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国学院大の5区候補は「平林、上原、高山、飯国」…箱根で3冠へ 壮行会で前田監督明かす

スポーツ報知 / 2024年12月13日 16時11分

箱根駅伝の壮行会を行った国学院大の選手たち(手前中央は前田康弘監督) (カメラ・堺 恒志)

 第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で初優勝と史上6校目の3冠を目指す国学院大は13日、東京・渋谷区の渋谷キャンパスで壮行会を行った。前田康弘監督(46)は昼休みに集まった学生、教職員に向けて「今季のチームは団結力があります。箱根駅伝で優勝するために1年間、やってきました。皆さんと一緒に戦っていきたいと思います」とあいさつすると、大きな拍手が沸き起こった。

 壮行会の後、取材に応じた前田監督は、山登りの重要区間5区の候補選手を4人、挙げた。

 「平林清澄(4年)、上原琉翔(3年)、高山豪起(3年)、飯国新太(1年)のうち誰かが上ります。誰が上っても活躍してくれるでしょう」。選手に絶対の信頼を寄せる前田監督は、自信あふれる表情で話した。

 今季の学生3大駅伝は出雲駅伝、全日本大学駅伝のいずれも国学院大が快勝し、駒大が2位、青学大が3位だった。最終戦の箱根駅伝も「3強」を中心に激しい優勝争いが繰り広げられることは間違いない。

 優勝争いの鍵を握る区間が5区だ。2017年に2・4キロ短縮され、20・8キロとなったが、上り坂のため、最も競技時間が長く、タイム差も大きくなる区間だ。前田監督が5区候補として期待する選手は4人。

 エースの平林は、2月の大阪マラソンで初マラソン日本最高&日本学生新記録の2時間6分18秒の好記録で優勝した学生トップランナー。箱根駅伝では1年時に9区2位、2年時に2区7位、3年時2区3位。上り坂の走りの適性も備えている。「(下りの)6区以外はどの区間でも準備できています」と平林は意欲的に話す。最初で最後の5区出陣となれば「4代目・山の神」を襲名する可能性も秘める。

 上原は前回5区を経験。区間17位と苦戦したが、今季は学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月14日)で5区区間賞、第2戦の全日本大学駅伝(11月3日)では8区で優勝のゴールテープを切るなど成長しており、リベンジする準備はできている。

 高山は平林に次ぐスタミナを持つ。「上り坂は得意です。5区を走ることになったら、チームのために、浦野雄平さんが持つ国学院大記録(1時間10分45秒)を狙いたい」と前向きに話す。箱根駅伝の後には、別府大分毎日マラソン(来年2月2日)に初挑戦する予定。「2時間7分~8分台が目標です」と話す。

 急成長のルーキー飯国も5区候補のひとり。今後、国学院大を背負っていく人材だ。

 ライバルとなる青学大には前回5区で区間新記録の区間2位と好走した若林宏樹(4年)、駒大には前々回5区で4位の実績がある山川拓馬(3年)を擁する。「国学院大には5区(に有力選手)がいないという話がありますが、そんなことはありません」と前田監督は自信を見せる。

 「一戦一勝。3冠を狙うとは言いません。結果的に3冠だった、となれば最高です」と指揮官は話す。平林も「ここまで二つ勝ちましたが、箱根駅伝を勝たない限り、勝ったとは言えません」と熱く語る。国学院大が5区で青学大、駒大と対等に戦うことができれば、悲願の箱根駅伝初優勝は大きく近づくことになる。

 ◇国学院大 1922年に陸上競技部が創部。98年にスポーツ強化部会制度創設によって硬式野球部、柔道部とともに本格的な強化を開始。箱根駅伝には2001年初出場。最高成績は20年の総合3位。19年の出雲で学生3大駅伝初優勝。24年に2度目の優勝。全日本大学駅伝は24年に初優勝。練習拠点は川崎市と横浜市。タスキの色は赤紫に黒の縁取り。主なOBは、皇学館大の寺田夏生監督、マラソン日本歴代9位の土方英和(旭化成)、同48位の浦野雄平(富士通)ら。

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