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もしも松田優作が、仮面ライダーウィザードだったら。

インフォシーク / 2012年11月20日 17時30分

もしも松田優作が、仮面ライダーだったら。

ヒーローとは、卓越した「実力」と「個性」であり、ゆえに「時代」に選ばれた存在だ。

マイケル・ジョーダンの野性的な舌出し天才プレイ、マリリン・モンローの類似無きセックスアピール、ブルース・リーの研ぎ澄まされた肉体と超奇声…

日本においては、例えば松田優作の低い声、鍛え抜かれた肉体、喧嘩腰でありながらストイックな演技…は、昭和を代表するヒーローであろう。

さて、ヒーローと言えば仮面ライダーもそうである。個性(アク?)の強い藤岡弘が、決して真っ直ぐではない正義・バッタ男に変身した瞬間、ヒーローになった。

あれから約40年。現在放映しているのは「仮面ライダーウィザード」である。

この仮面ライダーは魔法を使う。フワフワとしている今の時代にマッチしているのか、視聴率もなかなか良い。では主役のヒーロー度はどうか、というと、これまたイマドキで掴みきれないキャラクターである。

主役は、第11話「守り抜く約束」でこんなセリフを吐く。

「おい、ちょっと待て! まだ話終わってねぇんだ!」

自身が怪人から守っていた少年を、国家安全局の連中に強引に連れて行かれたときだ。このように主役が感情的にセリフを吐くこと自体、今回の仮面ライダーでは初めてに近いくらい珍しい。連中を追いかけようとする主役を、国家安全局の長が体ごと阻む。主役はため息をつき、諦める。

ここで私はふと思ったのだ。あれ、ヒーローってこういうとき…諦めるっけ?!

もしも、イマドキでないヒーロー・松田優作が演じていたら。

「おい、ちょっと待て! まだ話終わってねぇんだ!」

国家安全局の長が、体ごと松田優作の行き先を阻む。そこで松田優作。

「…アンタもタコだねぇ、あぁっ?!」

鉄拳炸裂!

顔面一発、ボディ二発! ウゥ…と崩れ落ちる国家安全局の長! 駆け寄る部下たち!

「な、なにして…!」

セリフが遅い! とっくに松田優作キックが炸裂!

そしてボコボコ鉄拳制裁!

順に崩れ落ちていく国家安全局たち。残った国家安全局たちが松田優作を囲む! 素早く国家安全局の1人を捕まえ、懐から取り出す…マグナム!

「ったく、国家も肝が小さいねぇ。オイ、座れ。オマエら全員座れ!」

国家安全局‥全員正座。

「た、助けてくれ、オレには女房子供が…」「ダメ」

ぶっ放すマグナム! 悲鳴をあげる国家安全局!

もしも松田優作が主役だったら‥百倍返しである。

仮面ライダーウィザードの主役の子は、良い雰囲気を持っていて魅力的で、それが良いと思っていたのだが、そろそろもう少し強い個性を出してもいいように思う。

意外と、ここから仮面ライダーウィザードが盛り上がっていくための、大事なポイントのように思うのだ。どれだけ感情的になれるか。「一所懸命」は感動を誘う大事な要素である。

さて、ついでに。松田優作バージョンの仮面ライダーは、怪人とどう闘うのか、想像したい。

暴れている怪人の前に、松田優作が登場する。怪人が叫ぶ。

「また、オマエか! キィー!」

マグナムをぶっ放す松田優作。

「おい! 今、『オマエ』って言ったな?『優作“さん”』だろうが!」

ボコボコ。

終了。

…え~っと、変身していませんね。まぁ、いいか。

【バックナンバー】仮面ライダー徒然草はこちら

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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