この道一筋25年のベテラン投資家が、コロナ禍でも中古ワンルーム物件に集中投資を続けるワケ

HARBOR BUSINESS Online / 2020年7月7日 15時32分

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【左:After/右:Before】不人気物件と投資家が敬遠しがちな3点ユニットだが、特殊仕様設備をセルフ施工で差別化し、100円ショップの小物を中心にドレスアップするだけで客づけの難易度を大きく下げることができる

 働き方から余暇の過ごし方までライフスタイルを一変させたコロナショック。投資環境にもさまざまな変化が起こりつつある。新型コロナウイルスの感染拡大により、市況が大きく変わるなか、我々はどう勝負していくべきか。明確なプランを描く大家を直撃した!

◆不況下でも賃貸需要は落ちない 中古ワンルーム物件に集中投資

「中古区分の現金買い」という堅実な投資スタイルに特化して資産を築く芦沢晃氏。その道一筋25年のスペシャリストはこの有事をどう見ているのか。

「株価と実体経済の乖離が今後、どう影響していくかに注視しています。現時点では株価は堅調ですが、予断は許さない。入居者が経済的ダメージを負うと、家賃の支払いにも影響が出てくる可能性はあります。ただ、区分所有オーナーに関しては当面、資産を確保する人が多いように感じます。今は様子見しつつ、いい物件が出れば現金買いを考えている人は私も含めて少なくないはずです」

 そう明かす通り、芦沢氏は感染拡大が深刻化しつつあった3月に2物件を購入しているという。

「時期的には社会の雰囲気は変わるタイミングでしたが、特にコロナ禍を織り込んで安くなったわけではなく、決算期に現金化したい業者が売り急いだ物件でした。築30年超の13m2のワンルーム。不人気の代名詞である3点ユニット物件でしたが、立地が阿佐ヶ谷、高円寺といいので家賃は6万円近く。2戸で合わせて1000万円ちょっとで現金一括購入しました」

◆現時点で「コロナの影響で値崩れ」は見られない

 この2物件だけでなく、芦沢氏がターゲットとする都内近郊のワンルームマンションは現時点でコロナの影響で値が崩れるといった流れは見られない。

「退去した物件もありましたが、募集3日で埋まるといった状況です。どんな経済状況にあっても住居は欠かせないですし、私が所有している中古ワンルーム物件は家賃5万円台、安いと4万円台の物件が多く、これは都内や神奈川の利便性の高い場所で暮らすには最下限の家賃帯。収入の3割を家賃に回すと考えれば、月に15万円稼げばいいわけなので、正規雇用である必要もないですし、何とか仕事は見つかる。いざとなれば行政の支援制度を活用する方法もあるので、当面は大きな不安要素はありません」

 実際、非正規雇用の入居者から「家賃が払えないので」と住宅確保給付金の書類が送られたこともあったそう。

◆値段だけでなく管理パフォーマンスも注視せよ

「値段はもちろん大切ですが、今後、自分が年を重ねれば体が動かなくなることもあり得るので、管理システムの選択肢が広い物件を積極的に狙いたいです。不動産の収益源である管理修繕業務のローコスト化は労力とのトレードオフ。株の配当のように何もせずもらえるものとは異なります。多忙な会社員や高齢オーナーは最小労力でローコストにいい管理ができる物件を持ち続けることが大切です。たとえば、札幌の人であれば、東京の区分を買うより、東京の投資家が借上管理で回らず手放す札幌の区分を狙う。購入後は管理をはずして、地元の懇意の業者か、近所なら自主管理にすれば手取り家賃も増える。福岡や大阪、名古屋でも然り。地元の地の利を生かして、遠隔オーナーと管理コストパフォーマンスで差をつけるのがおすすめです」

 長期的な管理運営を考慮した物件に絞ることは有力な戦略となる。

◆芦沢氏流 [有事の投資術]3か条

・売主や業者が投げ売る物件を逃さず現金で一括で買い増しを進める

・最下限の家賃帯の好立地物件なら需要が途切れることはない

・負担感が少なく管理ができる自身の生活圏にある物件に注力

【芦沢 晃氏】兼業大家

会社員生活のかたわら、中古区分の現金買いに特化した投資スタイルで資産を築く。近著に『少額現金ではじめる! 「中古1Rマンション」堅実投資術』がある

<取材・文/栗林 篤 藤村はるな>

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