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佐渡裕氏のタクトが涙を誘う、永遠の感動作。プロデュースオペラ2024「蝶々夫人」美しい舞台で7月上演

IGNITE / 2024年2月16日 20時0分

佐渡裕氏のタクトが涙を誘う、永遠の感動作。プロデュースオペラ2024「蝶々夫人」美しい舞台で7月上演

世界水準のオペラ上演で毎年話題を呼ぶ、兵庫県立芸術文化センターの芸術監督プロデュースオペラ。

その原点であり、2006年夏に初演された「蝶々夫人」が、今年7月に改訂新制作上演を果たす。世界的指揮者・佐渡裕氏の指揮によるプッチーニの音楽。故栗山昌良氏の原演出による美しい舞台。そして歌手たちの表現力豊かな歌声が、客席を感動で包む。

芸術監督をはじめ出演者が舞台への意気込みを語る

今年7月に上演を行う「蝶々夫人」。2月18日(日)からのチケット発売を前に、行われた記者会見では、佐渡裕芸術監督、再演演出の飯塚励生氏、蝶々さん役の迫田美帆氏・高野百合絵氏が登壇し意気込みを語った。

「蝶々夫人と栗山昌良氏への思い。」芸術監督/指揮・佐渡裕氏

故栗山昌良先生追悼の意味も帯びた上演となる。海外で「蝶々夫人」を観て、なおさら栗山演出がいかに素晴らしいかを感じた。音楽的にもドラマとしても、この名作を知り尽くした演出だからだ。

決して派手な音楽が鳴り響くわけではないのだが、先生の演出によってそれぞれの登場人物像が浮かび上がり、本当にハッとするシーンばかり。まさに、美しさの連続だ。

冒頭からオーケストラがドラマティックな蝶々さんの人生を表していて、最後に蝶々さんが自刃する場面は非常に激しい音で終わるのだが、いわゆる音楽が終わる音では終わらない。不安定で、「?」がつくような音で終わる。そして実はそのハーモニーから、冒頭の音楽にまた戻れる。

この話は、これからも輪廻していく物語であるという意味が込められている。また、例えば一幕の愛のデュエットは、スローモーションの音楽のなか二人が寄り添っていくよう。このような場面では、蝶々さんにとって、美しい大事な写真アルバムを見ているように音楽が進んでいくと私は思っている。

「圧倒的に美しい栗山氏の舞台を大切に。」再演演出・飯塚励生氏

兵庫での2回と、その前の新国立劇場での「蝶々夫人」の上演で、栗山先生の助手を務めた。それぞれに演出は違うが、先生は音楽を信じて、音楽を感じながらキャラクターを作られていた。そして、身体の形から、スタイルから、表現・表情を作るのだと毎回言われていた。

逆に日常的な演技に対しては批判的だった。映像作品のように内面から感情を表そうとすると、心が中に入ってしまい大きく見せられない、舞台の空間を埋めることはできないと、歌手たちにおっしゃっていた。

私も、世界中で色々な「蝶々夫人」を観たが、最初に栗山先生による東京二期会の公演を観たとき、「圧倒的に美しい!」と感じた。まずは栗山先生のキャラクター作り、非常に美しい人の運び方、形はキープして、観てもらいたいと思っている。

「心に残る蝶々夫人を。」蝶々さん役・迫田美帆氏

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