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『伊藤家の晩酌』~第二十夜3本目/伝統の蔵から生まれた新ブランド「森嶋 純米吟醸 美山錦 しぼりたて 無濾過生原酒」~

Hanako.tokyo / 2021年1月24日 17時50分

『伊藤家の晩酌』~第二十夜3本目/伝統の蔵から生まれた新ブランド「森嶋 純米吟醸 美山錦 しぼりたて 無濾過生原酒」~

弱冠23歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入! 酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは? 第二十夜の3本目は、歴史ある蔵の復興への新たな決意が詰まった1本。
(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)

第二十夜3本目は、新酒らしいフレッシュな透明感「森嶋 純米吟醸 美山錦 しぼりたて 無濾過生原酒」。

茨城県日立市にある老舗の酒蔵・森島酒造から、令和元年に登場した新銘柄「森嶋」。ラベルには震災で崩れてしまった蔵に使われていたという大谷石が描かれている。

「森嶋 純米吟醸 美山錦 しぼりたて 無濾過生原酒」720ml 1595円(税込・ひいな購入時価格)/森島酒造株式会社



娘・ひいな(以下、ひいな)「〆は『森嶋』です。うちではもう何回もリピートしてるお酒だよね」


父・徹也(以下、テツヤ)「森さん」


ひいな「馴れ馴れしい(笑)」


テツヤ「カメラマンの森嶋一也さんっているんだけど、俺にとって森嶋って名前にはめちゃくちゃ愛着があるわけよ。ずっと好きなカメラマンさんだったし」


ひいな「なるほどね」


テツヤ「今回紹介してくれた新酒は、全部フォントがいいね。字体がいい!」


ひいな「新年一発目の『森嶋』は美山錦100%の純米吟醸、しぼりたて生酒で。飲む人に“一石を投じる一杯を”届けたいんだって」


テツヤ「おぉ。だからラベルに“石”なんだ」



ひいな「茨城県にある蔵なんだけどね、東日本大震災で、大谷石(おおやいし)でできた蔵が崩れてしまって。そこから“森嶋”っていう新しいブランドを2019年に立ち上げたの。だから、その石を復興のシンボルとしてラベルに残してあるんだね」


テツヤ「あぁ、なるほど、そういうことなんだ」


ひいな「じゃ、飲んでみようか。このお酒は1週間前に開けたものもあるから、そっちも飲んでみる?」


テツヤ「新酒を置いておくのか」

安定した注ぎ方を習得! 小指をちゃんとつけて注げています!

乾杯〜!

さわやかなフレッシュさは、やっぱり新酒ならでは。

ほんのりと苦味が、酸味もほどよく感じます。



ひいな&テツヤ「いただきます!」


テツヤ「おぉ、さわやかだねぇ」


ひいな「ちょっと苦味ない?」


テツヤ「うん、確かに苦味あるかもね。味の系統が1本目の『OCEAN99』に似てるね。最後にビールに戻るみたいな感じ? この戻りはいいなぁ」


ひいな「りんごっぽさも感じない?」


テツヤ「あぁ、確かに。むしろ一番バッターでもいい感じのお酒だよ」

「森嶋 純米吟醸 美山錦 しぼりたて 無濾過生原酒」に合わせるのは、ひんやりした口どけの「冷凍りんご」

冷凍庫に入れて一晩凍らせたリンゴを、15分くらい冷蔵庫に入れて解凍したもの。



ひいな「『森嶋』に合わせるのは、こちらです!」


テツヤ「えぇ? なし? りんご?」


ひいな「冷凍りんご!」


テツヤ「りんごを冷凍しちゃったの?」


ひいな「うん。りんごを切って、冷凍しただけなんだけど」


テツヤ「めっちゃ固い(笑)。なんか『アイスの実』みたいだね」


ひいな「(笑)。最初に感じた日本酒の風味に合わせてみたの。一晩、冷凍庫にりんごを入れて凍らせて、そのままだと固いから、15分くらい冷蔵庫に入れて解凍したものを食べてみて」


テツヤ「おぉ、これくらいだとちょうどいい固さだね。それにしても色も変わらずにきれいだね。りんごってさ、変色させないために塩水に入れたりするじゃん。お弁当の時とかさ。あれ、小さい頃は嫌いだったんだけど、今となっては案外お酒に合うかもね」


ひいな「塩味と酸味(笑)」


テツヤ「このサイズ感も食べやすくていい」


ひいな「酒飲みは、ちびちびつまみたいという父のために、スライスしてみましたよ!」


テツヤ「やっぱり、酒飲みはちびちびでしょ? りんごを多めに2口くらい食べてから、お酒入れるとすごいおいしい!」


ひいな「合うよねぇ」


テツヤ「うん、合う。どうして冷凍しちゃったの?」


ひいな「そのままのりんごよりも甘みが増すかなと思って。凝縮する感じ。合わせてほしいものが、もうひとつあるんだけど……」


テツヤ「次は、何だ?」



ひいな「りんごを冷凍するのが面倒な時は、アヲハタが出してる『くちどけりんご』っていうのをぜひ」


テツヤ「そんなのがあるの? それはアイスなの?」


ひいな「ううん。青りんご。セブン-イレブンのアイス売り場に売ってるの」


テツヤ「へぇ。知らなかった」


ひいな「こっちの方が普通のりんごに加糖してあるから甘くていい感じ」


テツヤ「シロップ漬けなのかな」


ひいな「甘みが増して、めっちゃおいしいの」


テツヤ「いいね」


ひいな「やっぱり、酸に何か甘みを足したくて。はちみつとかメープルシロップとかいろいろ考えてみたんだけど『くちどけりんご』なら甘みもあってばっちり」

冷たいものを食べると、歯にしみます……。いい大人ですから。



テツヤ「なんか食べてるとだんだん目が細くなるね。酸っぱさと冷たさと……」


ひいな「その味わいと、このお酒が合うんだよねって、歯にしみてるんじゃないの(笑)?」


テツヤ「そうだね。知覚過敏だね」


ひいな「(笑)。お味はどう?」


テツヤ「うん、確かにこっちのほうが合うね。甘みがあるからかな。アヲハタやるなぁ」


ひいな「冬はりんごがおいしいよねぇ。紅玉とかふじとか、品種によって味わいも違うしね。でも、このお酒には冷凍したりんごが合うと思う!」


テツヤ「いいね、いいね」


ひいな「あともうひとつ、このお酒に合わせてみたかったものがあって。それがタマゴサンドなの」


テツヤ「タマゴサンド??」


ひいな「実はね、マヨネーズがすっごく合うの。このお酒」


テツヤ「えぇ!?」


ひいな「マヨネーズって酢が入ってるから、その酸味とこっくりした感じがこのお酒と相性が良くて。マヨネーズとバルサミコ酢、オリーブオイルと塩コショウで混ぜたキャベツの千切りと半熟卵をパンに挟んで食べてみたんだけど、パンがキャベツの水気を吸収してしまい……」


テツヤ「おいしくなかったんだ(笑)。サンドイッチにしなきゃいけなかったの?」


ひいな「実はね、タマゴサラダが食べられないんだけど、タマゴサンドにしたら食べられる」


テツヤ「何それ(笑)。でも、その気持ち、わかる気がするな」


ひいな「だよね!?」


テツヤ「自分ではやらないけど、もうすでにそうなってるんだったらアリだよねってことだよな? わかる、わかる」


ひいな「理解ある父親〜」


母・美樹「私がいつも我慢させてるみたいじゃない(笑)」


テツヤ「いやいや、そんなことはない、ない! 俺の場合は食べ物はじゃなくて、仕事とかのシチュエーションならわかるってこと」


ひいな「すぐ、仕事の話につなげちゃうから(笑)」


テツヤ「もう五十路ですから」

日本各地にある、まだ見ぬお酒との出会いを求めて、2021年も駆け抜けます!



ひいな「『森島酒造』は、150年以上の歴史を受け継ぐ蔵なんだけど、太平洋から70歩で蔵に着くぐらい、海辺の蔵なんだって」


テツヤ「うんうん」


ひいな「蔵の造りたい、時代に合う日本酒の味わいっていうのは、食事に寄り添うきれいな透明感とフレッシュな味わい。いつまでも飲み続けられるほどよい酸。この“ほどよい酸”っていうのが、りんごと結びついたんじゃないかなと思ってる」


テツヤ「なるほどね。今回、関東だけでも蔵がたくさんあるから、もっともっと知りたいし、応援したくなるね」


ひいな「そうなの。まだまだたくさんあるから」


テツヤ「酒どころといえば、日本海とか東北とか思い浮かべるけど、茨城とか栃木、群馬、埼玉、千葉も近場だけど、いい蔵あるねぇ」


ひいな「ねぇ。ふらっと行ける距離だしね。もっと応援したいから、もっと取り上げたいなぁ」


テツヤ「最後に、2021年の抱負を教えて」


ひいな「私の抱負は、知らない銘柄を飲むっていう探究心を忘れないこと、かな」


テツヤ「あぁ。それ難しいよね」


ひいな「ついつい、おいしいってわかってるお酒を飲んじゃいがちだから」


テツヤ「そうだよな。おいしいってわかってるんだもん」


ひいな「知らない銘柄とか、飲んだことないお酒に挑戦してみること。それと、もっと情報網を張り巡らせたい」


テツヤ「俺は、日本酒の銘柄を一本も覚えられなかったから今年は2本覚える」


ひいな「こんなにやってるのに……(笑)」


テツヤ「もうさ、50代にもなると、毎年、毎年、失っていくものが多いわけよ。それで新しいものを2つ覚えるっていうことは、すごいことなの。お酒に関しては、ひいなとのこの企画を通して、毎回、新たな出会いがあって、本当にありがたいと思ってるよ。積み重ねって大事」


ひいな「だったらさ、2つ覚えるだけじゃなくて、2つ好きな銘柄をみつけるっていうのはどう?」


テツヤ「好きな銘柄あるよ」


ひいな「どこ?」


テツヤ「え〜っと、え〜っと……あそこなんだっけ?」


ひいな「(笑)」


テツヤ「ほら、あそこだよ、あそこ、群馬の……」


ひいな「土田酒造ね」


テツヤ「そう! あとは、湘南の……」


ひいな「『天青』の熊澤酒造ね」


テツヤ「ね。覚えられてないだろ?(笑)」


ひいな「ほかにもたくさん日本酒はあるから、今年の2本っていうのを決めるのいいと思う!」


テツヤ「2021年は、どんなお酒と出会えるかね」


ひいな「蔵も進化し続けてるからね。これからも追い続けたいよね」


テツヤ「行った蔵には、思い入れがやっぱりあるよね」


ひいな「確かに。今年もたくさん行けるといいね」


テツヤ「ね。行けますように!」

次回:1月31日(日)更新予定

【ひいなのつぶやき】
気に入ったお酒を覚える2021年。伊藤家と一緒に過ごしていきましょう!
ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中

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