【神宮大会】東海大札幌、北海道勢としてマー君以来19年ぶりの無失点勝利…現校名では“全国初勝利”
スポーツ報知 / 2024年11月21日 6時45分
◆第55回記念明治神宮野球大会第1日▽高校の部1回戦 東海大札幌3―0大垣日大(20日・神宮)
10年ぶり出場の東海大札幌が3―0で大垣日大(東海)を下し、2016年に東海大四から変更された現校名で全国初勝利を挙げた。1回に4番・太田勝馬一塁手(2年)の適時打などで3点を先制すると、背番号1の高橋英汰(2年)ら3投手の継投で完封リレー。05年大会の決勝・関西戦で田中将大投手(現楽天)が完封勝利を挙げた駒大苫小牧以来、道勢としては19年ぶりの無失点勝利で8強入りを決めた。
最高気温10度を下回る寒空の下、道産子球児たちが10年ぶりの勝利をつかみとった。2番手で登板した東海大札幌・高橋は「これぐらいの気温なら楽勝ですね」と4イニングを2安打無失点。全道から3試合連続でホームベースを踏ませない快投に「変化球で緩急を使って打ち取れたのがよかった」と汗をぬぐった。
全道準決勝、決勝に続き左腕・矢吹太寛(2年)が先発。4回4安打無失点と好投を続けていたが、遠藤愛義監督(40)は「バットが振れているチームだったので、目先を変えていきたかった」。想定よりも早い5回から右腕にスイッチした。スライダーとフォークを中心に凡打の山を築くと、時折130キロ台中盤の直球で差し込み、東海王者の強力打線を翻弄(ほんろう)。22年のリトルシニア日本選手権で4強入りした新琴似シニア時代は「4~5番手」だった背番号1が、2年前に立てなかった神宮のマウンドで躍動した。
今夏の地区予選敗退後に遠藤監督が就任し、「攻め」をテーマに掲げてきた。全道で目立った積極的なスイングと走塁の攻撃だけでなく、投手陣は「ゾーンで勝負」を徹底。この日も3投手が全国レベルの強打者に対して次々にストライクゾーン目がけて投げ込み、全道決勝の北海戦から2試合連続の無四球完封勝利を収めた。
過去4度明治神宮大会に出場し、初戦突破は1977年と2014年の2度。いずれも2勝以上はできていない。“8強の壁”を前に高橋は「特別感を持たずにいつも通り自分の投球をして0に抑える」。偉大な先輩たちが届かなかった4強へ。22日の広島商戦で勝利し、名門野球部の歴史を塗り替えてみせる。(島山 知房)
☆東海大札幌・太田勝馬一塁手(2年=1回にスライダーを捉えて決勝の2点適時三塁打)「変化球でカウントをとってくると思っていた。セカンドの頭を常にイメージしていて、イメージ通りに打てた」
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