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幸せになる雄牛の伝説も、イタリア・ミラノの「ガッレリア」は芸術的ショッピング街

GOTRIP! / 2018年8月5日 6時30分

北イタリアを代表する、ファッションとデザインの町ミラノ。

ゴシック建築の傑作で、世界遺産にも登録されているドゥオーモや、レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」など、世界的に有名な観光スポットの宝庫です。

ドゥオモと並ぶミラノのアイコン的存在が、ドゥオーモ広場とスカラ広場を結ぶアーケード「ガッレリア」。

正式名称を「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア」といい、イタリア王国初代国王のヴィットーリオ・エマヌエーレ2世にちなんで名付けられました。

イタリアの建築家ジュゼッペ・メンゴーニによって1865年から1877年にかけて建設されたこのガッレリアは、ミラノを代表する近代建築。

高級ブランドのブティックが並ぶショッピングストリートとして知られていますが、それ自体が芸術品で、ショッピングに興味がなくても一見の価値があります。

ドゥオーモ広場から見るガッレリアの入口は、パリの凱旋門のように壮麗。

アーケード内部に足を踏み入れると、天井はガラスと鉄製の屋根に覆われ、床は色とりどりのモザイクで彩られた別世界が広がります。

伝統的な石造りをベースに、鉄やガラスといった当時の新素材を採り入れた新旧の融合美は、なんともフォトジェニック。単なるショッピングストリートの域を超えた、ファッションの町ミラノにふさわしい傑作といえるでしょう。

2つのアーケードが交差する中央十字路の天井付近には4枚のフレスコ画があり、これらはミラノから見た東西南北にあるアメリカ、中国、アフリカを象徴的に描いたものです。

古代ギリシア・ローマを思い起こさせる古典的な装飾と、アールヌーヴォー風の新素材を使った装飾、まったく雰囲気や性質の異なるデザインや素材を組み合わせていながら、ひとつの空間としてまとまっているさまは「見事」としか言いようがありません。

プラダの本店をはじめ、ルイ・ヴィトンやグッチといった高級ブランドのブティックが並んでいますが、看板をすべて黒で統一することで、ガッレリアならではのレトロで優雅な雰囲気を演出しています。

世界に名だたる高級ブランドのブティックに加え、ガッレリアには瀟洒なカフェやレストランもあります。

なかでも注目なのが、プラダ・メンズストアの2階にあるパティスリー&カフェ「パスティッチェリア・マルケージ」。1824年創業のミラノ最古のパティスリーのひとつで、2016年にガッレリアに3号店をオープンしました。

現在はプラダ傘下にあるマルケージの新店舗は、老舗らしい高級感と優雅な雰囲気を残しつつも、プラダグループらしく洗練されたファッショナブル空間。

ひとつひとつ丁寧に作られたスイーツを店内でいただくのはもちろんのこと、見た目にも美しいチョコレートやキャンディー、コンフィチュールなどをお土産に購入するのもおすすめです。

ブランドブティックやカフェに加え、もうひとつガッレリアの名物となっているのが、「幸せになる雄牛のモザイク画」。

アーケードの床には、イタリア王国、ミラノ、トリノ、フィレンツェ、ローマの紋章があり、トリノの紋章をモチーフにした雄牛の急所にある窪みにかかとをのせて回転すると、幸せが訪れるという伝説があるのです。

観光シーズンともなれば、これを行うために行列ができることもあるほど。この不思議な言い伝えは、かつてトリノに支配されていたミラノの人々が、仕返しとして牛の股間を踏んだことに由来するとの説があります。

ミラノを訪れた観光客のみならず、スーツ姿のビジネスマンや買い物袋をさげた主婦など、地元っ子が雄牛を踏んで回転する姿が見られることも。そんな光景を見れば、ちょっと気取ったイメージのミラノにぐっと親近感が湧いてくるはず。

ヨーロッパのなかでも最も美しいアーケードのひとつに数えられる、ミラノのガッレリア。

ただ歩くだけなら数分で終わってしまうほどの規模ですが、ファッションあり、グルメあり、ユニークな伝説ありと、知れば知るほど奥深いスポットなのです。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

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