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雪辱の坂本勇人「すごい試練が来た」「何とかしなきゃいけない、その一心」代打で巨人M4打

スポーツ報知 / 2024年9月24日 5時0分

7回無死一、三塁、右前に決勝打を放ち、一塁に向かう坂本

◆JERA セ・リーグ 阪神0―1巨人(23日・甲子園)

 巨人が坂本勇人内野手(35)の一打で阪神との決戦を制し、優勝へのマジックナンバーを「4」とした。22日の同カードでは好機で3度凡退したが、0―0の7回無死一、三塁から代打で登場し、阿部慎之助監督(45)の起用に応えて高橋から右前へ決勝打。投手陣は中4日のグリフィンから完封リレーを飾った。阪神戦での0―1負け翌日の1―0勝利は球団初で、ゲーム差を2に拡大。3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出を決め、最短27日の優勝に向けて一気に加速した。

 坂本の声に、万感の思いがこもった。甲子園の中心で大歓声を浴びながら、ヒーローは数秒間、言葉を探した。

 「昨日、大事な試合で僕が全然打てなくて負けてしまった。ああいう場面で回してくれたチームメートに感謝の気持ちを持ちながら、打席に立ちました」。悔しさをかみしめた激闘から一夜明け、マジックを4に減らす決勝打。巨人の看板を背負い続けて来た勝負強さを、V争いの土壇場で見せつけた。

 0―0の7回無死一塁でネクストサークルへ。岡本和の左前打で無死一、三塁と快投を続ける阪神・高橋から千載一遇のチャンスをつかみ、出番が回ってきた。「すごい試練が来たな」。しびれるような緊張感。必死に食らいついた。「何とかしなきゃいけないなっていう、その一心でした」。追い込まれてからノーステップ打法に変更し、5球目の外角149キロ直球を右前へ。打球が右前に弾むと、クールな男が「よっしゃー」と叫び、一塁ベースへ走った。

 もどかしさと悔しさを振り払った。天王山初戦の前日22日は3度の得点機で凡退し、6回の守備から途中交代。「野球人生の中でも、あそこまで苦しい思いっていうのはなかなかしたことがなかった。情けないなと思いながら過ごした。昨日の打席は多分、一生忘れない」。ベンチで下唇をかみながら、0―1の惜敗を見届けた。翌日、代打の切り札として起用した阿部監督は「最後、信じて良かった。やっぱり一番、修羅場をくぐってきている人たちなので」と喜びをかみしめた。

 現役時代から師弟関係の指揮官は、背番号6の復活を願い、背中を押してきた。1軍に再昇格させた直後の7月中旬。不振に悩む坂本を思い、グリップが30・1ミリと太く、1100グラムの白いトレーニングバットをメーカーに発注した。阿部監督が現役時代に使用していたモデルで、バットを引いたときに先端が投手方向に入りにくくなり逆方向に強い打球がいく。その時、指揮官がイメージした右方向へのライナーで思いに応えた坂本は「今年、信じて使ってくれてますけど、なかなか(期待に)応えられてないなっていう気持ちもある。とりあえず今日は応えられたっていうのは良かったです」と、揺るがぬ信頼への感謝を口にした。

 坂本の一打で今季最後の直接対決を制し、虎を振り切った。早ければ27日の中日戦(東京D)で4年ぶりの優勝が決まる。「マジックが出てますけど、優勝するまで気を抜かず。若手、ベテランで一丸となって優勝します」。レジェンドの力強い言葉に、左翼席のG党が大歓声で応えた。(内田 拓希)

 ◆坂本VTR

 「6番・三塁」で先発も、才木の前に3度の好機でいずれも凡退。2回無死一、二塁でフォークを打ち上げて中飛。4回1死一、三塁では初球の内角147キロに詰まって二飛。6回1死満塁でも148キロ直球で二飛に倒れた。6回の守備から途中交代。チームは今季19度目の完封負けで阪神に1差に迫られ「申し訳ない」と敗戦の責任を背負った。

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