日本の海産物輸入再開へ ホタテ加工業者からは「あまり喜べない」の声 “処理水”めぐる中国の禁輸措置で

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岸田総理は、日本産水産物の輸入再開について中国と合意したと発表しました。一方、ホタテを輸出する道内の水産加工会社は複雑な心境を語りました。

福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の輸入を停止してから1年あまり。20日、岸田総理は…

岸田総理：「日本側からアルプス処理水について、追加的なモニタリングを行う用意がある旨を伝達し、中国側は日本産水産物の輸入規制措置の調整に着手し、基準に合致した日本産水産物の輸入を着実に回復させることとなりました」。

IAEA＝国際原子力機関の事務局長と電話会談した岸田総理。中国を含む参加国が水のサンプリング採取などを実施することで一致し、これにより安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させることで日中両国が合意しました。

中国の禁輸措置で大打撃を受けてきたのが北海道のホタテです。

前田愛奈記者：「八雲町の水産加工会社です。中国が禁輸措置を取る前は扱っているホタテのおよそ7割を中国に輸出していたと言います」。

イチヤママル長谷川 水産長谷川博之さん：「もうちょっと早く言ってよというのが正直な気持ち。（輸入再開で中国に）100行っていたものが半分戻る、そんなイメージなんじゃないかなっていう気はするけどね」

道南・八雲町にある水産加工会社では中国の禁輸措置を受けベトナムやインドネシア、タイなどに販路を開拓してきました。それだけに中国の輸入再開については複雑な心境です。

イチヤママル長谷川 水産長谷川博之さん：「せっかっく上向いていた部分に変な水差す可能性もあるかなと。値上がりに向かっていくような気がするし一般消費者もそうだし我々加工会社にしてもあまり喜べない。良かったなという部分と心配だなという部分が混ざってくるというのが正直なところ」。

中国に輸入規制の即時撤廃を求めている日本側。しかし、輸入再開の時期はまだ決まっていないということです。