北朝鮮で日本人が拘束。9月5日までの外国人観光客入国停止との関連は?

HARBOR BUSINESS Online / 2018年8月11日 15時30分

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平壌

 8月11日0時半過ぎに北朝鮮で40代の日本人男性拘束されているとの一報が入った。それと関連があるかのように9月5日まで観光客の受け入れ停止発表も報じられた。

 しかし、もともと「朝鮮国際体育旅行社」の名前で7日付けで中国の各旅行会社へ回っていた「8月10日から20日まで入国を停止する」との5行の通知では、停止する理由は、大雨の影響で、ホテル、観光地、道路に被害が出ており復旧工事のためと記載されていた。

 さらにその翌8日には別の旅行会社名で、緊急通知として平壌のホテルが使用できないため8月10日から20日間ほど外国人旅行客の受け入れを停止すると追加通達が出されていた。20日間なので9月5日までとなる。復旧工事期間が延びて迷惑をかけると2行で伝えられていた。

 時系列で見ると今回の突然の入国停止通知は、深夜に報じられた日本人拘束の件の前に通知されているので関連はないと考えられる。また、対象は日本人だけなく、中国人も含む全外国人旅行客となる。

◆一連の「入国停止措置」通知の謎

 気になるのは、ここ最近の報道を見ても、前出の通知が言うように北朝鮮で大雨被害があったという報道は見かけない点だ。あったのは日本同様に北朝鮮も酷暑で各地で過去最高気温を更新し、屋外プールが大盛況というニュースくらいで、中国のニュースでも1か月前の平成30年7月豪雨の影響で朝鮮半島北部も大雨の被害を受けたと報じたくらいで大きくは伝えられていない。

 大雨の被害で平壌の状況がひどいのかと思いきや、10日は韓国から少年サッカー団168人が陸路で北朝鮮入りし平壌へ向かったと韓国『聯合ニュース』が報じている。旅行客は全面停止する一方で史上最高規模での訪朝となる少年サッカー団は予定通り受けれているのは不思議に思われる。

「北朝鮮では内部の力関係で予算や人員のぶん取り合戦が行われることがしばしばで、観光客用の自動車やバスも人員や資材の運搬に回された可能性があります。旅行会社のガイドやホテルの従業員も復旧工事へ総動員されているので対応できないのかもしれません」(北朝鮮情勢の研究者)

◆中国人向けツアーも中止

 中国の複数の旅行会社へ連絡してみると、やはり予定されていた中国人の北朝鮮ツアーが中止となっていた。

「送られてきた通知文には入国停止とだけ書かれていてキャンセル料がどうなるかなど詳細が書かれておらず、もしキャンセル料を我々が負担することになると大きな損害になります。まるで数年前のエボラ出血熱感染対策で突然入国停止になった状況のようです」(瀋陽の旅行会社)

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