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「今日の試合嫌だったかも」巨人・菅野智之、志願の完投の理由 優勝争いは「うちが有利なのは変わらない」

スポーツ報知 / 2024年9月23日 5時10分

8回1失点の力投を見せた先発の菅野(カメラ・豊田 秀一)

◆JERA セ・リーグ 阪神1―0巨人(22日・甲子園)

 一人で投げ切る魂の今季最多125球に、菅野の気迫があふれ出ていた。結果は8回7安打1失点も完投負け(3敗目)となり、今季15登板目となった敵地での開幕からの連勝は10でストップ。天王山2連戦の初戦で後半戦初黒星にもなったが、試合後は前向きに率直な心境を明かした。

 「今日の試合の重要性は分かっていたし、最後まで責任を持って投げられたらいいなと思っていた。今年一番集中していた。全然悲観することはなくて、うちが有利なのは変わらない」

 98球だった6回終了後、そして116球だった7回終了後も「行きます」と首脳陣に伝えた志願の完投。「昨日中継ぎもああいう形で、ちょっと今日の試合は嫌だったかもしれないので、一人で投げ切れたのはチームにとって良かった」。前日21日の広島戦では、救援陣が4点を奪われ、逆転負け。仲間のことも思いやりながら腕を振り、2年ぶりの規定投球回にも到達した。先発機会はあと1度となることが濃厚。14勝は依然、両リーグ単独トップで防御率も1・70に引き下げた。

 一流投手としてのあるべき姿も示した。3回はスイングとボールの際どい判定もあった。それでも切り替えて腕を振る。2死一、三塁で中野に先制の右前適時打こそ許したが、続く森下を二ゴロに斬り、最少失点で食い止めた。「いちいちそういうもの(判定)に反応するより、次どうするかを常に頭を切り替えてやっていく方が僕は意味があると思う」。抜群の制球力も不変。これで5登板連続四死球なしだ。

 気迫はバットでも見せた。0―1の7回1死では中前打をマーク。「セットポジションになってから才木君が苦しんでいたから、走者が出たらチャンスあるかなと思って」。塁上ではベンチへ向けて両手を下から上に上げて仲間を鼓舞。ベテランがチームを必死にもり立てる姿があった。

 阿部監督は「素晴らしいピッチングだったと思うし、『最後まで行く』って言ってくれたのでね。本当に頼もしく思いました」とねぎらった。「今は反省というよりも次に向けてという方が大事だと思う。次どうするかをしっかり考えていきます」。菅野が見せた柱としての気概を、チーム全体で次戦につなげないわけにはいかない。(田中 哲)

◆3度0-1完投負け桑田以来10人目 

 ▼…巨人は阪神戦にスコア0―1で黒星。今年の完封負けは19度目となり、球団のシーズンワースト記録を更新中。そのうち阪神戦で最多の5度目になる。このカードでシーズン5度以上の完封負けは、13年に5度喫して以来11年ぶり。

 ▼…菅野は1失点の完投ながら敗戦投手。0―1完投負けは通算3度目。前回18年5月25日も甲子園での阪神戦だった。巨人で0―1完投負けが3度以上は

(6)中尾碩志 (3)スタルヒン

(6)藤田元司 (3)城之内邦雄

(5)別所毅彦 (3)堀内恒夫

(4)藤本英雄 (3)桑田真澄

(4)槙原寛己 (3)菅野智之

 99年の桑田真澄(3度)以来、菅野が10人目。

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