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着物職人が開発、ハイスペックな「シルク」の立体マスク

IGNITE / 2020年5月15日 10時0分

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新型コロナウィルス感染拡大によって、マスク着用は必須となっている。さまざまな材質の布マスクが発売されているが、和裁の技術と絹という最高の素材によって、ハイスペックな洗えるマスクが誕生した。

着物を手縫いで縫う職人を”和裁士”(国家資格)という。和裁ならではのものを永く使うための技術や知恵を持つ和裁士にとって、扱いが難しいと言われる”シルク(絹)”は大変馴染みの深い素材。

■シルク(絹)とは

優雅な光沢、しなやかな肌ざわりに加え、吸放湿性、保温性などによる着心地のよさがあり、他の繊維にはない固有の特性が魅力だ。 ※シルクはマスクの表部分にのみ使用されており、裏地はコットン100%。

○光沢

シルクの光沢は、蚕が繊維をつくりだす過程でできるフィブロインタンパクの層状構造や内部の複雑な構造が生みだしている。また、大小さまざまな三角の断面によるプリズム効果が絹の光沢をいっそう美しいものとしている。

○耐久度

細い糸が織りなす薄い生地が多いことから弱いように思われているが、引っ張り強さは羊毛や綿よりも大きく、繊維の中では強靭な部類になる。

○吸湿性・通気性・保温性

シルクは綿の1.3~1.5倍の吸水性があり、放湿性も綿に遜色ない特徴をもっている。また、シルクは繊維自体が微細な多孔質構造をしており、繊維の間に空気をたくさん含むことができる。さらに、吸湿性に優れていて放湿速度が大きく、保温性にも優れた繊維だ。

○紫外線(UV)カット

シルクには繭の中の蚕が紫外線を浴びないように守る機能がある。シルク製品を身につけた場合、UV-B波(UVB)、UV-C波(UVC)が吸収されて紫外線をカットする。シルクの紫外線カット率は90%前後と、極めて高い数値が報告されている。

○縫製

このマスクは和裁士が全て手縫いで仕立てている。和裁士には”くけ”と呼ばれる技術があり、表に糸をほぼ出さない様に縫っていく。また、ミシンは2本糸で縫っていくので硬さが出てしまうが、手縫いは1本糸で柔らかく縫っていくので、圧倒的な肌へのフィット感があり優しく保護してくれる。

○糸

着物を手縫いで仕立てる際は”絹糸”を使用するが、今回は”手縫い用ポリエステル糸”を使用している。絹糸は柔らかく仕上げることができるが、洗って繰り返し使用するとなると縮んだり切れやすかったりという問題が生じる。手縫い用ポリエステル糸は、絹糸より若干の硬さはあるもののとても丈夫に縫うことができる。

○サイズは5種類

・大(大きめ男性用)
・普通(通常サイズ)
・小(小さめ女性サイズ)
・子供(小学生低学年程度)
・幼児(幼稚園児)

マスクの材質によって装着感は大きく異なる。長く使うものだから、ストレスなく使えるマスクを選びたいものだ。

巧流合同会社:htps://callkimono.base.shop

(冨田格)

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