元妙義龍の振分親方が引退会見「悔いはない。全てやりきった」と涙はなし 思い出の一番は13年初場所の白鵬戦
スポーツ報知 / 2024年9月26日 16時8分
大相撲秋場所限りで現役を引退した元関脇・妙義龍の振分親方が26日、東京・両国国技館で師匠の境川親方(元小結・両国)同席のもと、記者会見を行った。
埼玉栄高から日体大に進み、2009年夏場所に幕下15枚目格付け出しで初土俵。約15年の力士人生だった。「ここ2、3年ぐらいは自分の相撲が取れませんでした。自分の武器のスピード感や体の柔らかさなどが今までと違うなと感じて、引退を決めました」と理由を説明した。
新十両の10年初場所で左膝を負傷し、三段目下位まで落ちるなど、大けがにも泣かされた。だが「いつかはこういう日が来ると思って現役生活をしていました。悔いを残さないように、最後まで現役生活は全うできたので、悔いはないし、全てやりきりました。まさか、この年まで現役をできると思いませんでした。幸せな土俵生活でした」と、すがすがしい表情だった。
11年九州場所で新入幕を果たした。巧みなおっつけ、ハズを武器にした速攻相撲で三役在位は13場所を数え、長く幕内上位で活躍。12年名古屋場所で新小結、同年秋場所で新関脇に昇進した。幕内在位71場所で技能賞6度。金星は6個獲得した。
思い出の一番には、13年初場所で横綱・白鵬に初めて勝つとともに初金星を獲得した相撲を挙げた。「自分の良さが出て、ひるまず相手にぶつかっていった。内容もすごくいい相撲でした。白鵬関は当時、強くて、どこから行っても勝てない感じだったので、勝ったときはすごくうれしかったですね」と振り返った。
今年5月の夏場所で幕内から十両に転落。秋場所は左膝痛で全休していた。現役生活に別れを告げ、今後は境川部屋付きの親方として後進を指導する。「相撲に真っすぐな気持ちを持てるような、けがに負けない強い精神力を持った力士を育てられるように指導していきたい」と親方としての抱負を語った。
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