大臣から国会議員、知事、地方議員まで…コロナ禍で国民に忘年会自粛を呼びかけつつも、会食しまくっていた人々

HARBOR BUSINESS Online / 2021年1月3日 8時32分

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ステーキ会食をしていた二階俊博自民党幹事長(時事通信社)

◆猛威を振るう第3波の中、日本の政治家は……

 新型コロナウイルスに年末年始はなく、学校や会社が休みになっても猛威を振るい続けています。

 大晦日には1日の新規感染者数が全国で4519人となり、東京だけで1337人となりました。既にあちこちで医療崩壊っぽいことが起こっていて、救急搬送がたらい回しにされる事案が多発。産気づいた妊婦さんが自宅待機させられるようなことまで起こり始めています。

 今こそ政治家の皆さんが、感染を食い止めるための策を打たなければならないのですが、悲しいことに日本の政治家の少なくない数が新型コロナウイルスに対する危機感ゼロ。全国で「議員による宴会・会食祭り」になっています。それもこれも、今日の今日まで政治に関心を持たなかった結果、僕たちが仕事のできない人間を当選させてしまったからなのですが、現状、政治家の皆さんが何をしているのかを知っていただきたいと思い、今日まで政治家の皆さんがやってきたことをまとめました。

◆菅義偉総理&二階俊博幹事長の忘年会

 大変な批判を浴び、国民の皆さんにお詫びをした菅義偉総理大臣や二階俊博幹事長が参加してのステーキ会食。

 俳優の杉良太郎さんや、プロ野球界のレジェンド・王貞治さんら8人が参加して、銀座の高級ステーキ店で会食をしたのが12月14日です。この日は、年末の「GoToトラベル」の一時停止を発表した時で、新型コロナウイルスの感染が止まらないのでキャンペーンを中止すると言った夜に、実は、みんなで集まってメシを食っていたという話です。その後、二階俊博幹事長はテレビ番組に出演し、ステーキのことを問われると逆ギレ。「目的を持って会食をしているんだから問題ない」とキレる中高年さながらに開き直っていました。

◆菅総理が謝罪した翌日に橋本聖子五輪相が寿司

 「国民には『みんなで会食するな』って言っておきながら、自分たちは会食してもいいのかよ!」と、当然の理由で批判され、菅義偉総理大臣が陳謝したのが12月16日。その翌日には尾身茂会長が改めて「5人以上の会食は自粛してください」と呼び掛けたのですが、まさに尾身茂会長が呼びかけていた17日、今度は橋本聖子オリンピック・パラリンピック担当大臣が、6人で寿司を食いに行っていたことが発覚しました。

 橋本聖子さんいわく、最初は3人で寿司を食っていたのだけど、あとから3人が合流してしまったばっかりに6人になってしまったということですが、週刊文春によると、会場となった四谷の高級寿司店は貸し切られていたというので、お寿司屋さんで偶然出会ったわけではありません。つまり、菅義偉総理大臣が怒られているのを見ても、何とも思わなかったということです。こんなことで、今年、東京オリンピック・パラリンピックは開催できるんでしょうか。

◆宮腰光寛議員は酒を飲んで倒れて緊急搬送

 新型コロナウイルスの感染が拡大し、この年末年始はどこの病院もてんやわんやの忙しさなのですが、年の瀬迫る12月25日、富山市内のホテルで行われた会合に出席し、酒を飲んだ元沖縄・北方担当大臣で自民党の宮腰光寛さんが、倒れて出血し、緊急搬送される騒動がありました。

 翌日にはケロッとした感じでテレビのインタビューに答えていたので、さては酔っぱらってコケた感じなのですが、会合があった日は、富山県の感染が深刻だということで「富山アラート」なるものが発令されたタイミング。こんな時にみんなで酒を飲んでいること自体、危機感がまったく足らないのですが、さらに酒を飲んで倒れて救急車を呼ばれるという大迷惑中の大迷惑。今度の衆院選では富山2区から立候補する見込みなのですが、このような議員に次はあるのでしょうか。

◆徳島県の飯泉嘉門知事が県議ら46人で会食

 徳島県の飯泉嘉門知事は、12月4日の夜、自民党の県議や県の幹部ら46人が参加する会合に出席。同じく会合に出席した寺井正邇議長いわく「お酒をついで回っていた」といいます。

 ただ、TBSの取材を受けた寺井正邇議長は「県民の皆さま申し訳ございません」と笑いながら謝罪。飯泉嘉門知事に至っては「感染対策を行って実施されたことについては問題がないものと認識しております」と回答。「コロナ対策してたのに何か問題でも?」というテンションです。

 飯泉嘉門知事は「全国知事会」の会長でもあり、知事がこの程度の認識だと、コロナ対策はちっとも進みません。そもそも飲んだり食べたりする時にはマスクを外さないわけにはいかず、人と話すたびにマスクをつけるなんていうルールを律儀に守っている人を一度も見たことがありません。

 だいたい会食しても問題がないと思ってしまう程度の認識の人間が一口食べるたびにマスクをつけるなんていう面倒臭い作業をするはずもありませんので、この国は総理大臣から知事に至るまで、すべてのトップが新型コロナウイルスの感染防止策をろくすっぽ考えていないということになります。

◆80歳の竹本直一議員が政治資金パーティーで感染

 ハンコの文化を大切にするハンコ議連の会長なのに、IT担当大臣になったことでお馴染みの竹本直一さんの後援会事務所が、12月18日に大阪市内のホテルで約80人が参加する政治資金パーティーを開催。忘年会を兼ねてアルコールも提供されたそうです。竹本直一さんは、このパーティーそのものには参加していないそうですが、ホテル内の別室で約1時間の勉強会を行い、国政報告の講演もしていたそうです。

 その結果、80歳の竹本直一さんをはじめ、3人の秘書が感染。幸いにも、竹本直一さんの症状は軽いということですが、なんてったって80歳です。みんなで集まって酒を飲むような会合を開き、そこに出入りをしていた人が事務所に来れば、何が起こるのかぐらいはわかるはずです。

 年老いた大将にまで新型コロナウイルスを感染させる最悪の事態で、政治家のみならず、政治家を支える秘書の認識まで甘いのですから、「政治家界隈、全員危機感なし」ということだと思います。なんという地獄でしょうか。

◆埼玉県議会の自民党議員団が打ち上げ

 今年は忘年会や新年会をやらないでくださいと言っておきながら、埼玉県議会の自民党県議団約30人が、12月18日の夜、さいたま市内のホテルで打ち上げをしていたことがわかりました(参照:朝日新聞)。

 埼玉県では15日から新型コロナ対応の特別措置法に基づき、「会食や飲み会は4人以下」でやるように県民に要請している真っ最中でしたが、まさかの県議会議員が約30人で打ち上げをする始末です。 

 まさに12月の定例会が終わり、みんなで「おつかれちゃーん!」ということで行われた会合だったわけですが、県議たちの言い訳としては「三々五々、食事をして帰ってもらう段取りだった」ということでした。それならホテルでやる必要はないし、各自で弁当でも食ってもらった方がよっぽど安全なわけで、円卓に座って中華料理や酒が振る舞われたということなので、それはもう完全に宴会です。

◆西尾市の自民党議員団はコンパニオン忘年会

 愛知県西尾市の自民党会派「市民クラブ」に所属する市議14人が、12月18日に市議の経営する旅館で12月議会の打ち上げと称し、女性コンパニオン3人を呼んで大々的に宴会をしていました。

 「市民クラブ」の小林敏秋会長は「日頃から10人くらいで昼飯を食べに行っているのだから『議員だから飲んじゃいかん』とかはない」と言い訳をしていましたが、最終的に謝罪をすることになりました。宴会には中村健市長、愛知12区を地盤とする自民党の青山周平衆議院議員も挨拶に来たといい、どいつもこいつも宴会をすることには何の疑いも持っていなかったということになります。西尾市議選は6月13日告示、6月20日投開票で行われる予定となっていて、市民の皆さんがしっかり覚えておくことが必要です。

◆逢沢一郎先生の開閉式フェイスシールド

 宴会や会食を平然と行う議員。彼らがコロナ対策についてどの程度の認識なのかは、岡山1区の逢沢一郎先生を見ればよくわかります。

 「新しいフェイスシールドだ」と言って、口の部分がパカパカ開閉するフェイスシールドを見せつけてきました。

 食べる時にはオープンし、もぐもぐの時、談笑の時には閉じておく。スーパーコンピューターの富岳によるシミュレーションでは、フェイスシールドはほとんど飛沫の拡散を防ぐことができないという結果に終わったはずですが、左手で簡単に開閉できるとドヤ顔です。逢沢一郎先生がどれだけTwitterで宣伝しても、実際、これをつけてメシを食う奴なんていないので、とっとと家族以外の会食は避けるように呼び掛けた方がいいです。

◆同僚の死を報告するツイートでニコニコ笑顔写真を見せる立憲民主党議員

 ここまで自民党系議員の不祥事ニュースがてんこ盛りでしたが、だからと言って、野党がおかしなことをしていないわけではありません。

 どういう神経なのか恐ろし過ぎて震えるのが、立憲民主党の柚木道義さんです。先日、不幸にも即日PCR検査を受けられなかったばっかりに、立憲民主党の参議院議員・羽田雄一郎さんが亡くなり、多くの同僚議員が心を傷めていたのですが、同じく立憲民主党の柚木義道さんはFacebookで「羽田参議院議員のコロナによる急逝は本当にショックで、いまだに信じられません」と書きながら、主婦の皆さんと楽しそうに会食している様子をパチリ。

 マスクをしているとはいえ、若者たちと密を作り、みんなで集合写真を撮って、本人はピースサインまでしています。「イェーイ!」みたいな感じで写真を撮っておきながら、「心よりご冥福をお祈りします」って、どの口で言っているんでしょうか。若者の中にはマスクをしていない人もいるし、同僚が新型コロナウイルスが原因で亡くなっているというのに、何とも思っていないということでしょうか。自民党議員の宴会好きにも困ったものですが、立憲民主党の柚木議員のこの行状は、怖すぎて震えます。

◆群馬県千代田町の町長ら15人、スナックで宴会

 群馬県千代田町では、高橋純一町長(無所属)が町内の福祉事業所の代表ら14人と一緒に、埼玉県羽生市のスナックに行って、4時間以上の大盛り上がりを見せていたと朝日新聞が報じました。

 この宴会が行われたのは12月19日の午後6時半から11時頃まで。参加したのは、高橋純一町長のほか、住民福祉課長や係長など町役場の4人と、障害者福祉施設の理事長ら施設側の11人だそうです。スナックでは酒を飲みつつ、カラオケも歌っていたということで、当時は他のお客さんもいたということで、30人ほどで満席になるお店に20人以上はいたといいます。そもそも障害者福祉施設なんて、誰よりもクラスターが発生しなければならない場所だろうに、町長と一緒にスナックで遊んでいる場合ではありません。

 ちなみに、このスナックで過ごした4時間について、高橋純一町長は「酒を飲んで騒ぐ忘年会はまずいが、あれは食事会だ」と説明したそうです。スナックで焼酎の水割りを飲みながらカラオケを歌ったら、それを「食事会」と呼ぶのは無理だと思うんですが、高橋町長が言うには「食事会だ」だそうです。

 なお、群馬県ではちょうどこの日に、独自のガイドラインによる警戒度を「最高レベル」に引き上げたそうなのですが、町長は数日後に知ったのだそうです。町長のくせに情弱。どこまでも酷いのですが、千代田町は2020年3月に町長選が行われ、無投票当選が決まったばかりということで、2024年までは町長を続けるようです。

◆緊急事態宣言中に「おっパブ」に行った人は今

 新型コロナウイルスの新規感染者が1日数千人に達しているのに、女性コンパニオンを呼んで宴会をしたり、みんなでスナックに行ったり、危機感ゼロのホゲホゲした議員たちが続出している中、思い出すのは昨年4月、緊急事態宣言が発令された2日後に歌舞伎町の「おっぱいパブ」に行ってしまい、女の子の乳首をいじくりながら「犬になりたい」と言っていたでお馴染みの我らが高井崇志先生。

 あの一件で立憲民主党をクビになってしまい、今年の衆院選では岡山1区で逢沢一郎先生との「チクビ対決」が待っていて、選挙の結果次第ではニートになってしまうのですが、元祖コロナ禍不祥事の高井崇志先生は今、何をやっているのかというと、YouTubeを使って、どうして看護師さんが辞めなければならないのかを解説。国民の皆さんに今の日本がどれだけ過酷な環境にあるのかを真摯に説明していました。動画の内容は非常にまともなもので、あの時からおっぱぶを我慢してコレをやっていれば、きっと今頃は、新型コロナウイルスのことは高井崇志先生にお任せということで、ちゃんと仕事をする人気者になっていたかもしれないのですが、毎回差し込まれるオープニングのテーマ曲が壮絶にスベっているせいもあってか、この動画の再生数は1月1日16時時点で64回でした。

◆今の議員の行状を注視し、しっかり覚えておこう

 そんなわけで、大臣や知事、議員がどいつもこいつも呆れるレベルで、これだけ感染が拡大し、一刻も早く手を打たなければならない事態になっていても、国民の皆さんに「気を付けて」というだけで、何もしません。

 こうなってしまったのは、僕たちがこうした不祥事に慣れてしまい、いちいち怒らなくなってしまったからだと思うのですが、最近は「政治家が自粛していないんだから」と言って、外に出てしまう若者もいるそうです。

 このまま放置すれば、日本にもっともっと地獄が広がってしまうので、政治家の皆さんにはちゃんと仕事をしてもらわなければなりません。そして、仕事をしていない議員たちは自分たちの手でしっかり落選に導かなければなりません。世の中で何が起こっているのかを、ちゃんと見ておきましょう。

<文/選挙ウォッチャーちだい>

【選挙ウォッチャーちだい】

選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを「チダイズム」にて公開中

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