ネガティブな言葉、意外とお好き?

インフォシーク / 2012年10月24日 18時0分

「曖昧な約束は、トラブルのもと。」

近頃テレビをつけると、毎日のようにネガティブキャラのモデルが出ている。自虐的でネガティブにとれる独特の発言が面白く、他にないキャラクターが人気で、ひっぱりだこのようだ。

そんな中、休日にテレビを見ながらふと思った。

ネガティブな言葉ばかりを使う人は一般的にあまり好感を持たれない印象がある。

それよりも、いつも前向きな言葉を発していて、明るくはつらつとした人が魅力的だと言われることが多い。

また、書店に行けば「ポジティブに考えよう」「ポジティブな言葉を使おう」といった内容の本をたくさん見つけることができる。

そんな風にポジティブがよいとされている世の中において、なぜ、ネガティブキャラが人気を集めているのだろう。

思えば、お笑いにおいて自虐ネタは昔から人気だし、ネガティブキャラの芸人も少なくない。

また最近では、アイドルのネガティブな発言が注目を集めていたりもする。

実は私たちは、ネガティブが好きなのではないだろうか。

ネガティブには、ポジティブにはない魅力があると思う。ネガティブな言葉は本音であることが多く、それは共感や安心につながりやすい。人間は誰でも弱い部分を持っているから「自分だけじゃないんだ」と思えるのだ。

ネガティブな自分に卑屈になってしまうのはよくないが、それを受け止めて堂々と語ると、周りから魅力的に見えるのかもしれない。

世界的に有名な作家にも、超ネガティブだったと言われている人がいる。『変身』や『城』などの作品を残したフランツ・カフカである。

例えば彼は、こんな言葉を残したそうだ。

「将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。将来にむかってつまずくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。」
(参照:フランツ・カフカ 著・頭木弘樹編 訳・『絶望名人カフカの人生論』飛鳥新社・2011)

倒れたままでいることって、なんてネガティブな言葉だろう。と思いながらも、下手なポジティブワードに触れるよりも、どこか温かみがあり、じわじわと元気が湧いてくる気がする。

どうやらネガティブな言葉にも、人を楽しませたり、元気にしたりする力があるようだ。

石井 良
Ryo Ishii 1980年・東京都生まれ。コピーライター。制作プロダクションを経て独立し、良案工房を設立。広告・冊子・WEBなどのコピーや記事を書いている。真心を込めた文章で、多くの人の課題解決や夢実現の力になれるよう日々奮闘中。ロックバンドのドラマーでもあり作詞も手掛ける。憧れの甲本ヒロトに自分の書いた歌詞を歌ってもらうことが夢。MAIL:ishii@ryoankoubou.com

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