世界一のビール大国・チェコで味わう、こだわりと情熱
IGNITE / 2016年6月6日 16時30分
チェコの人々はビールに対しての思い入れが非常に強い。なにせ、1人当たりの消費量はドイツやアイルランドなどを遥かに超えて世界一なのだから。
そういう国なので、ビールは水より安く販売されている。店で飲むと一杯500mlで200円位、スーパーで購入すると500mlで40円を切るものまで存在する。
ビール好きには天国のような国だ。
当然、種類も豊富。大手企業はもちろんのこと、それぞれの町や村で自慢のビールを醸造している。
例えば、首都のプラハでは「Staropramen(スタロプラメン)」があり、ピルゼンには一般に「Pilsner Urquell(ピルスナーウルケル)」と呼ばれる「Pilzeňsky Prazdroj(ピルゼニスキープラズドロイ)」、České Budějovice(チェスキーヴィデヨヴィツェ)には「Budvar(ブドバー)」=別名「Budweiser(バドワイザー)」=が、主要なビールとして飲まれている。
それとはまた別に「Pivovar(ピヴォバル)」という、自家醸造をする店が存在する。日本でいう所の居酒屋が、オリジナルビールをつくっている。
店内には銅釜などの醸造用機材が並んでおり、つくられる総量は少ないものの、こだわり抜いた特別な味が楽しめるのだ。
Pivovarに対して、Urquell社など大手のビールを提供している居酒屋のことを「Pivnice(ピヴニッツエ)」という。品質管理が良く美味しい店には、Urquell社による証明書のような看板を掲げているので、それを目印にするのもいい。
鮮度のいい状態で大量に消費するようなお店では「Tanku(タンク)」で提供していますよ、という表示がある。
日本では樽生が良いとされているが、ビールにうるさいチェコでは樽はアドバンテージにならず、タンクにこだわっている。そういった店の中にはタンクが並び、毎朝ブルワリーから補充しているのだ。
そしてもう一つは、修道院が醸造するビール。プラハだと、プラハ城近くにあるストラホフ修道院に立ち寄るのがお勧め。
このように、チェコでは地域やお店によって様々なビールを飲むことが出来る。
ぜひ色々と味わって、お気に入りを見つけてほしい。それもチェコという国を知り、楽しむ方法の一つだろう。
(田原昌)
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