【世界の街角】おとぎの国・デンマークの象徴、メルヘンチックな港町「ニューハウン」の秘密
GOTRIP! / 2017年8月10日 6時30分
デンマークの首都・コペンハーゲンを象徴する風景が「ニューハウン」。いえ、コペンハーゲンのみならず、おとぎの国・デンマークの象徴といってもいいかもしれません。
「ニューハウン」とは、デンマーク語で「新たな港」という意味。赤や黄色に緑や青といった、色とりどりの木造家屋が建ち並ぶメルヘンチックな港町です。
「コペンハーゲンに来た!」と実感できる最高のフォトスポットだけあって、いつも多くの観光客でにぎわっています。
ハンス・クリスチャン・アンデルセンが愛した場所としても知られていて、彼は通算18年をこの地区で暮らしたといいます。アンデルセンが暮らした家は現在も残っており、壁には彼の名前と来歴が記された石板が埋め込まれています。
そんな、デンマークを代表するフォトジェニックな港町・ニューハウン。実は、この町にはある秘密があります。
それは、このニューハウンが掘削によって造られた北欧最古の人工港だということ。
市街地が拡大していた国王クリスチャン5世の時代、1671年に工事が始められ、1673年に幅30~40メートル、長さ400メートルの港が完成しました。
ニューハウンが建設された場所は、海流によって海水が常時入れ替わるためにヘドロが堆積せず、年間を通じてほとんど潮位が変動しない、港の建設にふさわしい場所。当時の施工担当者が、自然条件を知り尽くしたうえでこの地点を選んだことがわかります。
開港当時のニューハウンは、運河を行きかう船が運んできた貨物が続々と荷揚げされ、活気に満ちていたといいます。同時に、長い航海を終えた船乗りたちが羽を伸ばす居酒屋街としてもにぎわっていました。
しかし、物流の主役が帆船から蒸気船へ、そして鉄道へと交代していくなかで、港としてのニューハウンの重要性は失われました。1900年代のドイツ占領下では、レジスタントの拠点となったことで、一般市民は近づかない場所となり、その後どんどん荒廃していきます。
ニューハウンに再び活気がみなぎるきっかけとなったのは、1973年、帆船の所有者が帆船協会を通じてニューハウンを歴史地区として復元することを市に提案したことでした。
その結果はご覧の通り。
かつてのような港としての役割はほぼ失われましたが、ニューハウンはおしゃれなレストランやカフェが集まる観光地としての輝きを取り戻しました。
爽やかな風に吹かれながら、運河を臨むオープンテラスで食事やお茶を楽しむひとときは、これ以上ないほどに開放的。アイスクリームやワッフルなどを売る店もあり、運河沿いに腰掛けてそれらを食べるのもまた粋です。
ニューハウンは運河ツアーの発着地にもなっており、観光客を乗せたボートが行きかう光景に、港町の情緒を感じることができます。
1673年に北欧最古の人口港として誕生した後、紆余曲折を経て、メルヘンチックな港町としてよみがえったニューハウン。
おとぎの国・デンマークを代表する風景が楽しめるこの場所は、古くて新しい港町なのです。
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
17世紀に建てられた歴史的な建物で火災…高さ56メートルの塔が焼け落ちる デンマーク
日テレNEWS NNN / 2024年4月17日 1時11分
-
歴史的建造物で火災 デンマーク首都コペンハーゲン
共同通信 / 2024年4月16日 23時40分
-
デンマーク・コペンハーゲン 17世紀に建設された歴史的建造物「旧証券取引所」火災 屋根の上の塔にまで炎は広がり、塔が崩れ落ちる
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月16日 23時2分
-
コペンハーゲン旧証券取引所で火災、17世紀の歴史的建物
AFPBB News / 2024年4月16日 20時2分
-
北欧・デンマークのライフスタイルを体感できる全国初登場のカフェ&ショップ「KAFFE OTTE(カフェ オッテ)」4月17日(水)オープン
@Press / 2024年4月4日 18時45分
ランキング
-
110円パンならぬ「1万円パン」爆誕 新紙幣の顔・渋沢栄一ゆかりの地で...割れば中から黄金色
Jタウンネット / 2024年4月18日 21時0分
-
2「焦げ臭い匂いがする」 セガ「リアル猫型ロボット」で発熱→生地焼ける…… 販売停止に「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年4月18日 19時39分
-
3SNSでも「かわいい」「癒し」と話題に! セリアで急増中の「シマエナガ」グッズ15選【一挙紹介】
オールアバウト / 2024年4月18日 20時45分
-
4「国宝級」藤原定家直筆の古今和歌集の注釈書、冷泉家の蔵から見つかる…推敲の跡も生々しく
読売新聞 / 2024年4月18日 18時0分
-
5渋滞へトラックが「ノーブレーキ突入」衝撃の映像!? NEXCO緊急の注意喚起が話題に「運転の上手い人はこんなことしません!」
くるまのニュース / 2024年4月19日 7時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください