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中谷潤人がロス合宿から帰国「お客さんの心に残る試合をしたい」

スポーツ報知 / 2024年9月26日 16時28分

ロサンゼルスから帰国した中谷潤人(カメラ・谷口隆俊)

◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ▽WBO世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者アンソニー・オラスクアガ―同級1位ジョナサン・ゴンサレス(10月14日、東京・有明アリーナ)

 WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)が26日、強化キャンプ中の米国ロサンゼルスから帰国。同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)とのV2戦に向けて決意を示した。

 同じ日に初防衛戦に臨むWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(米国/帝拳)とともに羽田空港に到着した中谷。「いつもどおりのスパーリング中心で、順調でした」。8月22日に渡米。数多くの世界王者を育てたルディ・エルナンデス・トレーナーの指導のもと、160ラウンドのスパーリングを実施した。多い時で試合より多い1日13ラウンドも行ったという。7月の初防衛戦前の合宿では実戦練習中に唇をカットするアクシデントがあったが、今回はケガもなく「長くできました」。ペッチは77戦76勝(53KO)1敗を誇るサウスポー。中谷が左構えの選手と対戦するのは、2019年6月のフィリッピ・ルイス・クエルド(フィリピン)以来、約5年ぶりとなるが「いい感じでサウスポーにも慣れました」と手応えを口にした。

 ロスではサウスポー対策として、プロを目指すトップアマの選手のほか、2階級で4団体統一世界王者となった井上尚弥(大橋)や世界3階級制覇王者でIBF世界ライト級(61・2キロ以下)王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)のスパーリング相手を務めたジャフェスリー・ラミド(米国)に週1度、練習拠点に来てもらい、40ラウンド弱ほどグラブを合わせた。「サウスポーに特化した中谷潤人をお見せできるように」と気合十分だ。

 この日、静岡地裁は静岡県一家4人殺害事件の再審判決で、強盗殺人罪などで死刑が確定していた元プロボクサーの袴田巌さん(88)に無罪(求刑=死刑)を言い渡した。中谷は他のボクシング関係者らと袴田さんの支援活動に参加したが、「空港に着いてからニュースを見て、ホッとしたという気持ちでいっぱい。僕も支援活動に参加しましたが、たくさんの人の思いが形になってよかった」と笑顔を見せた。

 一緒に来日したオラスクアガは今年7月、中谷がビンセント・アストロラビオ(フィリピン)を初回KOで破った初防衛戦と同じリングで加納陸(大成)とのWBO世界フライ級王座決定戦で3回KO勝ち。新王者となった。今回も中谷と同じリングで、前WBO世界ライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)との初防衛戦を行う。さらにはオラスクアガと同じく、15歳の時から励まし合ってきたバンタム級のエイドリアン・アルバラード(米国)が、10月18日に東京・後楽園ホールでエイドリアン・レラサン(フィリピン)とバンタム級8回戦で対戦するため、後日来日する。試合までは中谷家で3人そろって食事や寝起きを共にする。「もう恒例になってきましたね。しっかり3人で調整して試合に臨んでいければ。お客さんが帰る時に心に残るようなファイトをしたい」と中谷は力を込めた。

 戦績は26歳の中谷が28戦全勝(21KO)、30歳のペッチが76勝(53KO)1敗、25歳のオラスクアガは7勝(5KO)1敗、33歳のゴンサレスが28勝(14KO)3敗1分け、25歳のアルバラードが10勝(5KO)2敗1分け。

 中谷、オラスクアガの試合はPrime Videoで生配信される。

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