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「白鵬杯」が2・11に国技館で開催へ 宮城野親方「私の思いを認めて開催へのお力添えをくださり感謝」

スポーツ報知 / 2024年12月13日 11時0分

「第14回白鵬杯」で開会宣言をする宮城野親方(白鵬杯実行委員会提供)

 白鵬杯実行委員会は13日、子ども相撲大会の「白鵬杯」を来年2月11日に東京・両国国技館で開催すると発表した。同大会は2010年に、当時大相撲の横綱だった白鵬(現・宮城野親方)が子どもたちに相撲の楽しさを知ってもらい、競技の普及拡大につなげたいという願いのもとに始めたもの。今回で15回目の開催となる。

 前回大会の直後の2月、宮城野親方が師匠を務めていた宮城野部屋で暴力問題が発覚。同親方が日本相撲協会から降格などの処分を受け、部屋も当面閉鎖となった。宮城野親方や力士らは4月から預かり先の伊勢ケ浜部屋に転籍し、同親方も部屋付きの親方として指導にあたっている。

 白鵬杯実行委は「宮城野親方は自らが受けた処分を厳粛に受け止めており、所属する伊勢ケ浜部屋において相撲道の原点に立ち返り、日々精進を重ねております。自身が置かれている立場を自覚しながら、白鵬杯が担う役割と責任も再認識した宮城野親方は、子供たちのためになんとか白鵬杯を続けたいと現在の師匠である伊勢ケ浜親方に相談し、開催へのご了承と後押しをいただきました。第15回白鵬杯は伊勢ケ浜親方のご指導を仰ぎながらの開催となります」と今大会の開催に至った経緯を説明した。前回大会同様、地震災害に苦しむ能登半島の相撲チームへの支援や招待、戦禍の続くウクライナの相撲少年たちの招待も継続。また幼児相撲教室では、宮城野親方がまわしを締めて参加するという。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)は「この度、第15回白鵬杯を開催する運びとなりました。宮城野親方が伊勢ケ浜部屋の部屋付きになった縁もあり、師匠である私の責任のもとで、相撲協会にも了承を得た上での開催となります。私の故郷青森のチームも毎年出場しているこの大会は、全国の相撲少年たちにとって今や大きな目標と聞いており、開催の継続は競技人口の底辺拡大のためにも大きな意義があると考えます。大会当日は私も宮城野親方と共に相撲少年たちに声援を送る予定です。来年2月11日に国技館でお会いしましょう」と文書を通じてコメントした。

 宮城野親方も同じく文書を通じ、「まずは前回大会の直後、私が宮城野部屋の問題で処分を受け、多くの相撲少年たちの信頼を裏切り、ご迷惑をおかけしてしまったことを心よりおわびいたします。部屋が閉鎖されて以来、私は今までの生き方を見直し、自分の過ちや驕(おご)りについて真摯(しんし)に向き合いながら、反省と勉強の日々を送っています。白鵬杯についても今の私が続けていくことは相応(ふさわ)しくないのではないかとも考えました。その中で少年相撲チームの方々から届いたのが『白鵬杯は開催しますか?』『次の白鵬杯を目標に毎日稽古しています』という声でした。こんな私にも期待の声を届けてくれる人たちがいるんだと励まされ、胸が熱くなりました。また信頼する人生の先輩たちからは『大人の一年と違って、子供たちの一年はもう帰ってこない。開催を望む子供たちがいるのならば投げ出すことこそ無責任だ』と叱咤(しった)されました。また2027年から全国中学校体育大会の相撲競技が廃止されるという知らせも届き、子供たちが目指す舞台をこれ以上なくしてはならないと思いました。そして考え抜いた末に『白鵬杯を続けていきたい』と心に決めたのです。私の思いを認めて開催へのお力添えをくださった伊勢ケ浜親方と御協賛社様、そして大会への参加を認めていただいた日本相撲協会に感謝申し上げます。白鵬杯の主役は相撲に打ち込む子供たちです。皆様からのご声援をよろしくお願いいたします」とコメントした。

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