子供は泊まれない大人の隠れ宿。下関の奥座敷・川棚温泉「さんろじ」
IGNITE / 2016年9月2日 7時30分
漂泊の俳人、種田山頭火が「涌いてあふれる中にねている」と名句を残した川棚(かわたな)温泉。
下関市街の北、鬼ヶ城連山の山裾にある山口県を代表する温泉のひとつで、下関の奥座敷として偉人たちも愛した温泉である。
今回は川棚温泉にたたずむ大人の隠れ宿「さんろじ」を紹介しよう。
「さんろじ」は80年前にできた「旅館小天狗」の新館としてオープンした。
屋号は山の小路を歩くように、時間を忘れ、浮世を忘れ、こころの散歩を楽しんでいただけるようのとの願いを込めてつけたという。
最寄駅は、山陰本線の川棚温泉駅。駅から徒歩で30分、車では5分ほどで到着する。
宿の近くまで行くと道沿いに「瓦そば」という看板を掲げた店が目に付く。どうやら「瓦そば」が川棚温泉の名物料理のようだ。
建物沿いのしっとりとした小路を通り、館内へ向かう。
フロントロビー隣のバー「一葉」でお茶と川棚温泉饅頭の接待、添えられたおしぼりのかわいらしさにほっこり。
ロビーに併設のショップには地元厳選のハンドメイドクラフトが揃い、さんろじ特注の自然素材にこだわったオリジナルタオルも目を引くお土産。
おしぼりと同じ柄のハンドタオルも並んでいる。
部屋は全室露天風呂付きの離れで全8室。
2名用メゾネットタイプが4室、平屋タイプの4室は4名までの宿泊が可能だ。
宿泊した部屋はメゾネットタイプの「四之庄」。
1階にリビングとトイレ、2階に上がるとツインのベッドルーム、広く取られたパウダールーム、タイルの内湯と温泉露天風呂という設え。
食事は食事処「十草木」の専用個室でいただく。品書きは地元の海の幸、山の幸を多用した会席料理。
カラスミやふく刺しのほか、初めて見る川棚名物瓦そばの登場には気分が高揚。
器はまさしく瓦そのもの。熱々の瓦の上で茹でた茶そば、錦糸卵、牛肉、ねぎなどが乗っている。
香ばしくカリッとした食感のそばは美味しかった。
なお、全館全室禁煙、12歳未満の宿泊は受け付けていないのでご留意を。
住所:山口県下関市豊浦町大字川棚5153
電話:083-772-0227
サイト:http://koteng-sanroji.com/
(小椚萌香)
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