キンタロー。の「欅坂46モノマネ炎上」に、テレビの過剰なポリコレ化を見た<北条かや>

HARBOR BUSINESS Online / 2018年5月17日 15時54分

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キンタロー。自身がブログで炎上騒動に言及

 ◆北条かやの「炎上したくないのは、やまやまですが」【その25】

 AKB48(当時)の前田敦子のモノマネ芸や、キレッキレのダンスで知られるキンタロー。さんが、今度は欅坂46のモノマネで炎上している。

 5月11日に放送された「爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル」(フジテレビ系)で、彼女を含む女性芸人グループが披露したパフォーマンスが、欅坂46を「バカにしている」「不快だ」などとして、所属事務所にまでクレームが殺到する事態となったようだ。

 番組では、キンタロー。さんが欅坂46のセンターである平手友梨奈さんのモノマネを披露。映像を見ると、何度も練習したのだろうなあと思わせるダンスと「顔芸」で、テレビ的なエンタメとしては非常に本気度が高い。

 が、キンタロー。さんのツイッターには、放送中から批判的なコメントが相次いだ。

「(欅坂46を)馬鹿にするのはやめろ」「不愉快です」「てち(平手友梨奈さんの愛称)に謝れ!」などの他、ここでは書き写したくないような罵詈雑言もけっこうある。欅坂46のファンらしきアカウントからの批判が多い。

 もちろん、「ファンですが見ていて楽しかったです」「似てました」とか「デフォルメされてて面白い」などと励ますリプライもあるが、批判と50%ずつといったところか。

 賛否両論あるのが良いコンテンツですね、と言ってまとめたいところだが、もしかすると若い欅坂46ファンの中には、「テレビ的なお約束」が通じなくなっている層が出てきているのかもしれない。

 昨今、若者のテレビ離れはすさまじい。総務省の「平成29年度版 情報通信白書」によると、若者はどんどんテレビを見なくなり、スマホでネットをする時間が増えている。

 今やテレビは、スマホをいじりながらの「ながら視聴」がメインで、ブラウン管(死語だが)にかじりつく若者は少数派だ。テレビの地位は確実に下がっている。

 80~90年代、テレビの地位は(視聴率と共に)今よりもダンゼン高かった。特にフジテレビが主導したバラエティ文化が花開いた80年代には、社会学者の北田暁大が次のように述べる「独自の文化」が視聴者と共有されていた。

「内容的に取り上げるに値するとは思えない対象を、大げさなまでのドキュメンタリー的手法――「お約束」を肥大化させたもの――によって料理し、「お約束」に対する嗤いを生み出す。それはいわば、テレビ自身が、<あらゆるテレビ番組はヤラセ(演出的)である>という残酷な真理を告白しているようなものだ」(『嗤う日本の「ナショナリズム」』2005、NHK出版より)

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