美青年エズラ・ミラーが語る、カンヌ注目の衝撃作での“強烈な役柄”

ハリウッドニュース / 2012年6月25日 16時10分

カンヌで脚光を浴びるエズラ・ミラー。『少年は残酷な弓を射る』の1シーン (c)UK Film Council/BBC/Independent Film Productions 2010.

19歳の若手俳優エズラ・ミラーが、カンヌ映画祭コンペ出品作『少年は残酷な弓を射る』(原題:We Need to Talk About Kevin、6月30日日本公開)で演じた強烈なキャラクターについて語った。

本作は、とある“事件の日”の前後をサスペンスあふれる演出で描いた衝撃作だ。ティルダ・スウィントン扮する母親に対して、なぜか幼少から反抗し心を開こうとしなかった息子ケヴィン(エズラほか)の関係を、緊張感あふれるタッチで映像化している。

そんな彼の役作りについて、「悪を描いた物語でも、どれも人間であれば可能かもしれないことですよね。リアリティーの半分は悪で、誰でもそうなりえることなので、その悪の部分を追求するようにしました」と明かした。

「一番の恐怖は、ケヴィンが一面的な悪魔のようになってしまうことでした。そうなると伝わらなくなってしまうことを心配しました。僕がそれを演じて観客に嫌われるかもしれないという躊躇(ちゅうちょ)はありませんでした」と作品を理解する。

そして、「子育ては母にとっても苦労の連続で、子供をもって育てることは自分に犠牲をはらうことだと今はよく分かります。ケヴィンの場合は、本当は母親から常に無視されて愛されていないのに、母親が母性愛をデモンストレーションしていたらどうなんだろう?と考えながら演技しました。愛している振りはしているが、実は捨てられたも同然だと怒るでしょうね。人間は本能的に愛されるものだと思っているわけなので、子育てにおいて親の関心が自分に向けられていないと思う子供はどんな怒りをもつだろうか、と思いますね。親に注目されずに育った子は、何をしてでも注目を浴びたいと思うのではないでしょうか。それはケヴィンも同じなんだと思いました」と、その内面を推し量った。

思い通りにならない息子に翻弄される母親を、キャリア中ベストと言えるほどの切迫さで演じているのはティルダ・スウィントンだ。エズラは彼女について、次のように語っている。

「ティルダはあんなにすごい桁外れの演技をする人なのに、実際はすごく暖かくて愛情深い女性です。(中略)演技をしている時間と人間同士で触れ合っている時間を本当に分けられる女優です。僕はメソッド(演技の)タイプだったので、この役を演じる間は、オフの時でもティルダと険悪な関係を続けなくちゃならないのかと思っていたけれど、彼女は違ったし、僕を信じてくれた。とてもクリアーな考えをもっていたティルダは自分にも勉強になりました」。

見終わった後は、原題の通りに母と息子の関係を考えさせられ、言い知れぬ思いがずっしりと来る。エズラの今後に期待だが、まずは本作でその片鱗を見てほしい。【ハリウッドニュース編集部】

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