ジョブスが信仰したクリシュナ協会に潜入! 音楽に陶酔しながらピョンピョンして……

ハピズム / 2013年3月12日 17時0分

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 「クシュリナ意識国際協会ISKCON」とは、INTERNATIONAL SOCIETY FOR KRISHNA CONSCIOUSNESSの略で、5000年前からインドで語り継がれてきた教典『バガヴァッド・ギーター』と『バーガヴァタ・プラーナ』を中心に、今から5000年前、クリシュナを最高人格主神として、教えを実践する団体だ。

 この団体、日本では非常に地味な存在だが、海外では元ビートルズのジョージ・ハリスンをはじめ、スティーブ・ジョブズも信者だった。ジョブズにはかつてハレ・クリシュナから配られる、無料の食事で生き延びたという逸話もあるほどだ。

 場所は、東京のはずれ、船堀にあった。駅から路地を入ってすぐ徒歩5分。

 施設は、普通のアパートを含めた建物全体だが、外から見ると至って普通の家に見える。この日は、お祭りがあるというので施設内部を見学できるとのこと。さっそく邪魔させてもらった。

 話によると、教典は太古からあったが、ベトナム戦争時代にこの教典が改めて素晴らしいとして見直され、協会ができあがったそうだ。ここでの教義は至極簡単。マントラである「ハレ・クリシュナ」を唱えることで真理に近づくという。主にヨーガと瞑想によって修行し、カルマのない世界への到達を目指しているという。
 
 祭りが始まると、さっそく信者による演奏が始まった。インドの「オルガン」「ハーモニウム」が奏でるメロディに、「ムリダンガ」というドラムがリズムを刻む。曲はピッピーぽいフォークソングだ。この音楽にあわせてマントラを幾度となく唱え、みんなで合唱する。歌詞はすべて「ハレ・クリシュナ」。「ハレ・クリシュナ」だけを延々と歌い続ける。

 途中、インドから来たという、ヨーガの教師が演奏を交代し、インド風のメロディに変わった。マントラを唱え続ける歌が続くうちに、会場にいた人がその曲にあわせて踊りはじめる。いや、踊るというよりはリズムをとって飛び跳ねているという表現に近い。なんでも、歌って踊るのはヨーガと同じ位置付けらしく、坐禅のように飛び跳ねることで悟りをひらくらしい。ただ仏教でいう解脱を目指すのではなく、最終な目標は神との個人的な関係性を築くことだそう。

 ベトナム戦争に反対する若者たちが、既成社会の価値観からドロップアウトし、自らをヒッピーと名乗った頃。愛と平和、ヨーガ、サイケデリックアートなどがカウンターカルチャーとしてヒッピームーブメントとして広がり、その中に新しい宗教も含まれていたという。なるほど、この全体にあふれるヒッピーっぽさもその流れから考えると至極当然なのだ。ちなみに入門した信徒は、「不正な性行為」「ギャンブル」「陶酔物の摂取」「肉食」を禁じられる。

 ジョブズが信仰したという割には、日本の施設は小さすぎように思える。しかし、日本のほかの新興宗教団体に比べれば、あまり「欲」を感じさせない、良心的な団体だといえるのかもしれない。施設の隣には、協会が運営するカレー屋があり、なんでも「インド人100人が選ぶ日本一ウマイ! カレー店ランキング」で一位に輝いたという名店だそうだ。教義通り、完全なるベジタリアンフードの無カルマ料理だが、味はかなりイケる。昼には近所の日本人家族で満員になっていた。協会に興味がなくても、このカレー屋には訪れてみるといいかもしれない。
(山崎十六段目)

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