンもの銀を使って作られたもの。台座の上に立つネポムツキーの周囲を、天使や騎士が彼を守るようにして囲んでいます。
回廊を歩くと次々に現れる芸術作品の数々に、感嘆のため息をもらさずにはいられません。
大聖堂内にはいくつもの礼拝堂がありますが、なかでも注目なのが聖ヴァーツラフの礼拝堂。
聖ヴィート大聖堂の原型となった、最初の教会を建てたボヘミア公ヴァーツラフ1世の聖遺物が納められている重要な場所で、壁の上半分は聖ヴァーツラフの生涯を描いた絵、下半分は1300以上の半貴石と、キリストの受難が描かれた絵で装飾されています。
礼拝堂の中には立ち入れませんが、どこかエキゾチックな雰囲気が漂う神秘的な空間は必見です。
外観、内部ともに圧巻の見ごたえを誇る聖ヴィート大聖堂は、名実ともにプラハを代表する建造物。これを見ずしてプラハを語ることはできません。
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