リアル・マイケルジャクソン [Vol.47]_1997年in韓国_続・マイケルとご対面!<茂朱リゾート偏> ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~
インフォシーク / 2013年7月25日 17時30分
わたしたちが、どうしてもマイケルに渡したかったもの。それは、日本で市販されている「ポストカード」だった。
一見すると普通のカードだが、「開けてはいけません!」という表示にさからって次々にページを開いていくと、最後にチープな機械音で「Thriller」のメロディーが流れるのだ!ツアー中のさまざまな経験から、(これは絶対マイケルのツボに入る!)という確信があったのだ。
「オー!」と言ってポストカードを受け取るマイケル。でも、アルバムのほうが気になるのか、なかなか開こうとしない。「開けてみて!」と促すと、素直にカードを開いていくマイケル。
「~♪♪~♪」
突然流れてきたThrillerの素っ頓狂なメロディーに、マイケルは声をあげて大爆笑し、「ソースィート!」とお腹を抱えんばかりに笑っている!やった!ウケたー!
そのあとウェインに促されてホテルの外に向かうときも、マイケルはカードを開いて何度もThrillerを聴いている!お、おかしい!そのチープな音がマイケルには似合わなすぎて、なんとも面白いっ(涙)
マイケルは、歩きながら途中で振り返り、わたしたちに向かってポストカードをブンブン振ってくれる。いままで見たことがないくらい、ご機嫌で大はしゃぎの様子だ!わたしたちは、お返しに、Thrillerのお決まりのポーズをとる。以前、マイケルに渡したビデオテープでも披露した、OL版ヘッポコダンスだ!
それを見たマイケルは、バスに乗り込んだあと、わたしたちに向かってThrillerのポーズを返してくれる!関係者でいっぱいのバスの中で、立ち上がって、おどけてポーズをとるマイケル。その気持ちに答えねば!と、今度はOL版「Beat It」を踊るわたしたち。バスが出発して見えなくなるまで、マイケルとわたしたちのダンス(ポーズ?)の応酬は続いた!
マイケルが喜んでくれた!あんなにはしゃいで笑ってくれた!こんなに嬉しいことって、あるだろうか?(泣)
いったんロビーに戻ったわたしたちは、残った関係者と話をしながらマイケルの帰りを待つ。ホテルの外で見送ってから約1時間後、マイケル一行をのせたバスが視察から戻ってきた。
ホテルの前に3人で並び、タレ幕を広げて盛大にマイケルをお出迎えする!無造作にマフラーを巻き、モコモコのダウンを着たマイケルが、バスから降りてゆっくりと歩いてくる。そういえば、ダウン姿のマイケルって、なんだかキュートで新鮮だ!ちょっと照れくさそうに笑いながらわたしたちの元に歩み寄り、「サンキュー」といいながらタレ幕を受け取ろうとする。そこで、タレ幕ではなくPHOTOアルバムをもう一度手渡した。
(そうそう、アルバム!)といった様子で、マイケルはすぐさま中を開き、さっきの続きを見はじめる!ウェインやわたしたちも、いっしょにアルバムをのぞきこむ。ここで、初めてわたしたちは、ゆっくりとマイケルとの時間を過ごすことができたのだ。
オーストラリアのページで、自分が書いたバナーをみて、「あ、これ覚えてる!」と笑うマイケル。新聞記事のスクラップを読んで、「ウェイン!○○だって!」「またこんなこと書いてるよ!」と2人でおかしそうに笑っている。マイケルって、普段こんな風にウェインと話しているんだあ。何でも思いつくままに、「ウェイン!」「ウェイン!」「聞いてよウェイン!」と矢継ぎ早に話しかけ、すっかり信頼しきっている様子だ。
わたしたちも、ときどき合いの手を入れ、「これは、こんなシチュエーションだったよね」「マイコー、こっちは?覚えてる?」とマイケルに聞いてみる。(マイケルは、びっくりするほどいろんな状況をよく覚えていた!)分厚いアルバムの最後のページに書いた、わたしたちからの手紙をじっくりと読むマイケル。2年間のHISTORYツアーワールド追っかけを、こうしてわたしたちは、マイケルといっしょに振り返ることができたのだ!
アルバムを閉じたマイケルは、改めて「ありがとう」と言い、わたしたちに握手を求めてきた。ニコニコご機嫌で、本当に嬉しそうなマイケルをみて、わたしたちは誇らしさで胸がいっぱいだ!そのあと、茂朱での再会記念に写真を撮ろう!ということになり、1人ずつマイケルの隣に並ぶ。
(そうだ、上着を脱がなくちゃ!)去年、福岡でいっしょに写真を撮ったとき、3人とも真っ黒のジャンパー姿で地味な写真になったのを思い出す。「マイコー、ちょっと待って!」おもむろに荷物を置き、革のジャケットやカーディガンを何枚も脱ぎだすわたしたち。その様子がよほどおかしいのか、マイケルは声をあげて笑っている!あまりにも和やかなムードに、一番手に並んだYちゃんがカメラの前で「マイコー、なにかポーズとろう!」と話しかけると、え?なになに?と隣をのぞきこむマイケル。そして、しっかりピースサインでそれぞれの写真撮影に応えてくれた!
このときわたしたちは、5日前にジャネットにサインを描いてもらった洋服を着ていたのだが、あまりの嬉しさと、他に話したいことがありすぎて、マイケルにそれを伝えるのをすっかり忘れてしまった!写真を撮り終わったあとで、(そういえば、いつもの香水のにおいがそんなにしないなあ)ということに初めて気がついた。サングラスの横から見えるマイケルの目は、とても優しげに笑っていた。
その後ハグをし、「またあとで!」といったんマイケルと別れる。落ち着いてまわりをみると、大勢の関係者がマイケルとわたしたちの様子を遠巻きにみていた。その中には、韓国側はもちろん日本のビジネス関係者も含まれており、このことが、後のわたしたちを予想外の方向に導いていくのだ!
【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。
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