大谷翔平「５５―５５」なるか 残り９戦中６試合対戦の敵軍指揮官「６０―６０を達成して欲しい」

試合前取材に応じたロッキーズ・ブラック監督(カメラ・村山　みち）

◆米大リーグ　ドジャース―ロッキーズ（２０日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が２０日（日本時間２１日午前１１時１０分開始予定）、本拠地・ロッキーズ戦のスタメンに「１番・指名打者」で名を連ねた。メジャーリーグ史上初の「５０本塁打＆５０盗塁」を達成しただけでなく「５１―５１」となってから一夜。レギュラーシーズン残り９試合でどこまで記録を伸ばせるかに注目だ。

　前日１９日（同２０日）の敵地・マーリンズ戦は歴史に残る大活躍だった。試合前は「４８発＆４９盗塁」だったが、自己最多を更新する３本塁打、６安打、１０打点の大暴れ。２盗塁も決めた。チームは２０―４で大勝して、１２年連続となるプレーオフ進出も決定。試合後にはグラスに入ったシャンパンで乾杯して控えめに喜びを分かち合うと、東海岸のマイアミから、西海岸の本拠地・ロサンゼルスまで３７００キロ以上（東京からベトナム・ハノイとほぼ同じ）の距離を移動した。

　残り９試合。本拠地でロッキーズ、パドレスと３試合ずつを戦い、最後は敵地でロッキーズ３連戦。６試合がロッキーズ戦だ。ロ軍のブラック監督は試合前に取材に応じ「素晴らしい。なんという野球選手で、何という特別な才能なのだろう。信じられない選手。私たちは今ここで目撃することが出来てとても幸運だ。彼はこの６、７年継続してどんどんいい選手になっている。驚くのは彼は投手もやることだ。今は投げていないけど、投げて打つ。体も大きくて、強くて、速い。今のスポーツ界で彼は最高の選手だ」と最大限の賛辞を送った。

　今後の対戦に向けては「とても対戦は楽しみだ。でもうちのチームはみんな準備が出来ている。ドジャースとの対戦は楽しみだ。私は彼に『６０―６０』を達成して欲しいと思っている。でもそれは（パドレス戦の）火曜から木曜に決めて欲しい。とにかく（再び３連戦がある）金曜までに終わらせて欲しい」と冗談を交えながら期待を込めていた。

　さらに大谷の球界に与える大きさにも期待を込め「偉業を達成したので、もっと多くの人が彼に注目するし、野球界にとってとても良いことだ。タイガー・ウッズが活躍したとき、大勢の人たちがゴルフというスポーツに注目した。タイガーが小さい時にゴルフを始めたので、大勢の若者がゴルフを始めた。彼が活躍したこの２５年くらいでゴルフの地位は上がった。このように、素晴らしいプレーヤーがいると、そのスポーツの地位が上がる」と願っていた。