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藤井隆さんセレクト!主人公気分になれるラブソングたち。

Hanako.tokyo / 2022年8月10日 12時0分

藤井隆さんセレクト!主人公気分になれるラブソングたち。

藤井隆さんの音楽作品はディスコサウンドから歌謡テイストまで良質ポップソングが目白押し。そのルーツとも言えそうな藤井さんセレクトの名ラブソングをお届け。藤井さんを夢中にさせたドラマティックな恋の歌の世界を知る。

1.若い頃の恋愛に大事なものって?/松任谷由実「5cmの向う岸」(アルバム『時のないホテル』より)

「最初からわかってたのはパンプスははけないってこと」彼女より5㎝背が低い彼氏。はじまったばかりの、ふたりだけの世界の時ならよかったのに、友達の視線によって関係が変わっていくふたり。色んな優しい気持ちの交換を経て、さよならを選ぶふたり。最後に「若いころには人目が大事よ」とズバリと優しく教えてくれるのがユーミンなんだと思うのです。

2.大貫妙子さんの歌声が心に染みる/大貫妙子「突然の贈りもの」(アルバム『MIGNONNE(ミニヨン)』より)

タイトルにある通り「突然の贈りもの」から物語ははじまります。主人公と恋人(だった人)との間に6年の歳月が流れて、突然、ある日花束が届いた時に動く気持ち。揺れるのではなくて、心が「コトン」と動く感じがとてもドラマティックです。優しいだけじゃなくて、実はものすごく芯のある主人公に大貫妙子さんの声が染み込んで、うっとりします。

3.夜更かしできない僕の憧れの恋愛/EPO「PAYDAY」(アルバム『VITAMINE・P・O』より)

土曜日の夜。街へ繰り出すふたり。実は相手は別れた恋人。そして帰りを待っているのは現在の真面目な彼氏。「給料日」って?「夜更かしができる土曜日」って?……すぐに眠くなる子供のボクにはすべてが大人っぽくて、想像の中でこの歌を楽しんでました。何度想像してもわからなかったのは別れた恋人とたまに会うのは罪ではないのか?ということでした。

4.愛する相手のことを考える意味/和久井映見「抱きしめたいのはあなただけ」(アルバム『だれかがあなたにキスしてる』より)

抱きしめたいのはあなただけ、と正直に自分の気持ちを認めてしまっている主人公。ふたりの出会いを「決められてた運命」「間違わずに出逢えた」とまで思っているのに、意地悪したり深読みしたりして、素直になれません。愛する相手のことだけを想っているひとりの時間はとても正直で時に重く、恥ずかしくなっちゃうものだと、教えてくれるラブソングです。

5.南野陽子さんの魅力がこの一曲に/南野陽子「昼休みの憂鬱」(アルバム『garland』より)

おつきあいがはじまったばかりの恋人とキャンパスで過ごす時間。ふと「幸せのすきまに落ちたみたい」と不安がよぎる主人公。恋人ができたという幸せなはずの瞬間を消極的に捉えてしまう主人公と、それを歌う南野陽子さんを重ねて聴いた時、「これは、ナンノを一生応援することになる」と予感しました。彼女の魅力を知る一曲です。・海を眺める、忘れられない時間

6.斉藤由貴「AXIA~かなしいことり~」(アルバム『AXIA』より)

「ごめんね今までだまってて」……と歌詞の1行目でされる衝撃の告白。そして主人公の本音。もうそれだけでドラマがはじまります。それを歌う斉藤由貴さんの存在感に震えます。「謝る」という行為の真ん中になにがあるのだろう、と頭を抱えました。海を見てるしかない時間を過ごす時は、今も必ず、この曲が頭の中に流れています。

Profile…藤井隆(ふじい・たかし)

1992年吉本新喜劇入団。2000年、「ナンダカンダ」で歌手デビュー。自身が主宰するレーベル「SLENDERIE RECORD」を立ち上げ、様々なアーティストのプロデュースやイベントも手がける。今秋発売予定のアルバムから先行配信第2弾となるKAKKO(Anju Suzuki) and TAKASHI(Takashi Fujii)「We Should be Dancing」をリリース配信中。

(Hanako1211号掲載/text & edit : Kana Umehara)

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