アラサー女子も知っておきたい『不動産投資と資産運用』の基礎知識。【お金のプロがお答え!】
Hanako.tokyo / 2021年3月7日 9時0分
子どもの教育資金、老後のお金など、将来必要になるお金のために今から貯金&資産運用しないと大変なことに!?「老後には2,000万円が必要」という計算も出ていて、年金制度はほぼ崩壊!?しかも、医療費の自己負担も上がりそうだし、消費税などの増税も……。じゃあ、どうすればいいの?とお悩みのアナタ。お金のプロである、ライフマネートレーナーの石川福美さんにそのお悩みを解決してもらいましょう。
Q.1「資産運用ってなにから始めればいいの?」
A.「“いつ”“何に”使う資産なのかを明確にしましょう!」
現金が貯まるようになったら資産運用を始める準備は完了!といっても、「何から始めればいいのかわからない!」「資産運用ってなんだか不安!」といった悩みがあると思います。ただ、これからの時代は資産運用が必須になってくるので、正しい知識をマスターして運用に取り組んでください。
われわれの世代は高齢化社会が進み、国民の負担が上がっていき、手取りが減り、銀行預金の金利も低いというのが現状です。年金と貯金だけでは豊かな老後を送ることだけでなく普通の生活を送ることも難しくなることが問題視されています。つまり銀行にお金を預けているだけでは、将来的にお金が足りなくなるリスクが出てきます。資産運用をうまく活用することで、子供の教育資金や老後の備えをしていく必要があるのです。
使う用途によって、資産の運用の仕方は変わってくる。
さて、資産運用するうえで重要なのが、“いつ”、“何に”使うお金なのかを決めることです。これによって運用の仕方や、どこにお金を置くのかが変わってきます。使う用途としては大きく分けてふたつあります。ひとつめは、“子供の教育資金”、 “車の買い替え資金”など(中期資金)、一定のまとまったお金に充てる場合。ふたつめは、“老後の生活資金”です(長期資金)。老後に関しては何歳まで生きるかが分からないので、大きな一時金が入ってくることよりも、毎月定期インカムが入ってくる仕組みを作ることが大事です。不動産投資の家賃収入などがこれに当たります。
【その他資産運用の3つのPOINT】
1.資産運用を始めるにあたり、万が一に備える緊急予備資金が土台になる。
基本的なマネープランとして、なにかあったときにすぐに現金で動かせる流動性が高い銀行預金は“土台”として必要です。そして、銀行預金ではカバーしきれない万が一のリスクに関しては生命保険を活用してください。これらは、“緊急予備資金”と呼ばれるものです。また投資信託などで手堅く運用を行って、運用益を取りながら何かあった時に現金化できる土台も必要です。これらの運用リスクを極力減らし手堅く守る資産のことを“コア資産”と呼びます。
2.コア資産サテライト資産の順番で、資産を形成。
資産形成の上で重要な考え方が、“コア資産”と“サテライト資産”です。コア資産は運用でのリスクを極力避ける資産のことで、老後の最低限の生活費、教育費などが当たります。これらはリスクを避けて、ローリスク&ローリターンの運用で着実に資産を作ります。
3.コア資産とサテライト資産をバランスよく運用していく。
順番としてはコア資産を作って土台をきっちり作っておいて、そこからサテライト資産をバランスよく増やしていくことが良いでしょう。昔は年金制度や様々な社会保障制度によりコア資産だけ貯めていれば良かったのですが、今ではサテライト資産をしっかり増やしていかなければ普通の生活すらも難しくなってしまいます。サテライト資産としてある程度のリスクを取っていくため、運用が失敗したとしても持ち直すまで耐えられるコア資産をしっかり準備しておく必要があります。
Q.2「不動産投資って、会社員のワタシでも始められますか?」
A.「もちろんです!月1万円程度から始められる不動産投資がありますよ。」
“不動産投資”は上級者向けに思われがちですが、不動産投資の中でもさまざまな方法があり、会社員の方が取り組みやすいものもあります。たとえばマンションのワンルームを購入する方法は、比較的リスクを抑えた上で様々なメリットを享受できるため老後対策として有効です。家賃収入が入ってきて、ローン返済をして、建物管理費の出費を払うと、月にだいたい1万円くらいの支出になります。ローン完済後は、家賃から管理費を引いた残りが手取りになっていき、年金の代わりとしても使うことができます。
【その他不動産投資の3つのPOINT】
1.不動産投資は、生命保険の代わりとして働くこともある!
不動産投資のメリットとして、自分が死んでしまった場合でも子供に相続できることが挙げられます。それ以外に生命保険の代わりになることも。銀行によっては“団体信用生命保険”と呼ばれるものが組み込まれていて、もしローンを完済するまでにオーナーが亡くなった場合には、残った負債を全部保険会社が銀行に払ってくれるという保険です。老後においては、寿命がどれくらいあるかが分からないので、定期的に入ってくるインカム(=給与の代わり)をどう作るかが大事。そういった意味で、家賃収入が毎月入ってくる不動産投資は、老後の資産としてかなり重要になってきます。
2.所得税と住民税の圧縮につながることもある!
不動産投資は所得税と住民税の部分で節税になることもあります。不動産投資は、不動産事業を営むことになるので確定申告をすることになります。そこで、不動産を所有することでかかる経費を申告し、課税所得を下げることで、人によっては所得税と住民税を圧縮できる可能性もあるのです。
3.資産を分散させることが、キャッシュ効率を上げる近道となる。
不動産投資にすべての資産を投じるのは危険です。生命保険の死亡一時金の代わりとして使用する場合は不動産を売却する必要があるので、お金が入るのに1カ月とか2カ月かかる場合がありますし(買主を探す時間・手続きの時間)、金額も確約されていない。それゆえ、すぐに現金が受け取れる生命保険や、銀行口座などに資産を分散しておくことが重要なのです。投資商品にはそれぞれいい所と悪いところがあります。残念ながら、これさえ持っていれば完璧だというものはありません。それぞれの利点を生かしあってキャッシュ効率を上げていくことが大事なのです。
教えてくれたのは…石川福美/ライフマネートレーナー、エバンジェリスト
将来の資金対策や、万が一の経済的なリスク管理について、セミナーやさまざまなメディアで情報を発信している。クレア・ライフ・パートナーズ所属。
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