終わりなきカルト2世問題の連鎖<短期集中連載・幸福の科学という「家庭ディストピア」1>

HARBOR BUSINESS Online / 2018年12月18日 8時33分

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幸福の科学学園(栃木県那須町)

 12月8日、幸福の科学教祖・大川総裁の長男である宏洋氏がフジテレビの深夜番組に出演し、教祖長男としての幼少期を暴露した。

 宏洋氏は今年8月、教団から独立して「YouTuber」デビュー。以降、大川総裁や教団への批判を繰り返している。これに対して教団側は反論声明を公式サイトに掲載するほか反論動画を公開するなどして、「YouTube対決」に。さらに大川総裁は宏洋氏の守護霊を召喚し教団職員になじらせる「霊言」を連発している。

 宏洋氏は映画製作や芸能活動を志望しているが、教祖の息子であることがマイナスになるとも語っている。教団を離れ社会の中で生きていこうとする「教祖2世」の苦悩だろう。一方、一般信者の2世の中には、宏洋氏の苦悩などむしろ贅沢とさえ思えてくるような苦しい生活を強いられている人もいる。血のつながった家族を殺してしまった2世もいる。

 もともと「家庭ユートピア」の実現を謳っていた幸福の科学において、いかにして「家庭ディストピア」が形成されていったのか。「2世問題」という切り口から考えてみたい。

◆「教祖2世」の苦悩

「私は大川隆法総裁を信仰してませんし、彼のことを神だと思ったことは一度もありません」(YouTubeより=教団の抗議によりすでに削除)

 宏洋氏がYouTubeで公開した一連の動画の中での、宏洋氏自身の発言だ。教団はウェブサイト上に掲載した声明文で、2011年に宏洋氏が教団内で行った講話を引用して反論。YouTubeでも同趣旨のことを語る教団幹部の動画を公開した。

〈宏洋氏は「エル・カンターレは、絶対に、何があっても、あなたがたを見てくださっている。これだけは、確信して言えます」「少しでも、エル・カンターレのお役に立ちたいと、いうふうに考えておりますので、みなさま共に、頑張っていきましょう」と強く信仰心を語っています〉(10月5日付声明文より)

 宏洋氏は、これに対して、こう反論した。

「仕事としてそういうことをやったということ」(YouTubeより=同)

 信仰がないのに信仰があるかのような態度で信者を煽る「仕事」をしていたというなら、詐欺ではないか。幸福の科学に多額の布施などをした挙げ句に脱会した元信者たちの間では、宏洋氏に「加害者」側だったことについての総括を期待する声も聞かれる。無理もない話だ。

 しかしそれはそれとして、そのような立場に置かれてしまった宏洋氏には、やはり同情する。教祖の長男として生まれ、おそらく一時は後継者としての期待も背負いながら、大学生のうちから教団映画の製作に関わり、幹部として信者の前で講話などをし、教団の芸能プロダクションの社長を勤めてきた。

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