Nゲージやプラレール、運転体験も! 大人も子供も楽しめる、鉄道事業者運転所一般公開<コロラド博士の「鉄分補給」>

HARBOR BUSINESS Online / 2019年12月2日 15時30分

写真

職員によるプラレールレイアウト2015/10/17撮影 牧田寛

 前回まで3回(1,2,3)に渡って取り上げてきたJR四国高知運転所の一般公開、4回目となる今回は、最終回の屋内展示編です。

◆大人と子供も楽しめるNゲージ、HOゲージ鉄道模型と写真展示

 事務棟内の一室には、大勢の大人と子供が集まっていました。ここでは鉄道イベント定番の鉄道模型の展示と写真の展示が行われていました。

 写真のようにNゲージ(線路の幅が9mm)の鉄道レイアウトで、高架の上を新幹線が疾走していました。そして最外周をHOゲージ(線路の幅が16.5mm)のペーパークラフト南風号(アンパンマン水色)が疾走していました。

 Nゲージ鉄道模型は、職員の私物とのことで、子供が手を出して壊さないように最外周を被害担当のHOゲージにしているとのことでした。このレイアウトは、細かなところは毎年少しずつ変わりましたが、基本は一緒でした。

 2008年からは、HOゲージのパワーパック(運転制御装置)が運転台型にかわり、子供達に運転させてくれるようになりました。写真で制帽をかぶせてもらって運転しているのは、筆者の息子です。希望者が写真手前後ろにズラリと並んでいるので、ストップウォッチで時間を区切っていました。

◆2017年に突然の規模縮小! 何があったのか?

 ただ、2017年には突然規模が縮小されて、検修車庫内でHOゲージ鉄道模型運転体験に変わっていました。

 Nゲージを破壊されて持ち主が悲嘆に暮れているのかと心配しましたが、翌年宇和島運転区の一般公開を取材すると、明らかに同じ新幹線高架橋の鉄道模型がそこにはあり、操作している職員さんも高知で操作していた方のようでした。おそらく異動されたのでしょう。

 宇和島運転区では、ものすごい力作の固定レイアウトの周りで新幹線が走り回り、32形ミニミニ新幹線0系気動車と、新幹線N700系の夢の共演となっておりました。

 このように鉄道模型展示は、地域色が強く出ており、宇和島運転区では田舎のローカル線を模した固定レイアウト、多度津工場では、鉄道工場風景となっていました。また、JR貨物の模型展示では、当然ながら貨物列車しか走っていませんでした。多度津では、鉄道ファンによるレイアウトが別にあり、走行会を行っていました。

 徳島運転所の一般公開は、いまだに未見ですが、ずば抜けて規模が大きいのは、松山運転所のもので、間取りが広くとれるであろう郊外移転後の来年以降に期待大です。

◆プラレールの部屋

 就学児童には、安全に楽しめるものが多くありますが、未就学児童(小学校入学前のこども)にとっては、鉄道模型などはやや荷が重いです。しかし心配ご無用、プラレール・フリープレイコーナーがあります。

 土讃線本線に面した角部屋いっぱいにプラレールが広げてあり、子供達が自由に遊んでいました。危ないものはすべて取り去ってあり、壁コンセントにも養生テープで防護してありました。壁沿いには親がズラリと座っていました。

 窓からは土讃線を行き来する列車が見えますが、きちんとアンパンマン列車通過予定時間を張り出してありました。

 部屋の入り口には、職員さんの作ったと思われるプラレールレイアウトが展示されていました。

 このプラレール・フリープレイコーナーは、幼時を退屈させないための必須の出し物で、宇和島運転区では屋外テントで行っていました。

◆ピロティでの出し物

 ピロティでも様々なイベントをしていました。

 以前は、非電化のために何の問題も起こさないヘリウム風船を配っていたと思うのですが、ヘリウム危機の後、ヘリウムを使い果たし調達不能になったようでバルーンアートに変わりました。

 皆さんずいぶん練習したようで、見事な腕前でした。

 さて高知運転所一般公開では、「起こし機体験」という出し物をよくやっています。ここは筆者の息子に体験してもらいました。

 布団、ベッド、タイマー、コンプレッサーの組み合わせで、時間が来るとコンプレッサーから送気が始まり、敷き布団が盛り上がってたたき起こしてくれるという国鉄・JRご自慢の宿直職員用目覚まし装置です。

 この起こし装置は、かなりの優れものなので目覚ましの全く効かない筆者も一組欲しいのですが、時々鉄道用品販売で一式でてくるものの、いまだ入手していません。

 この起こし機体験は、年によっては屋外のテントでやっていることがあります。

 ほかに、鉄道紙芝クイズや、縁日、バザーなど一般向けの出し物もたくさんあります。

◆雨天時でも心配ご無用

 さて雨天時の出し物はどうでしょうか。

 雨天時は、中央広場での出し物はほとんど無くなります。万国旗すらありません。いったい何処へ行ってしまったのでしょうか。

 答えはピロティでした。晴天時、ピロティには休憩所を設けてありますが、雨天時には、屋台等がピロティの中に移ります。

 そしてミニレールは、検修車庫内に移ります。

 軌道自転車体験乗車は、屋内に移せませんが、雨合羽を貸し出して雨の中でもやっていました。

 休憩場所はどうなったかというと、仕業留置線にアンパンマン列車が留置され、休憩所として公開されました。これは鉄道会社イベントの強みです。座り心地の良い椅子はいくらでもやってきます。

◆名残は尽きねど閉会時間

 14:45分頃に最終のシャトル列車が高知駅に向けて発車すると会場内のお客さんも閑散としてきます。15時の閉会時間になってもお客がいる鉄道用品販売を除き、お客は潮が引くようにいなくなります。

 職員さん達はリラックスして、しばしの休憩の後に後片付けをはじめます。おそらく何日もかけて準備をし、当日は、早朝から出てきて昼食を取る間もなかったと思われます。

 閉会時間から15分もたつと鉄道用品販売に群がっていたお客もいなくなり、一休みを終えた職員さん達は、台車やトラック、フォークリフトを使ってあっと言う間に片付けて行きました。

<動画>片付け中の鉄道用品販売/2014/10/18撮影 牧田寛

 この鉄道会社の一般公開イベントですが、JRだけでなく5月の土佐電鉄(現とさでん交通)の桟橋車庫公開を含め、事前予約不要のものが多くあり、ふらりと立ち寄ることができます。

 中では、幼児から大人まで楽しめる出し物がいろいろと工夫されていますので、単純な家族サービスでの出かけ先としても魅力満点ですし、勿論、鉄道ファンにとっても魅力満点です。

 この手のイベントは、鉄道の日に協賛して10月、11月に開催されることが多いのですが、5月連休などに開催する事業者もあります。日本全国あちこちでやっていますので、参加されてはいかがでしょうか。

 昨年ご紹介した多度津工場、宇和島運転区に引き続き、今年は松山運転所、高知運転所の一般公開についてご紹介しました。今年は、西条の鉄道歴史パーク in SAIJO でも11月23日にイベントが行われ、取材してきましたので、近日中にご紹介する予定です。

 そこには、どうしてもどうしても新幹線が欲しいJR四国と愛媛県の思いが詰まっていました。

◆コロラド博士の「私はこの分野は専門外なのですが」JR四国高知運転所一般公開編4

<取材・文・撮影/牧田寛>

【牧田寛】

Twitter ID:@BB45_Colorado

まきた ひろし●著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題についてのメルマガ「コロラド博士メルマガ(定期便)」好評配信中

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