都内の高校生大学生100人に取材。都知事選、あなたは誰を支持しますか?

HARBOR BUSINESS Online / 2020年7月1日 8時31分

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◆都内の高校生・大学生100人に都知事選について聞いてみた

 数日後に迫った都知事選。各候補が連日、演説をしていますが、今回の都知事選は小池現知事が公務専念と三密忌避を理由に外での演説を自粛。「現職候補VS〇〇〇」という一騎打ちの構図もなく「誰に入れるか決め手にかける」という声も聞こえてきます。

 任期満了を迎えた小池百合子現知事は有利と目されていましたが、ノンフィクション作家の石井妙子氏による『女帝 小池百合子』(文藝春秋)の出版も手伝って、学歴詐称疑惑が再燃。また、出馬時の公約を果たしていないなど政治家としての資質を疑問視する声も上がっています。

 では、東京都の未来を担う若い人たちは今回の選挙をどのように感じているのでしょうか。都内の高校生、大学生を中心とした100人のみなさんに、誰を支持するか、都知事に求めるものは何かなどについて聞きました。

◆「誰に投票するかは直前に考える」

 6月下旬の週末に調査した結果、圧倒的多数だったのが「まだ決めていない」というものでした。理由は他のことで忙しいからとのこと。ちなみに「興味がない」と答えた人はゼロで、有権者である18歳以上のみなさんは、「誰に入れるかは政策を見て直前になってゆっくり考えたい」という回答が大半でした。

 なお、日々の主な情報収集手段はインターネットのニュースサイトもしくはテレビのニュースとのこと。コロナ対策については人気Youtuberの動画をチェックする、との回答も。

 

 一方でニュースを見なくてはと思いつつ、ついYoutubeの動画など自分の好きな物ばかり見てしまうと反省する声もありました。

◆小池知事以外の候補者は知名度が低い

 「では今、あなたが選ぶとしたら?」と聞くと「小池都知事」の声が圧倒的多数。小池都知事=コロナ対策で、熱心に取り組んでいるという印象を持っているとのことでした。また、他の候補はわからないので消去法で小池現知事という声も多数ありました。

 小池都知事以外で比較的知名度があるのは山本太郎候補。実際に街頭での応援演説を見掛けたことがあるというのが理由のようです。

 ちなみに、大人の間では知名度のある宇都宮健児候補はほぼすべての人が知らないと回答し、N党の立花考志候補は「NHKをぶっ壊す」の人というイメージはあるが、それ以上はよくわからないとの声が多数でした。

 一方で、右派の論陣を張る桜井誠候補の主張は筋が通っている、奇抜なパフォーマンスが話題の後藤輝樹候補の政見放送はすごい、という声も。

 以下が、小池現知事を支持するみなさんの声です。小池都知事=コロナ対策と思っているみなさんは、ほぼ肯定派でした。

【肯定派の声】

――コロナ対策を真面目にやっている(男女問わずほぼすべての意見)。

――<緊急事態宣言を出すのが遅かった安倍晋三内閣総理大臣に比べて>決断が速いという印象(男女問わず多数)。

――小池都知事以外の候補者はよくわからない。誰がやっても同じという気もする。それならば今無難にやっている小池現知事を選ぶ(男女問わず多数)。

――前任の2人(猪瀬直樹元知事、舛添要一元知事)や河井夫妻議員など多くの政治家が「政治とカネ」の問題で辞職しているにもかかわらず、任期満了したのはすごい(女子高生中心に複数)。

――「ソーシャルディスタンス」「東京アラート」などネーミングが上手い(17歳・女子高生)。

――コロナの記者会見の最初の方は丁寧に話し過ぎていてよく伝わらなかったが、最近はわかりやすい(20歳・女子大学生)。

――おしゃれで清潔感がある。緑色のイメージも爽やかで良い(年齢問わず、女子を中心に多い回答)。

――パールを身に付けるファッションは派手過ぎるのではないかと感じていたが、コロナ対策では作業着などを着て緊張感が伝わり、好感度が上がった(18歳・女子高生)。

――ドイツなど世界の政治家もコロナ対策は女性の方が強かった。小池さんも同じ(17歳・女子高生)。

――お父さんが「女は強い」と言っていた。自分もそう思う(18歳・女子高生)。

――同じ女性として頑張って欲しい。おじさんたちに負けていない気がする(女子複数回答)。

――コロナ対策については常に安倍総理と駆け引きしているという印象だったが、それも都のためなら仕方ない。頑張っているという印象(22歳・大学生)

 学歴詐称疑惑などについてどのように思うか?の質問については、「今、ちゃんとやっているんだから関係がない」と回答し、「テレビで大学の卒業証明書を見たので学歴詐称はないと思う」という声もありました。

【否定派の声】

 一方で、以下のような厳しいコメントも。

――小池さんは公約を守っていない。コロナ対策も、東京アラートを解除した後に感染者が増えている。他にもやっていることが矛盾だらけ。信用できない(17歳・男子高生)

――学校の授業で選挙について学んだ際、都知事選出馬時からの小池都知事の言動が気になってネットなどで調べた。その時にメディアを利用して良いイメージを作っているのではないかと感じた(18歳・女子高生)。

――築地市場の豊洲移転の延期でお金の無駄遣いをしていると聞いた。財源は限られているのでお金は適切に使って欲しい(21歳・男子大学生)。

◆10代も「政治とカネ」に辟易

 理想の知事像は、圧倒的多数が「悪いことをしない人」。当然と言えば当然なのですが、国会などでも取り沙汰されている「政治とカネ」の問題は彼らにも深刻に映っているようです。

――とにかく真面目な人(男女問わず多数)。

――住民に寄り添ってくれる人。国レベルでは持続化給付金の支給が遅れているというが、都のレベルではそういうことがないようにして欲しい(19歳・男子大学生)。

――経済を活性化させてくれる人。自分はまだ若いが、日本は少子化に歯止めがかからず、将来が不安になることもある(18歳・男子高校生)。

 コロナ対策ではこんな声も。

――今日も学校へ行ってきたが、学校も放課後のことまでは管理しない。野放しになっている印象がある。都は学校に対してもっと指導すべきではないか(18歳・男子高生)。

――学校が遠いので、結局毎日満員電車に乗っている。感染しないか非常に不安。オンライン授業の導入をすべきだと思う(17歳・女子高生)。

 オリンピックについて聞くと、

――無理してやる必要はない。このままの感染数であれば中止すべき(男女問わず多数回答)。

――経済復活のためにやって欲しい。東京を盛り上げて世界にアピールすべき(20歳・男子大学生)。

との声が。結論ありきで「開催」ではなく、状況に応じて柔軟に判断すべきとの声が多かったです。

◆コロナ=小池現知事の先は

 今回のアンケートは母集団が100人と少ないものであり、必ずしも全ての都内の高校生、大学生の声を正確に反映させたものではありません。ただ、実態はどうあれ「日々テレビで目にする小池さんは頑張っている、コロナ対策をきちんとやっている」という印象を抱いている人たちが圧倒的に多いということでした。

 そして、18歳以上の有権者の皆さんからは「他の人たちが決め手に欠けるなら小池都知事に入れたい」との声を数多く聴きました。

 若年層は今やテレビを見ず、もっぱらインターネットやYoutubeなどの動画しか視聴していないという声も耳にします。しかし、日々のニュースについては、ニュースサイトなどもチェックするものの、やはりテレビが強いと感じました。

 テレビをよく見ている層はテレビのイメージで小池現知事を支持。一方で、テレビをよく見ている層も、政策の吟味など情報の深堀りにはインターネットを利用している、という印象です。

 大人の間で有力視されている山本候補、宇都宮候補の支持層は、テレビよりもインターネットをよく見ており、そして自分の力で生活する中で苦しさを感じている20代、30代なのかもしれません。

 数日後に控えた都知事選。若い人たちがしっかり情報収集をして選挙に行くことを望みます。最後に、取材にご協力頂いたみなさん、ありがとうございました。

※写真に写っている人物と前後に記載されている発言には関係がありません。

<取材・文/熊野雅恵>

【熊野雅恵】

くまのまさえ ライター、クリエイターズサポート行政書士法務事務所・代表行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、自主映画の宣伝や書籍の企画にも関わっています。

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