神戸・宮代大聖、決勝弾で天皇杯“個人２連覇” 川崎所属の昨季に続く歓喜にも「チームで取れたゴール」

優勝し、カメラにポーズを見せる神戸・宮代大聖(カメラ・小林　泰斗)

　◆第１０４回サッカー天皇杯▽決勝　神戸１―０Ｇ大阪（２３日・国立競技場）

　神戸が、Ｇ大阪とのＪリーグ発足後初となる関西勢同士の決勝を制し、５大会ぶり２度目の優勝を決めた。後半１９分、ＦＷ宮代大聖が、味方のシュート性のクロスがこぼれたのを右足で押し込み、先制ゴール。そのまま決勝点となった。昨季所属の川崎に続いて、今季は移籍先の神戸で“天皇杯２連覇”。以下は宮代との問答要旨。

　

―決勝点。

「結果は自分が点を取れましたが、チームで取れたゴールかなと思う。素直にうれしい」

―この一年で成長は。

「移籍していろんな違った刺激が入ったというのは、もちろんあった。今、結果がついてきているのはしっかり理由があると思うし、それを分析して、そこはこれからもやっていきたい」

―大迫、武藤らお手本のような選手らがいる。

「チーム内の競争もあるし、スタメンが確約されているわけでもない。与えられた時間でどれだけ結果を出せるか。競争が激しくなるのはチームにとってプラス。ヴィッセル神戸全員がそういう意識で戦っているのが今の強さの要因」

―耐える試合展開のあと、チャンスで仕留めた。

「我慢する戦いでした。ガンバも非常にいいサッカーで、前半苦しんだが、じれずに戦えてよかった。ゼロに抑えていればチャンスがくる。きょうはいい方向に転んだ。なんで良かったのか、しっかり考えたい」

―得点シーンは。

「さこくん（大迫）が、（パスを）よっちくん（武藤）に出した後、中でもらおうと思ったが、よっちくんがシュートを選択したので。最初はクロスを受けようと思ったが、観客の声もあって、なかなか声も届かない。結果ゴールにつながったし、良かった」

―昨季の川崎でも、今季の神戸でも天皇杯Ｖ。

「個人でまたタイトルを取りたいという気持ちあったし、全く違った気持ちで決勝を迎えた。個人２連覇はそんなに意識していなかったが、結果的にそうなってよかった」

―昨年天皇杯決勝の一発勝負の経験が生きたか。

「経験は大事だが、いざピッチに立ったらそんなに関係ない。どれだけこの舞台を楽しめるかだと、きょう改めて思った」

―サポーターへ。

「もちろん自分が成長してきたのはいろんな人の支えがあったから。サポーター含め、いい時も悪いときも背中を押してくれる、支えてくれている人と一緒にタイトルを取れて恩返しになったと思う。まだＪリーグもあるのでみんなでタイトルを取れるように頑張りたい」