「将棋界の一番長い日」名人への挑戦権をかけた順位戦A級最終戦をスマホ/タブレットで!
インフォシーク / 2013年3月1日 14時0分
日本で最もメジャーなボードゲーム・将棋。日本中から集まった将棋の天才たちの中から選抜されたプロ棋士、さらにその中でリーグ戦を勝ち抜いたトップ中のトップ棋士10人が集うのが「A級順位戦」だ。1年間をかけて総当りで戦い、優勝者は森内俊之・現名人に挑戦する資格を得ることになる。
逆に、A級で順位の低かった棋士はB級1組に降級し、B級1組上位の棋士と入れ替わることになり、そうなると少なくとも1年間は名人に挑戦する資格すら奪われることになるわけで、順位戦A級最終日は名人への挑戦者1名が決定すると同時に、B級1組への降級者2名も決定の悲喜こもごもが交錯するという意味で、「将棋界の一番長い日」とも言われている。
その順位戦A級最終戦を、日本将棋連盟が名人戦及び順位戦をネット中継するサイト「名人戦棋譜速報」で速報する。
今回の対戦は以下のとおり。
△羽生善治三冠(7勝1敗) vs ▲橋本崇載八段(2勝6敗)
△三浦弘行八段(6勝2敗) vs ▲高橋道雄九段(2勝6敗)
▲渡辺 明竜王(5勝3敗) vs △郷田真隆棋王(5勝3敗)
△佐藤康光王将(4勝4敗) vs ▲深浦康市九段(3勝5敗)
▲屋敷伸之九段(4勝4敗) vs △谷川浩司九段(2勝6敗)
森内俊之名人への挑戦権争いは7勝の羽生三冠と6勝の三浦八段に絞られ、最終局に羽生三冠の勝ち、あるいは三浦八段の負けで羽生三冠が挑戦権獲得。羽生三冠が敗れて三浦八段が勝ちの場合だけ、両者によるプレーオフとなっている。
現在最も挑戦者に近い羽生善治三冠(王位・王座・棋聖)は、言わずとしれた将棋界スーパースターで、全タイトル7冠を制した実績を始め、数々の記録を今も塗り替え続けている。将棋には年間に全部で7タイトルあるので、10年間で70回のタイトル戦が行われることになる。そしてここ10年の全70回のタイトル戦中、彼は実に30回も勝利を挙げているのだ。また、敗戦した局も含めると47回となり、ここ10年間の将棋のタイトル戦の7割近くに羽生三冠が関わっていることになる。まさに将棋界の生きる伝説と言っていい存在だ。2012年も2位に2000万円差をつけて15年連続の獲得賞金トップになるなどその実力に衰えはない。ただ、名人戦に関しては2年前に森内現名人にその座を奪われ、昨年は挑戦者として対局するも敗戦。3年ぶりの名人位奪回のチャンスへ、ここは落とせない一戦だ。
負けられないという点では対戦相手の橋本崇載八段も同様なのだがその理由は羽生三冠とは逆になる。昨年はB級1組をトップで通過し、A級に昇格したものの、ここまで2勝6敗の最下位。負ければ他の棋士の結果次第では降格、B級1組に逆戻りとなる。
橋本八段はそのユニークなファッションや髪型、奇抜な言動で注目を集め、ネットでは“ハッシー”の愛称で親しまれている。「TVの視聴率が通常の3倍になった」「カメラを意識しすぎる棋士としてダウンタウンの番組で“タイホ”された」などなど数々のエピソードを持ち、つい最近もインタビューの言動をきっかけにブログが大炎上するなど絶好調?だが、そんなお騒がせもそこは当然ながら20代でA級昇格という、実力の裏付けあってのものだ。そういう意味では彼にとっても強さの象徴であるA級棋士の座は譲れないところだ。
残留争いはこの橋本八段に加え深浦九段、谷川九段、高橋九段、4人のうち、この日の結果次第で2人がB級1組に降級となる。逆転で名人位挑戦権を狙う三浦八段と残留を賭ける高橋九段の一戦をはじめとして、5局中4局が名人挑戦とA級残留がかかっており、いずれも見逃せない対局となりそうだ。
そして、順位戦A級最終戦当日の3月1日(金)から「名人戦棋譜速報」がスマートフォンとタブレットにも対応する。
「名人戦棋譜速報」は2003年5月から始まった名人戦と順位戦の中継サイトで、名人戦七番勝負はもとより、年間約600局にのぼる順位戦(A級~C級2組)の全対局を速報しているが、これでどこからでも緊迫感溢れる対局を堪能することが出来る。また、将棋に興味はあるけど戦術とか、そもそもどっちが有利なのかもわからない…という方にも応援掲示板や棋譜コメントでの解説が充実しているので心配ご無用だ。
利用料金は月額500円(税込)。また1日会員や7日会員、60日会員といったコースもあるので“とりあえずお試しを…”という方にも安心だ。そういう意味では、まずはこの日の順位戦はうってつけかもしれない。決済方法は@niftyやYahoo!ウォレットなどが用意されており、近日中に楽天あんしん支払いサービスにも対応予定だという。
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