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美しき城と麺グルメの街・白河の地道な努力と復興への情熱

IGNITE / 2016年11月2日 7時0分

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東北新幹線で東京を出発し、福島県に入るとすぐに到着するのが新白河駅。

ここは松尾芭蕉の俳句

「西か東か 先早苗にも 風の音」

でも有名な、歌枕にもなっている「白河の関」がある東北の玄関口だ。

白河と言えば、麺グルメが外せない。

なんと白河ラーメンの店は、市内で100軒を越えているのだそうだ。

醤油味をベースにしたあっさりとしたスープが、コシのあるやや平たいちぢれ麺に絡んで美味しい。

驚くほど大きくてやわらかいワンタンが入っているワンタン麺もお勧め。薄いのにもちもちとしていて喉ごしが良く、これもまたスープと絡んで絶妙な味わいだ。

出雲、信州、盛岡と並んで「日本四大そば処」と言われている白河の蕎麦もお試しあれ。

重箱のように積まれた「割子そば」に、薬味とつゆをかけて食べるのが特徴。遠く離れた出雲の割子そばと同じ食べ方となっている。

在来線の白河駅のホームからも見えるのが「白河小峰城(しらかわこみねじょう)」。

これは丹羽長重(にわながしげ)という、あの安土城築城を任された丹羽長秀(ながひで)の嫡男による築城であり、父の技術を受け継いで造られた、石垣の美しい平山城である。

この白河小峰城、東日本大震災の年の7月に訪ねたのだが、その時は石垣の破損が酷く、本丸部分は立ち入り禁止になっていた。

その時に市観光課の方と話して知ったのだが、地震で崩れた石垣は昭和時代に入って積まれたものであり、長重の時代に積まれたものは問題なかったという。

実際に石垣を見てみると、積み方が異なる箇所で命運が別れており、昔の人達の技術力の高さに尊崇の念を覚えてしまう。

現在はその崩れた石垣の石の一つ一つに番号が打たれ、どこに嵌め込むのかをCGを駆使して積み上げている。

地道で気が遠くなりそうな作業だが、お陰で美しい石垣の波が復活し、本丸に立ち入ることが出来るようになった。観光客も増えたように思う。

白河の人々にとって心の拠り所でもあり、誇りでもある白河小峰城。

その完全復興を、願わずにはいられないのである。

(田原昌)

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