なんでみんな京都に行きたがるん? ~1分でわかる大阪人の言い分~

インフォシーク / 2014年1月15日 17時30分

大阪・梅田

年末年始に地元へ帰った際、コテコテな大阪人が東京人にボヤいていた。

「東京人って大阪遊びに来んよな」と言うもんだから「でも京都行きたいとは言うで。ついでに来るみたい」と返した私は火に油。「東京人は京都ばっかり行きたがるクセに大阪は来ん」と言う。

確かに女性は京都が好きだ。清水寺、鴨川、舞妓さん。金閣寺、下鴨神社、哲学の道、おばんざい。想像しただけでマイナスイオンが湧き出しているのだろう。東京人は大阪より京都を旅先に求めることを上京してから知り驚いたが、京都になにを期待しているか不思議だ。

鎌倉じゃダメなのだろうか。わざわざ関西まで旅行しておいて、寺。「京都行きたい!」と声高に言われても、なにかつらいことでもあったのだろうかと心配になる。

なぜ大阪ではなく神戸でもなく絶対奈良でもなく京都なのか。恐らく大阪の場合、東京人は大阪に遊びに来るときは明確な目的がなかったらダメとでも思っているのだろう。

その結果「吉本観たい」とか「USJ行きたい」とか言う。地域というよりハコを目指す。それは大阪じゃない。計画なんか立てんでもええのになあと思う。おもろい場所は大阪人に任せておいたらいいのに。なーんにも考えんとフワーッと歩いているだけでおもろいもんが出て来る。それが大阪なのに。

ただ「大阪行きたい」だけでじゅうぶんだ。おせっかいな大阪人なんかいくらでも歩いているから、繁華街のド真ん中でキョロキョロしていたら「なんや観光かいな?」って近付いて来るはず。ひったくりも来るけども。

東京人はちょっとでも得したい気持ちが強いのかも知れない。「忙しい最中なんとかして調整したんだから、ムダな時間は1分もイヤじゃん?」と、以前東京人から言われた一言を思い出す。

そんな考えは、余裕のないアホだ。旅みたいなものは時間の無駄遣いをどれだけ道楽できるかだと思う。

寺社と寺社は距離があるから、目的が多いぶん歩き疲れる。旅先で疲れた顔をするのは決まって余裕がない人だ。「京都で癒されたい」とか言い旅しておいてふらふらになってやがる。寺、徒歩、寺、徒歩、寺、徒歩、神社って。ある種オリジナルのお遍路だ。

「京都に行くついでに大阪でたこ焼き食べたいんだけど、どこかオススメある?」東京人からしょっちゅう聞かれる質問だ。わざわざ“ついで”を付け加える必要はあるんかな?なめとんのかな?と思いつつきちんとおすすめたこ焼き屋を紹介する。

そして、たこ焼き屋の紹介だけで終わらせない。大阪でどんどんお金を落としてもらうため「大阪のほうが楽しかった」と言わせるためにと、魅力的な飲食店や施設を全力でオススメする。大阪府から幾らか包んで欲しいくらいだ。

だが、やはり“ついで”だったらしく高い確率で華麗にスルーされる。東京に戻ってくるや「京都で時間なくなっちゃったー」などと言われる。

さて大阪人にとっての京都だが、まったく特別なイメージはない。東京人と同様、大阪人も観光名所に変わりないが、梅田や京橋から30分やそこらで行けるせいか気軽な距離だ。だが買い物や食事でわざわざ京都へ行くことは稀。花見、川床、紅葉と季節を感じに行くには行くが、いつも季節を感じるほど優雅な生活は過ごしていられない。

明るい時間に若者が屯っている場所といえばカップルは鴨川になる。等間隔に並び座る律儀な様を「鴨川フォーメーション」とも呼んでいる。そこに大阪人のカップルが居るとは思えない。いちいち座りに来るなんてことは考えられない。きっと京都人か観光客だろう。あと、アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真展がしょっちゅうやっているくらいしか京都のイメージはそうない。

コテコテの大阪人のせいで京都のことを考える時間が生まれた。京都に悪気はないが、大阪を選ばない東京人が多い以上、大阪人が嫉妬心を抱くのは仕方がない。そういえば「大阪の方ですか?」と聞かれたら怒る京都人って多い。そういうところがすごく合わない。

鹿タカシ
しかたかし ライター。大阪生まれ。大阪芸術大学にて写真を学んだ後に上京しなぜかコピーライターとなって約10年。
現在は都内広告プロダクションに勤務しながら、大阪人からみた東京人(主に上京してきた人)について研究。

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