日本の海底に眠る“美しすぎる”ミステリーサークルの謎=奄美大島

ハピズム / 2013年9月9日 17時0分

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 90年代初頭、イギリスを中心に世のオカルトマニアの興味を集めたミステリーサークル。「宇宙人の仕業だ」「いや、霊魂が作った」「いやいや、ダウンバースト現象でしょう」「いやいやいや、プラズマが原因です(大槻教授)」といった塩梅に、世の好事家や科学者を巻き込んでの大騒動になったワケですが、奄美大島の海底にもあったんですよ、謎の環が。

 問題の画像はコチラ。直径およそ6.5フィート。小型のブルドーザーで丸く凹凸を付けたような幾何学模様は、SF映画に出てくる海底山脈を思い起こさせます。

 この、ミステリーサークルを最初に発見したのは水中写真家の大方洋二さん。深度80フィートの海底で発見したこの不可思議な模様は、20年来、奄美の海に潜り続けているベテランダイバーの大方さんでさえ見たことがなく、周囲の人々に尋ねても、誰も知っている人はいなかったんだとか。

 そこで、NHKの取材陣をや専門家と手を組み調査したところ、ミステリーサークルの秘密が発覚。作ったのは、エイリアンでも半魚人でもなく、小さなフグの一種だったんですね。しかも、目的はメスのフグを誘い込んで子供を作ること。つまり、このミステリーサークルはフグの産卵床だったんですよ。

 のちの調査によれば、このフグ、小さなヒレをけなげに動かし、ただただ丁寧に時間をかけて尾根と溝を形作るだけでなく、貝殻を噛み砕いて溝に敷いたりなど、かなりの凝りよう。それもそのはず、凹凸の数が多いほど、メスのフグにとっては魅力的に感じるみたいなんですよね。

 様々に意匠を凝らしたゴージャスな寝室に婦女子を招き入れ、中央にしつらえたベッドで情事に淫する……とか書くと、なんだか「純白のメルセデス プール付きのマンション 最高の女と ベッドでドンペリニオーン♪」な「ハマショー的世界」になるけれど、そういう趣旨じゃない。

 敷き詰めた貝殻は卵や稚魚の栄養になり、溝と尾根のギャップや数の多さは外敵からの攻撃を防ぐ盾となる。つまり、このミステリーサークルは、オスフグの「甲斐性」そのものなんですよ。

 イギリスで物議を醸した(※)ダグ・バウワー&デイブ・チョーリーの “おちゃめな爺さん2人組” の一件が示すように、すでに様々な検証や証言によって、ミステリーサークルの大半はオカルト的な現象ではなく、愉快犯によるイタズラによることが分っています。でもね、「ミステリーサークル作って愛の告白」って、ハピズム読者的にはちょっと濡れますよね? えっ、濡れませんか、そうですか……。

※1991年、イギリスのダグ・バウワーとデイブ・チョーリーの老人2人組がイギリスの『トゥデイ』紙に、「サークルは自分たちが作った」と告白し、比較的短時間で作れることを実演してみせた。
(セルジュ・サキヤマ)

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